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ティアレミュージックだより・note版

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ライブ前に、内容にまつわる楽しさをお伝えします。 これを読むとライブがさらに楽しい。
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#屋久島

麗しき島々 曲紹介 9.小瀬田の四つ竹踊り歌

毎日「麗しき島々」の中の曲を紹介していく試みです。 8曲目と9曲目はライブでも屋久島メドレーという形で歌っているので、アルバムでもつづけてみました。 〈えぐさゆうこ江草啓太〉名義でリリースしたCD「まつばんだ」にも収録した屋久島の踊り歌で、その際にはピアノと歌のみで録音しています。 この歌は地元の名人・藤原貞子さんの唄を聴いて、ぜひお会いしたと思いご連絡して直接録音したものを元にしています。小瀬田という集落は空港の近くです。 今回は佐藤みゆきさんとのポリフォニーバージョンで

麗しき島々 曲紹介 8.小島の子守唄(屋久島)

8曲目に差し掛かってきました。書いていくとアレンジに関するこだわりやブックレットに書き切れなかったこと、ミュージシャンについてなど好きなだけ書けるのがいいですね。ライブを結構な頻度で行っていた時は、馴染みがない歌の背景や歌詞などを知って欲しくて「ティアレミュージックだより」という瓦版的フリーペーパーを配っていたのですが、それに近い感じがあります。  さて、曲についてですが、屋久島の唄は残っている資料がとても少ないというよりも、地元の伝承者が少ない歌が多いです。本当に、途絶える

「麗しき島々」収録曲について 6.まつばんだ(屋久島)

5曲目は屋久島古謡「まつばんだ」です。 CDなのでA面、B面はありませんが、もしレコードだとしたらここでA面の終わりというイメージで構成しています。最近は配信で聴く方も多く、 CDを通して聴く方とそうでない方がいらっしゃると思うのですが、あえて懐かしい感じを出したいと思いました。 屋久島の曲だけ集めたえぐさゆうこ江草啓太名義のミニアルバム「まつばんだ」ではピアノアレンジでしたが、今回はアカペラで収録しました。酒匂シゲさんという名人の音源を元に歌っています。屋久島高校に赴任し

アルバム「麗しき島々」曲解説 5.とっぴぶし

続いても屋久島の唄です。 とっぴぶしは飛魚漁の唄です。屋久島では飛魚漁が盛んでした。 笹子重治さんの提案で、パーカッションの渡辺亮さんに入っていただきました。 笹子さん・渡辺さんのコンビを初めて聴いたのはEPOさんのアルバム「wica」ですが、お二人が初めて顔を合わせたのもwicaだったそうです。 渡辺亮さんの収録の際にはたくさんの民族楽器が並び、スタジオには水の入った大きな器が運び込まれました。 仕上がった音を聞くと、まるで飛魚が跳ねている水面を見るような印象で、 渡辺さん

アルバム「麗しき島々」解説 4.鳥が鳴く(屋久島)

続いては、屋久島の古謡「鳥が鳴く」です。これは、新ラッパ節の系統と言われている曲で、楽譜と歌詞のみ残っていました。 屋久島にはこのような曲がたくさんありまして、私が最初に古謡の聞き取りを行った際も、歌えるお年寄りというのは非常に少なく、今はさらに少なくなっています。と同時に、地元でも唄を再生しようという動きがみられているのは非常に頼もしいです。 そもそも屋久島高校に赴任されていた野呂先生をはじめとする偉大な先人が大量の音源や譜面を残してくださって、後々演奏ができるようにと託し

同じこと。違うこと。

 写真はお客様からいただきました。 おかげさまで、「春の宝歌2018」は無事に終了しました。 幅広い年代のお客様にお越しいただきました。 朗読愛好家の皆様、ダンサー、東欧音楽ファンの方などなど。 久しぶりにお友達がお子さん連れでいらしたのも嬉しかった。 私のライブはお子さん大歓迎です。  日本の民謡とブルガリアの共通点などを探りつつしっかりとコラボする試みを去年から行っています。    共演のミュージシャンの皆さんのおかげで、 「これは、新しくバンド名を付けた方がいいので