選択的夫婦別姓訴訟の地裁判決

3月25日、サイボウズ青野さんの選択的夫婦別姓の地裁判決があるということで、 ハフポスト にコラムを書きました。

原稿の編集に 元ハフポスト編集で今はフリーランスの笹川かおりさんが丁寧にコメントや赤入れをいただき、読みやすい内容になっています。ありがとうございました。別姓だけではない、家族のあり方やパートナーシップのあり方について書いてみました。

昼からは裁判の判決を聞きに、東京地裁へ。

たまたま子供の世話をする日だったこともあり、子連れでの裁判傍聴となりました。(子供をかわいがってくださったみなさん、ありがとうございました)

裁判の結果は、すでに報道などでもされているとおりです。


結果として、2015の最高裁の判決を踏襲する形となった。

判決の主文での内容や「法律上の氏は一つである」という判決からも、戸籍上と民法上の氏という運用のあり方そのものへの問題点や、「家」と「氏」の関係において、いわゆるファミリーとしての権威や正統性と、個人としてのアイデンティティや認識における「氏」との向き合い方そのものに問題点がでてきていることが改めて浮き彫りになった。

作花先生の記者会見で指摘してたように、上記のことを踏まえて「氏」についてきちんと明確に分けて議論することが重要であることがみえた。

2015の最高裁の判決では、結果として、司法は責任を持たず、立法に委ねる形となったことは、いわば、国会にて審議しろ、ということであるが、立法においてはいまだ選択的夫婦別姓についての審議はなされむまま今に至る。

そして今回の地裁判決は、このまま、高裁、最高裁へともつれ込みながら議論するが、おそらく、司法だけでは決着がつかない可能性もある。

あるとすれば、立法での審議。つまりは、国会議員のイシューとすることが争点となる。今年は、4月には統一地方選、7月には参院選が開催される。

マニフェストなり、政策の争点の一つとして、この選択的夫婦別姓を俎上にあげ、国会で審議していくという流れをつくることが、一つの道筋にもある。つまりは、私達市民一人一人が、こうした結婚や家族のあり方について考えていくことが重要であるといえる。

先に上げた私のコラムでは、まさにこうしたことも踏まえた内容になっている。日本が直面しているジェンダーギャップと、女性の社会進出、女性の働き方、それとあわせた男女の平等性の担保、つまりは、すべての人達にとって働きやすく、豊かに生きる社会とするか、ということにもつながってくる問題である。

今回の地裁判決は一つの通過点でしかない。大事なのは、私達一人ひとりが考え、行動することが求められている。

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江口晋太朗 | SHINTARO Eguchi
今後の執筆活動や取材、リサーチ活動として使わせていただきます。