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たまご 〜宇宙の中の小宇宙〜


物心ついたときから、じっと観察している子供でした。

土の中から出てきた卵は、
(蟻とか、カブトムシとか、トカゲとか、他にも何かはわからないいろんな卵)は、どれも、ピカピカで、光るように白く、または、つやつやの半透明だったり…
手のひらにそっとのせて
きれいだなぁって見惚れてた

土の中にあったのに、まったく汚れてないの不思議…
卵だけでなく幼虫も、成虫も、汚れてないの不思議…

死んでるのは違う。
ピカピカが消えてる。
ピカピカが消えると
あっというまに
破れて、壊れて、他の生きものが食べにくる。

どうやら、生きてるやつには
卵を、体を、バリヤーするのがまわりに纏わりついてるのだな…と子供の私は思った



粘膜だったり油脂だったり蠟のようなものだったり
からだは分泌というはたらきによってカタチを保っている

一時的に、外と内をつくる

内と外のせめぎあい、引っ張り合い

外と内の、圧が
ちょうどのところでカタチとして顕れているようにみえる

一点でもほころんだら
あっというまに分解者の出番となる

孵化して、空っぽになった卵を見つけると、ピカピカが見れなくてちょっとがっかりしたけど、
ちゃんと孵っていったんだなと、どこか祝うような気持ち、うれしい気持ちになったな


両手ですっぽり包むように持って
手にもあたたかい湯呑みです。
これでほうじ茶でも飲んでほしい

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