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ムソー工業で現場体験させていただくことになりました
1. はじめに
こんにちは、株式会社 EGGHEAD 代表の酒井です。私は製造業の現場で「生成 AI」がどのように活用できるのかを調べるため、工場を実際に見学して話を聞かせていただいています。
その中でもムソー工業の尾針さんとのやりとりを通じて、定期的に工場にお邪魔させていただき、業務改善の可能性を探ることをやらせていただくことになりました。
先日は実際に会社を訪問させていただき、ロッカーや机まで用意していただくなどしていただき感謝です、、
そのときに感じたことや生成 AI を活用できそうだと感じた部分についてシェアしたいと思います。
2. “現場”を見る理由
まず、なぜわざわざ足を運んで現場を見学するのかというと、机上の空論で AI の導入を進めるのではなく、実際に現場を肌で感じて AI をどのように使うのが効果的かを確認したいからです。
特に小規模な町工場の場合、AI がやるよりも人同士のコミュニケーションのほうが早い場合も多くあります。それは以下のような理由です。
人の入れ替わりがほとんどないので、人間の暗黙知での仕事が成立しやすい
モノが多くないので、厳密な管理が不要
そのため、自分が必要だと思ったものも、実際には必要とされないことが多くあります。そのため、実際に業務を体験して「これってどうですかね?」とぶつけてみるのが重要だと思ったからです。
実際に図面のチェックアプリや見積もり作成アプリの PoC アプリを提案してみたのですが微妙な反応をいただいて、こういったフィードバックはとても貴重です。
一方で、大規模な製造業になるほど、AI 化できるところは増えていきますが、この経験は地肉になると思ったので、現場での実務を体験しようと思いました。
また、今後生成 AI を使って製造業の業務改善をしていく中で独りよがりな提案をしないためにも、現場を知るということは重要だと思ったのも理由の一つです。
3. ムソー工業の現場事例
ムソー工業は町工場の中でもIT化が進んでいて、先進的な取り組みをされていると感じました。ここでは、いくつか興味深かった取り組みを紹介します。
3-1. SEO に力を入れて問い合わせ数を3倍に
一つ目は SEO 対策をして、問い合わせ数を3倍にしたという取り組みです。
まず、背景を説明します。昔はモノづくりの需要が大きかったので一社依存で営業せずとも受注できていました。しかし、昨今中国企業など海外で安く作れるようになったり、発注側もコスト意識が強くなり相見積もりを取るようになり失注するケースも増えてきました。なので、自分たちの製品や技術力をアピールする必要性が出てきたという背景があります。
そんな状況で特に興味深かったのは、ムソー工業が SEO に力を入れていたところです。自社ブログを作成して、発注者が検索をするワードは何なのかの仮説を立て、それについてのブログを書くなど工夫をされていました。また、どの企業の人から記事へアクセスがあったのかが分かるツールを入れており、ブログを運用することで顧客リストが取れていく仕組みができていました。
このリストの顧客はムソー工業のブログ記事を読んでいて、ムソー工業に興味を持っている会社ということになるので、闇雲に電話をかけるより効果的です。また、そのツールでは発注者がどの記事を見たのかで、何に興味を持っているかが分かった状態で営業ができるので、成約率が上がったそうです。
3-2. 社外 Slack でのノウハウ共有
次は社外 Slack でのノウハウ共有です。
業務を効率化するツールは無数にあり、小規模の製造業が全てのツールやノウハウを試してみることは不可能です。しかし、どのツールやノウハウを使うのかによって生産性は大きく変わってくるので情報が凄く重要です。
ムソー工業の尾針さんがやられてた取り組みとして、尾針さんと付き合いがあったり、顔見知りの製造業の人でコミュニティを作り運営をされてました。今は、コロナの時期に活動を止めざるを得なかった背景からストップしてますが、素晴らしい取り組みだと思いました。
海外の製造業に勝っていくためには、町工場同士が協力していかないといけないという思いを聞き素敵だと思いました。
4. 生成 AI の導入におけるポイント
私がAIによる業務改善していく中で、一つポイントになるなと思った点がありました。
ムソー工業では、インターンシップの受け入れなどをやっている背景から、業務フローがフローチャートとしてドキュメントで整理されていました。これは、AI を導入しやすい土台となる要素です。
AI は何でもよしなに業務をやってくれる魔法のツールではありません。生成 AI も苦手なことがあったり、人間にしかやれない作業も多くあります。業務フローが整理されていれば、どこを自動化し、どこは人間同士のやり取りのほうが効率的かを見極めやすくなります。そのため、業務フローが可視化されている状態は非常に重要です。
ムソー工業ではこれらが整っていることで、AI を導入しやすい土台が整っていることを感じました。
5. 今後のアクション
今後はこうした現場の見学・体験を通して、「生成 AI を導入すべきところ」と「そうでないところ」を具体的に洗い出していきます。
ムソー工業さんには引き続きご協力いただき、実際にフローチャートや手順整理をもとにした AI の実証実験などを進めていく予定です。最終的には、中小の製造現場でも無理なく使える生成 AI 活用方法を確立したいと考えています。
6. さいごに
最後に宣伝になりますが、株式会社EGGHEADでは、製造業に特化した生成AIを活用した業務改善やシステム開発を行っています。
少しでも興味をお持ちいただけましたら、ぜひ以下のお問い合わせフォームよりご連絡く
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