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折原伊桜・NightOwl 導いて Shooting Star 〜4周年の現在地〜

悩み歩んだ4周年

2022年は”ヨルニトケル”ツアーを完走し、ファイナル代官山UNITをソールドさせたNightOwl。
※その軌跡は下記記事にまとめているので、めちゃ長いけど興味があったら見てください!(Vガンダムの次回予告のシャクティ風に)

4周年となる2023年を迎え、さぁ次の一歩は?と期待がファンの間で高まるなか、密かにNightOwlは岐路に立たされていた。
4周年手間の状況から4周年ツアーファイナルまでの道のりを、あくまで自分が感じた印象を交えて書きます。(今回も7,000文字超え…)

新グループの台頭

ところで、遡ること2022年6月に所属事務所のQOOLONGからこんな告知がされていた。

東京と福岡に新グループを立ち上げるらしい。今まで我儘ラキアの妹分として活動していたNightOwlに妹グループが2つもできる。ラキアとNightOwlが好きなオタクは大抵はQOOLONG事務所のオタクなので「やったー!東京にグループできたら行きやすい!」とか「福岡のグループにハマったら遠征がヤバくなるw(ドキドキ)」などと言う会話で飲みの席は盛りあがっていた。

先輩ではなく同僚として

まず東京の新グループが発表された、その名は「zanka
全メンバー前世があるということで、前世からのファンの集客も見込めるのかもしれない。再挑戦したいというメッセージが発表時のメンバーのツイートからも伝わってきた。
お披露目ライブは4月29日(土)渋谷O-WESTにて開催され、その対バン相手はNightOwl。かつてNightOwlもデビュー時は、当時デビュー4年目の我儘ラキアにサポートしてもらい様々なラキア対バンに組み込まれて鍛えられてきたので、今度はNightOwlが先輩グループとして引っ張る立場になったんだな、と感慨深い思いを持ったのは確か。

お披露目対バンのO-WESTステージで初めて姿を現したzankaのパフォーマンスは、皆アイドル経験者と言うこともあってか、かなり仕上がっていて、曲調も軽快なロックテイストでQOOLONGファンには馴染みやすく歓迎を持って迎えられた。楽曲の中では特にQOOLONGファンにはおなじみのSEPTALUCK(ラキアの定番曲Melodyの原曲を作ったバンド)からまた1曲、Diamondを譲り受けていて、これが再起を願うzankaメンバーの想いと重なり、とても良いシメ曲となっていて感動した。(個人的には自見ちゃんが優しいお姉さん風な印象で良いなと思っていたら、QOOLONG内でも一番年長でした。行き先増やすと切りがないので今のところまだ通っておりません…)

ステージ上で、いおぴは「先輩なんて偉そうなものではなくて、同僚として一緒に成長していきたい」というMCをして、なるほど、ラキアパイセンのように「は?後輩?関係ないしw バチバチに潰す気持ちでやるからw」という昭和的先輩圧(!?)ではなく、(実際のアイドル歴で言うと先輩のメンバーもいることもあり)一緒に歩んでいくんだな、という印象を持った。

その後数ヶ月はNightOwlはzanka入りの対バンが多く組まれていく。かつてラキアに引っ張ってもらったように、今度はNightOwlが後輩グループを引っ張っていく立場になったことは明らかで、しかし、それが4周年の正念場を迎えたグループの活動に制約を与えているような印象をなんとなく自分は感じてしまった。
ラキアは当時4年目だったとはいえ我が道を行くバチバチのスタイルであり、NightOwlはそれとは異なる曲調、パフォーマンスで、その2組のコントラストが同事務所対バンのカラーを作っていたように思える。しかし、zanka、NightOwl共に”良い楽曲を歌い、演じるグループ”という割と近い存在との対バンは圧倒的な特徴や差異を出しづらく、やりにくさもあったのかなとか、もしくはサポートや気遣いをしすぎてのびのびできなかったのかも…とか、いま振りかえると思う。伸び悩んでいるような感じ?決してzankaがどうこうというわけではなく、この期間にその状況を貫く「何か」を発揮しきれなかったNightOwlも、なんとも言えないもどかしさがあったのかもしれない。

悩める王と4周年ツアー発表

そんな悩める様子は、いおぴとの特典会の会話からも感じつつあった。

・なんかな、どうしたらもっと良くなると思う?
・このままでええんかな?と思うねん
・最近思うんやけど、5年でこのステージ、2年であのステージとか、なんやろなって

いつもの特典会での笑顔の中で悩める王の横顔があった。

そんななか、4周年ツアーが発表される

ツアーについてのオタクの反応は往々にして「箱小さくない?」
昨年末に代官山UNITをソールドさせたNightOwlの4周年がこれで良いのか?これなら全部ソールドするだろう。
…もちろんソールドだって当たり前じゃないし、着実に実績を積んでいく方針のQOOLONGらしさもオタクは解っているつもり…でも、釈然としない気持ちを抱えたのは否めない。
それについて、特典会でいおぴも触れていて、気にしているような発言もあった。自分はそれに対して、でも、続けて行くことが大切だよ、なんてことしか言えなかった。

2023年8月19日 アイドル甲子園@新宿BLAZE

前日8/18が川崎クラブチッタでのオールナイトイベント(未訪)で、明けて新宿BLAZEでのアイ甲。前方チケットだったので、NightOwlのとき最前に入れてわーいと思っていた自分の前に現れたのは、どことなく曇った表情の王だった。
この日の新宿BLAZEは、他にもお目当てに、すでに解散が発表されたZsaszやFaMもいて、特典会うまく巡れたけど、どうもモニターの音響が良くなかったようで、アイドルによっては音が取りにくく歌いにくそうな様子が見られた。
NightOwlはいつもながらの良いパフォーマンスだった…と思う。しかし、いおぴの笑顔は少なく、他のメンバーもなんとなく表情に明るさがないように感じた。
当日のTLに流れてきた、初めてNightOwlを見たという人のツイートでは、とても良かった、楽しかった、というものも多く見かけたので、普段から現場へ通いすぎている自分が、ちょっとした変化に対して変な見方、感じ方をしてしまっていたのかもしれない。
でも、特典会で並んでいるときにいおぴが前方のオタクとの会話中に、ちょっと目頭を拭ったりするのが見えて心配になった。

「昨日深夜イベだったし、調子上がらなかった…?」
伊桜「ううん、元気」
「あ、ステージのモニターの音取りづらかったりした?ティムも音悪かったっていってたから…」
伊桜「ううん、違うの」

すこし潤んだ瞳で微笑むいおぴにこれ以上問うことはできず、ちょっと心配を残しながらこの日は撤収。この後しばらく、いおぴはちょっといろいろ考える、としてTwitterの投稿をしなくなる。心配だ。

2023年8月23日 4周年 OWL AROUND TOUR初日@心斎橋VARON

新宿BLAZEでの事もあり、不安と期待に包まれて参戦した4周年当日の心斎橋VARON。

前特典会

前特典会に現れたいおぴはトレードマークのエクステを付けた長髪をバッサリ!スッキリしたボブで、元気な笑顔を見せてくれた。ちょうど前日はLiSAの数年ぶりのZepp羽田でのオルスタライブがあり、その話などで盛りあがる。囲みチェキも勢いで2枚撮っちゃう。

全曲ライブ!

ライブスタート。もちろんソールドアウトでVARONは満員!
開口一番、「今日は全曲やります!」ヤバイ!セトリは以下の通り。

2023年8月23日
4周年 OWL AROUND TOUR初日@心斎橋VARON
セトリ

1. ロンリー・ナイトパレード
2. Living my day
3. La La Lullaby
4.暁間
MC
5. Shining Ray
6. incubate
7. Feel Alive
8. Daybreak
9. All Night Long
10. Precious Time
11. Dear, Night
12. Be the one
MC
13. ヨルウタゲ
14. 夜行迷路
15. グッドバイバイ
MC
16. 夜明け前
17. 夜想歌
18. 16進数の海辺
19. Answer
MC
20. グッドナイト
21. melt blue
22. Beyond the Night

お気づきだろうか。楽曲の並びはEP毎、リリースタイミング毎のブロックになっていて、ファン心をくすぐる怒濤のセトリになっている。新曲「ヨルウタゲ」を含む全22曲をやりきった。
NightOwlの周年ライブというのは、あの2周年ライブのVARONの時のトラウマが個人的にあり、毎回なにか"変な"発表があるのではとソワソワしてしまう。
(その2周年ライブの詳細については以下の記事をどうぞ…)

今回も新宿BLAZEの件もあり、なんだか落ち着かず見ていたら、中盤のAll Night Longでりのんが涙ぐみ始めた。All Night Long+涙ぐむ=変な発表!?という刷り込みがあるオタクは変な汗をかいたが、ライブはその後も順調に進行し、特に"変な"発表もなく、これから4周年ツアーに旅立ちます!という爽やかな幕切れとなった。

特典会にて

いや、マジりのん曲中に涙ぐむのやめて…心臓に悪い汗

いおぴにはムービー券を発動して、4周年を迎えたお気持ちを話してもらった。なんか変に勘ぐって心配ばかりしていた事もあり、吹っ切れたようないおぴの笑顔にとても安堵した記憶。

あと、マネージャーのレイキさんが入場特典で配布したポストカードが大阪のものではなく東京のものだった!ということでライブ後に交換する場面も汗(東京のポストカードに載ってるメッセージに変なこと書いてないか慌てて確認してしまったw)

でも、ライブアイドルの界隈の状況はめまぐるしく変化していく。

2019年デビュー組の明暗

2019年は自分がライブアイドル現場へ通うようになった年で、よく行くグループも2019年デビュー組が多い気がする。(あくまで個人的な観測範囲)NightOwlを始めとして、NEO JAPONISM(新体制)、Ringwanderung、Zsaszなど。
NEOはキラキラ系のイベントなどへも積極的に進出し活動範囲とファン層を広げ、2023年10月には1ヶ月間のアメリカ遠征を果たした。リンワンは2022年にTIFメインステージ争奪戦へ参加し注目を集め、今年9月にはZepp横浜でワンマンを開催するまでになった。そしてZsaszは、2023年4周年にして解散した。

そして、NightOwlは今、どの位置にいるのだろう?

取り巻く環境の変化を感じ取るいおぴは時折、MCや特典会の会話でも「どうして、あのグループが大きなステージでNightOwlがこのステージなのか」「どうしたら、もっと多くのお客さんに見付かるのか」といった想いが話題に上ることがある。
解散したZsaszの推しティム・ヴィンセントといおぴは交流もあり、歯に衣着せないティムの性格ともマッチして仲良くなり、よく会話や相談をするようになったと言う。この4周年前後の時期、多くの会話、やりとりをしていて本当に心の支えになったと言っていて、ティムには本当に感謝しかない。
(そんなティムは、Zsasz解散決定後、オーディション活動をしており、先日晴れてTOKYO PINK MINDSというグループで再デビューとなりました!おめでとう)

悲喜こもごもありながらも、@JAMだったり、QOOLONG祭Vol.0、初の札幌遠征!などを経て、たどり着いた4周年ツアーファイナルは渋谷eggman。

2023年9月23日 4周年 OWL AROUND TOURファイナル@渋谷eggman

前特典会

(この日は、昼時間帯に渋谷で行われていたサーキットイベントにラキアも出ていて、この前特典会から廻したりしていました汗)

全曲ライブ!

4周年ツアーの2会場目の名古屋は行けなかったものの、全会場ソールドアウトしていて、渋谷eggmanももちろん満員!そしてやっぱり全曲ライブ!

2023年9月23日
4周年 OWL AROUND TOURファイナル@渋谷eggman
セトリ

SE3 Night Beat
1. ロンリー・ナイトパレード
2. Living my day
3. La La Lullaby
4. 暁闇
MC1
5. Answer
6. 夜明け前
7. 夜想歌
8. 16進数の海辺
MC2
9. ヨルウタゲ
10. 夜行迷路
11. グッドバイバイ
12. melt blue
13. Beyond the Night
MC3
14. Shining Ray
15. incubate
16. Feel Alive
17. Daybreak
18. Be the one
19. Precious Time
MC4
20. Shooting Star(新曲)
21. All Night Long
22. Dear, Night

曲順は初日と違えど、リリース時期のブロック毎に演じるスタイルは変わらず、ファイナルでは更に新たな新曲も用意されていた。

MC

4回目の最後のMCになり、2024年4月6日(土) 恵比寿LIQUIDROOM においてワンマンライブが決定したこと、それに向けて2024年2月から9都市のツアーを開催、しかもツアー遠征地には、各メンバーの地元への凱旋公演も含まれる。なんと、いおぴの故郷、長崎も!折原屋大歓喜!

…と、やや神妙な面持ちでいおぴが話し始めた。

※記憶より詳しかったので下掲のSPICE記事より引用させていただきます。

「4周年を迎えるにあたって、それぞれがグループのこと、メンバーのこと、自分のことについて考える機会があって、本音をメンバー同士でぶつけ合った時にちょっと喧嘩みたいになっちゃったんですね。正直、話し合いの中でNightOwlを終わらせないといけないんじゃないかっていう話も出ました。よく話し合って、考えて考えて。でも私たちはメンバーそれぞれやり残したことがいっぱいあって、みんなに返したいこともいっぱいあって。だからこんなところで終わられへんなと思ったんです。気づかせてくれたのは、こうやってライブに足を運んでくれたり、普段から応援の気持ちを伝えてくれる1人1人だと思っています。続ける選択肢を選んだけど、何十年もこの4人で続けられることじゃないと思うんです。だからこそ一緒に過ごしている時間、今を大事にして活動していきたいと思っています。4周年の節目に今一度自分たちのこと、応援してくれる1人1人のことを信じて、上を目指して活動していきたいと思っています。しっかり気を引き締めて活動していくので、ついてきてください」

SPICE記事より

なんということだろう。
時折、涙ぐみながらいおぴが話した内容は、まさにこのところ薄々感じていた違和感の背景だった。もしかしたら我々オタクの感知しないところで、話し合いの果てにNightOwlはなくなっていたかもしれないのだ。
そんなギリギリの話し合いを続ける中でも、常にステージに立ち、笑顔を届けてくれていたメンバーに想いを馳せて涙が溢れた。

新曲

そして初披露された新曲”Shooting Star”は、デビューからの軌跡を辿るようなワードが散りばめられた歌詞を、大切に、抱きしめるように優しく歌うメンバーの姿が素敵で、エモすぎて、感動した。爽やかな曲調も相まって、MCの重苦しさを振り払い、清々しい気分で、泣いた。

「Shooting Star」
今にも消えゆきそうな光
見上げた夜空が 遠く離れてく

瞼の裏 いつかの shining ray
君と夏を越えていくたびに
あの景色を また思い出すよ

闇を照らせ shooting star
あの日誓った夢は 今も胸で光ってる
君が信じてくれるから
歩き出せるんだ その光を辿って

何度季節が巡っても 同じものはない
その全てが precious time 輝いてる

らしさって何だっけ
意味なんてなくたって
いつだって最高な
自分でいたい Ah

導いて shooting star
夜空見上げる君と 同じ夢を見たいから
私も星になれるかな
君を照らすんだ あの一等星のように

(その光 降り注ぎ 心の闇を溶かす愛の shower)
(夢見てるあの場所へ 迷わず行けるように)
止まらない鼓動
湧き上がる希望

坂道を駆け上がる 息を切らしながら
塞ぎ込んでいたら こんな想いに気付けなかったよ

約束しようよ 次に会う時は
また最高の笑顔で

Ah 闇を照らせ shooting star
あの日誓った夢は 今も胸で光ってる

君が信じてくれるから
歩き出せるんだ その光を辿って

この場所から
(その光 降り注ぎ 心の闇を溶かす愛の shower)
All night long
(夢見てるあの場所へ 迷わず行けるように)
Before day break
(その光 降り注ぎ 心の闇を溶かす愛の shower)
いつか
(夢見てるあの場所へ 迷わず行けるように)
必ず君を
連れて行くから

(デビュー曲からの4曲のタイトルが含まれ、あまりにエモい言葉が詰め込まれていて、さらに”約束しようよ、次に会う時は〜”など、の歌詞もあり、もしかしたらこれが最後の曲になった可能性もあったのでは…と思うと恐ろしい…)

ということで、様々なことがあった4周年ツアーが終わり、NightOwlはこれから2024年4月の恵比寿LIQUIDROOMを目標に歩んでいく。

恵比寿LIQUIDROOMといえば、先にあげた同期グループで言うとNEOは再デビューから2年目の2021年に、リンワンはデビュー3年目の2022年に、Zsaszは2023年にそれぞれワンマンを開催している。他にも同期ではないが自分の通っている観測範囲ではキングサリ、yosugalaもワンマンを予定していて、ある意味ライブアイドルにとって次のステップへ進むための試金石となっている感があるステージ、NightOwlにとっても重要なステージ!ナイトオウラー広報部隊の出番ですね!めちゃくちゃ応援、サポートしましょう!

導いて Shooting Star

Shooting Starの歌詞はどこを切り取っても、NightOwlメンバーとファンとの関係、絆、想いや夢、行く先を照らしていて深い。特に、

導いて shooting star
夜空見上げる君と 同じ夢を見たいから
私も星になれるかな
君を照らすんだ あの一等星のように

この一説は読むだけで泣いちゃう。
”星になれるかな”じゃない、もうなってます。僕らの一等星!