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【#7日本語教師のキャリアを考えよう】日本語教師×やさしい日本語
皆さん、「やさしい日本語」を知っていますか。
日本語教師の方は、知っている方も多いと思いますが、知らない人もまだまだ多くいると思います。
実際、私も日本語教師になって「やさしい日本語」を知り、興味を持ちました。
そこで今回は、「やさしい日本語」について簡単に紹介してみようと思います。
【こんな人に読んでもらいたい】
・日本語教師の活躍の幅を広げたい人
・やさしい日本語について知りたい人
・やさしい日本語の資格を取得したい人
やさしい日本語とは?
やさしい日本語は、難しい言葉を言い換えるなど、相手に配慮し、わかりやすいした日本語のことです。外国人、高齢者や障害のある人など、多くの人に日本語を使ってわかりやすく伝えようとするものです。
日常的な場面や身近な話題で使われる日本語を「ある程度」理解できる人が使うレベルです。
生活のための日本語に関する調査によると、「日常生活に困らない言語」を「日本語」とした外国人は約63%に上り、「英語」と答えた人は44%でした。
実は、英語より日本語の方が良いとしている人が多いというデータです。
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日常会話レベルの日本語が話せる外国人は多く、簡単な言葉に置き換えたりすれば、かなり会話ができる可能性があります。
「外国の人=英語」ではなく、「外国の人=やさしい日本語」という風に変わっていくと良いですね。
やさしい日本語ガイドライン
文化庁では、共生社会実現に向けたやさしい日本語の活用を促進するため、やさしい日本語ガイドラインを提供しています。
日本に住む外国の人が増え、その国籍も多様化する中で、日本に住む外国人に情報を伝えたいときに翻訳・通訳以外に、やさしい日本語を活用することが有効です。
ガイドラインは、「書き言葉」に焦点を当てています。
国や地方公共団体が、お知らせなどの情報を作るときに、やさしい日本語を使って日本に住む外国の人にもしっかりと情報が届くようになることを目指して作られています。
外国人の児童生徒が通う学校や、外国人の労働者が働く企業などでも使われることを期待されています。
≪「やさしい日本語」3つのステップ≫
ステップ1:文書を日本人にわかりやすい文章にする。
→情報を整理し、また、外来語に気を付ける。
ステップ2:言葉を書き換え、ふりがなをつけたりし、わかりやすく直す。
→言葉や表記に気を付ける。
ステップ3:作った文を日本語教師などに確認してもらい、伝わるか確認。
→分かりやすいフォントを使う。
(参考:在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン)
やさしい日本語に置き換えるには、まず、日本語ネイティブの方が、伝えたい内容をきちんと理解する必要があります。
理解が浅いと、上手く表現できず、分かりにくい内容になりかねません。
誰でも分かるようにするには、まず、自分の理解を深めてから取り組むと良いです。
やさしい日本語の問題点
やさしい日本語は、日本語ネイティブであれば、そんなに難しくなく使いこなしていける事ができると思います。
しかし、問題点としては、明確な基準がないため、最終的に作成者の個人の判断になってしまう点があります。
もちろん、ガイドラインに沿って、分かりやすく簡潔な文を目指しますが、100%という決まりはありません。
同じ内容でも、作成者が異なれば言い換える言葉は異なる可能性は十分、考えられます。
できるだけ個人の判断に偏り過ぎないためにも、作成後は、周囲の人に目を通してもらい、意見をもらうなどして、多くの人が納得、理解できた上で公表していくといいですね。
やさしい日本語の資格
もっと深くやさしい日本語を学びたいという方は、資格取得を目指してみても良いと思います。
オンラインで学べるので、私はイタリアに居ながら学ぶことができました。
下記、参考にしてみてください。
活躍の場
やさしい日本語を勉強すると、どのように活動の幅を広げられるのでしょうか。ここが重要ですよね。
私の知り合いの先生は下記の様な活動をされています。
・市役所主催の「やさしい日本語」講座の先生
・外国人雇用をしている企業へ「やさしい日本語」を教える
その他にも、医療や介護現場での「やさしい日本語」の普及活動をされている方もいるようです。
「やさしい日本語」を伝える対象者は、日本人です。
日本語ネイティブの私たちが、上手に「やさしい日本語」を使えるように伝えていきます。
やさしい日本語サイト&アプリ&本
まずは、「やさしい日本語」についてちょっと知りたいという方もいると思います。
そんな方は、サイトや本などを見てみる事をおすすめします。
おすすめのサイトや本は下記の記事からチェックできます。気になったら、目を通してみてください。
↑やさしい日本語の言い換え例もあります!
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