miss you arena tour 大阪公演レポ
2024年の終了ギリギリの投稿になりました…。
それに、もう3カ月以上前のことですが、9/20に「Mr.Children tour 2024 miss you arena tour」大阪城ホール公演2日目に参加しました!
その記念(?)として、ライブレポを書いていきます!
レポの前に、先に言います。
間違いなく、これまでのMr.Childrenのライブの中で上位に食い込むライブです。
それは、セットリストからもお判りいただけるかと思います。
いかがでしたか?
かなり攻めていませんか?
アルバムmiss youの世界観をそのままに、定番曲を抑え、レア曲を掘り出した、コアファンが叫ぶようなセトリになっていると思います。
私自身何度も驚愕し、感動させられました。
ライブ全体の感想等は最後にまとめることにしていますので、
ここからは、特に印象に残った箇所をピックアップしていきます。
1.叫び 祈り
モノクロのスクリーンに映し出された草むら,何かから逃げる男,そして海。
ここから「I MISS YOU」が始まるのかなと推察してたけど。見事に大外れ。
特徴的なイントロのおかげで、久しぶりに聴いてもすぐに分かった。
まさか、「叫び 祈り」をやるとは…。
しかも、1番最初にやるとは…。
でも、違和感はなく、むしろ確信したことがあった。
「このライブ、かなりロック要素出るぞ」と。
2.I MISS YOU
終始、檻のようなスクリーンに囲まれてよく見えない状態での演奏。なんだかREFLECTIONの「fantasy」を思い出した。
この曲が始まったときにふと考えたことがあった。
「I MISS YOU」の歌詞に込められた思いが、叫びとなり、祈りとなっているのではないかと。だから、アルバムHOMEから引っ張り出したのではないかと思った。
選曲のSENSEに、もう脱帽でした。
そういえば、この檻スクリーンはback numberがやっていたなと、ふと思い出しました。(scent of humorかな?)
3.REM
まさかの選曲。
まだ始まったところで、もうこれやるの…?
てか、やってくれるのか!?
と、頭の中がすでにプチパニック。
かなりシャウトして負担になるはずなのに、一切ぶれることなくやり切ってしまった。
この後でも思ったことだけど、このライブの桜井さんのコンディションが異常に良い。ツアーも中盤になって、これだけ喉の負担が大きい曲をやっているのに、調子の悪さがまったく見られなかった。
50歳半ばにさしかかって、未だ全盛期だった。
4.アンダーシャツ
まさかの選曲。
あまりにもノーマークすぎて、最初何の曲か分かっていなかった。
けど、イントロに滲む渋さだけでも十分だった。ライブ後の感想で、「半音下げがmiss youの世界観にあっててよかった」というものを見かけた。全くその通りだった。もちろんコンディション維持のためでもあると思うけど、半音下げることによって出る渋さが、miss youに、そして今のMr.Childrenに合っているように思えた。
5.Everything(It's you)
ここで初めて、こちら側のコール。
Mr.Childrenのワンマンライブでのコール&レスポンスは久しぶりにもかかわらず、すぐに会場の雰囲気は一体となった。
主に桜井さんが煽って、それに全力で応える。よくライブ映像で見ていたこれが、ようやく叶った。Mr.Childrenのライブはやっぱり最高だと、序盤にして思えた。
-MC-
「皆さんに1分でも1秒でも早く会いたかった」
と桜井さんが言ってたけど、それはこちらも同じ!
6.靴ひも
この曲のイントロは軽やかで、人懐っこいところが好きなんですよね。
そして、「このバスを飛び出して⤵」のアレンジがめっちゃよかった。
曲が終わったときに、スクリーンに引かれた線がバスとなり、バス停を通過していきました。一瞬、「まさかの『天頂バス』…?」と思いましたが、次は教室のシーンに。「ま、まさかの『クラスメイト』!?」という予想も外れて、黒板へクローズアップ。何かの文字が書かれていく。その文字は…。
7.Fifty's map ~おとなの地図
思わず声が漏れました。
大サビの演出は、「桜井さんとJENさんの2人にスポットが当たってるのかな」と妄想していた通りの演出ですごい満足。
そして、この曲はmiss youの中でもバンドサウンドが厚めだからか、スクリーンに4人が映し出された光景だけでも胸にクるものがあった。
9.つよがり
まさかの選曲。
どういう構造になっているのか分からなかったですが、斜めから木漏れ日のようにライトが差してました。このライトが曲の持つ儚さや柔らかさを引き立たせていて、ライブが終わっても記憶に刻まれていた。
スクリーンに映るモノクロのメンバーを見ていると、「Tour 終末のコンフィデンスソングス」の光景が蘇りました。
10.Are you sleeping well without me?
スクリーンに建物の外観が映り、扉の開く音。イントロが鳴るまで一体何の曲なのか見当もつかなかった。
暗がりの中で椅子に腰かけて歌う。この曲にベストな演出だった。
正直、この曲はアリーナでは外すと思ってた。それに、アルバムの中でも比較的聴いた回数が少なかった。ほんとごめんなさい。しっかり聴き直します。
ここは余談ですが、この朗読スタイルを見たときに何故かヨルシカを連想していました。
私だけでしょうか?
12.アート=神の見えざる手
恐らく「miss you」の中で一番アレンジされていたと思われる。
最初から、椅子に座ってカメラに接近する桜井さんのサイコパスに磨きがかかっていて、「えっ、マジでイカれた?」と思わされた。
殴ったり蹴ったりのジェスチャーや途中のセリフにも狂気が宿っていたし、それに拍車をかけるかのように、バンドアレンジが施されていた。
早くこの音源か、映像をお願いします。
14.血の管
まさかの選曲。
ここまでmiss youのアルバム順に並んでいたから、次はParty is overかなって思ったところに不意打ち。
雨の音と映像とともに、スクリーンが降りてくる。そのスクリーンに映る雨の中に血が混じっていく。
16.We have no time
ここのバンドアレンジは意外だったし、ハンドクラップを求められることも想定外だった。
18.365日
「ケモノミチ」が鳴り止んだ後、暗いスクリーンに書かれて文字が『miss you』
どういう意味なのか数瞬の間考えていると、桜井さんのアカペラで
「聞こえてくる 流れてくる 」
バックサウンド0だったので、何の曲か思い出せずにいたけど、
「君を巡る 抑えようのない」
ここでようやく、「あぁ、365日か…。ケモノミチの次に来るか(感嘆)」と理解し思考が追いついた途端に、身体の力が少し抜けたのを覚えてます。これが、君に送るLove Songか…。
それに、最初マイクスタンドを斜めにして抱きかかえるように歌う桜井さんがあまりにもかっこよすぎる。光速マイク抜きといい、マイクパフォーマンスが毎度すごい。すごすぎるんじゃ。
「遠い空の綿菓子がふわっと僕らの街に剝がれて落ちた」の後に、バンドのバックに雪が降り、神聖さが引き立った。
19.記憶の旅人
イントロがなった瞬間に思ったのが、「はい、正解」
ライブ前に、記憶の旅人のセトリポジションは半エンの「永遠」と同じで中盤だと予想をしていました。でも、それに対する正解ではない。「『365日』の後に来ることことが正解」と思ったんです。
それから、この曲で個人的に一番好きな箇所でもある「風を切り~」からのライト演出。オレンジのライトが右から左へと流れていくという、列車を想起させる、シンプルながら十分すぎる演出。これだけでも感動ものなのに、最後にスクリーン一面に広がったのは、舞い上がっていくランタン。
映画リスペクトがすぎる。思わず涙腺が刺激された。
20.The song of praise
この曲はやってほしかったし、「wow wow」をやりたかった。
リリース当時がコロナ禍で、ライブでの声出しはおろかライブも出来ない状況。この曲こそ、コロナからの復活の象徴になるだろうなと勝手に思ってたから、この曲のおかげでようやくライブが出来ると実感できた。
あと、「wow wow」の部分でメンバーの顔抜きがアメコミ背景で出てきた時はびっくりして笑った。特にJENさんが途中で何言ってるか分からないところで大爆笑。
このmiss youはどこか内省的で真面目なところがあるから、不意打ちでお笑い要素が入ってて嬉しかったな~
21.End of the day
前のMCで「最近自分で聴いてていいなと思ったので、これをやろうと思います」って言ってたのを聞いて、「本人がそう思うこともあるんだ」と単純に思った。
それが、「End of the day」でほんとありがたかった。
「ほんとMr.Childrenって、おれのこと近くで見てたのかなってくらいぴったりの選曲をしてくれる」というファンをよく見かけていた。まさに、この曲が私のそれだった。
少し私情に触れるが、ライブのこの時期、仕事のことで悩んでいて心身ともに大変な時期でもあった。そんな自分の背中を優しく叩いて、そっと押してくれたような気分になった。
ほんとよかったなぁ。
22.未完
まさかすぎる選曲。
あのエレキギターの唸りが聴こえた瞬間に、思考が乱れた。
「おいマジかおいマジか、ここでそれかよ」
序盤の「REM」もそうだけど、今回のセットリストは攻めてる。
しかも、桜井さんアコギの原曲ver。REFLECTIONと未完ライブでは、ブルーフラワーをかき鳴らしていたのに、ここでアコギか。最高かよ。
これだけでもご馳走様なのに、大サビ前でまさかのMC。
ほんと、桜井さんは日ごろ、私のことどこかから見てるでしょ?
そう錯覚するくらいに、今の自分に刺さった。ぶっ刺さった。
また、そのあとの「自由 自由 自由!」のシャウトがガチだった。あの命を削るような、でもこれまでのダメージをものともしないようにどこまでも伸びるシャウト。この人の音楽とオーディエンスに対する姿勢は全く変わっていない。それでも、技量は上がっていく。
もう一生ついていきます。
23.終わりなき旅
ただでさえ未完の衝撃とありがたいMCで胸いっぱいのところに現れるブルーフラワーからのこれ。強すぎるて。
ここまでやってくれるんですか。Mr.Childrenさん。
終わりなき旅は半エンで初めて聴いたけど、このライブはラストが熱かった。
最後メンバー全員で向き合って、かき鳴らすあのシーン。ここまで24曲こなしてるとは思えない。バンド全員がエネルギーに溢れてた。
これは、みんな終わりなき旅が好きになるわけだ。
(ENCORE)
24.Hallelujah
半音下げがまたよかった。弾き語りで白シャツ、曲名もあってステージ上が神々しかった。
SUNNYさんと桜井さんの弾き語りで終わるかと思ったら、ラストに田原さんとナカケーのタム、JENのドラムの合流。メンバー全員が笑顔で「ハレルヤ」を連呼しているところが良かったな~
27.in the pocket
「最後に新曲をやります!」
この瞬間に歓声があがり、イントロが鳴れば手拍子が鳴る。
27曲目とは思えないくらいの声量。最後まで驚かされました。
最後に
今回のライブは、50周年に向けた「Against All GRAVITY」のように思えた。
ちなみに「Against All GRAVITY」は、かつて時代が平成から令和へ移り変わる時期に行われたMr.Childrenのライブのタイトルで、令和でも長く活動できるようにあらゆる重力に抗っていこうとする熱い姿が印象に残った。
このmiss you arena tourでは、50周年に向けてあらゆる重力に抗い、立ちふさがるあらゆるものへの「宣戦布告」のように思えた。
本ツアーの核であるアルバムmiss youの制作にあたって、恐らく重力を幾度も感じてきたと思う。先々の不安や体力、楽曲が受け入れられるか否かといった不安 etc…
それでも、最終的にはアルバムを完成させ、ライブではMCを極力削って残った全てを音楽につぎ込み、喉への負担の大きい「REM」「未完」も妥協なしで挑み、曲が憑依したかのように全身で表現しきっていた。これだけ攻めたにも関わらず、どの公演でも喉の不調の話題が出なかったあたり、相当な準備とケアを行っていたんだろうと思う。50周年への覚悟を体現していた。前回のツアーから、まだ一段レベルアップしていた。(感情的には2~3段進化している気がしたけど)
前回の半世紀へのエントランスはコロナ禍にも関わらず、DomeとStudiumで計12公演行われた。
そのツアーでDomeとStudiumではセットリストが大きく変わっていて、Domeは「感謝」、Studiumは「宣誓」のイメージが強く、同じ曲でもドームとスタジアムでは演奏を変えていて、そのように感じられた。
(※なんとDomeは各公演でセトリが一部変わっていた)
この半世紀へのエントランスから今回のmiss youまでで感じられた「感謝」「宣誓」「覚悟」が一つの流れになっていて、まさに半世紀へのエントランスからmiss youまでを一つの作品としても違和感を感じない。そして、私は今回のライブでMr.Childrenの覚悟を全身で浴びた。幸福感とともに、少し火傷しそうになった。
これは常々思う事であり、このツアー後にもやはり思った。
「Mr.Childrenに出会えて、ほんとうによかった」
ここまで読んでくださりありがとうございました。
miss you arena tourに参加された方は、ぜひ思い出補完を含めてコメントで語ってみてください。
そして、Mr.Childrenをあまり知らない方には「半世紀へのエントランス」をおすすめしておきます。
そして、最後に一言だけ。
「miss youライブのホール&アリーナの映像化はよ」