被災しても笑顔で居続けた男性の話
能登半島地震に被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
東日本大震災と笑顔の話
こんな時に思い出すのが2011年の東日本大震災。
日本中が暗くなり、笑顔でいることも憚られたあの頃。
当時私は笑顔講師になりたてほやほやでした。
笑顔の先生としてがんばるぞ!と思っていた矢先の
未曾有の事態にどう笑顔と向き合っていけばよいのか?
と迷っていました。
そんな時に私の笑顔の師である
諏訪ゆう子先生からお聞きした話です。
震災が起こった時に
ゆう子先生は実家の栃木から避難所へ
ボランティアに行かれていました。
避難所での生活も決して快適なことばかりではなく、
重い空気になりがちな中で
いつも笑顔でいる男性がいらしたそうです。
周りの方からのお話で
その男性は自分以外のご家族もお家も
津波で流されてしまったのだと知りました。
その男性とも顔見知りになり話をする機会がありました。
ゆう子先生は(そんなことがありながら)
なぜいつも笑顔でいられるのか?
ということを聞いてみたそうです。
するとその男性は
『ゆう子先生、こんな時だからこそ
笑顔でいないと前に進めないんだよ』
と言われたそうです。
男性の言葉を聞いて、
「こんな時だからこそ、やはり今の日本に笑顔は必要」
ということを改めて思われたそうです。
ゆう子先生からその話を聞いて、
笑顔の先生としてがんばるぞ!
と思っていた矢先の未曾有の事態に
どう笑顔と向き合っていけばよいのか?
と悩んでいましたが
当時の私の迷いは一瞬で吹き飛びました。
笑顔は行動療法
笑顔は嬉しい時に自然と表情に現れます。
自然と笑っている。
その反面、
実は行動療法でもあります。
実際、笑顔を意識して作ると
気持ちも切り替わっていくという研究もされています。
苦しい時に、自分のために、
そして周りの人がその笑顔を観ることで
心の中が変わっていく、笑顔は行動療法なのです。
また、笑顔は安心感を与えたり
心を癒してくれたりします。
さらには
一歩を踏み出す勇気を与えたりします。
避難所で出逢った男性は、
そんなエビデンスがある笑顔のチカラを
本能的に感じていたのかもしれません。
どうかこの笑顔のチカラが
たくさんの方の支えになりますように。
そんなことを思った2024年のお正月でした。
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