免許合宿,二人で行き一人で帰る
「君は不合格だから」
そう言われ、途中下車をした運転免許試験。実に3年前の出来事である。
大学1年の春休み、私は友達と二人で免許を取るために、山形へ向かった。(免許合宿あるある、山形行きがち)
「一人だけ落ちたらどうする?笑」などと会話をしたが、このときは現実になるとは全く思っていなかった。
そして、私が落ちたのは本免許の実技試験(いわゆる卒検)。
免許の試験は、全部で4つある。
①仮免許の実技試験
②仮免許の学科試験
③本免許の実技試験
④本免許の学科試験
である。このうち②と④の学科試験は勉強しないと普通に落ちるものであり、あの天才伊○拓司も落ちたと言われている。また、①は初めての運転実技であり、S字クランクといった難所もあるため、運転が苦手な人は落ちることもある。一方私が落ちたのは③で、99%が受かる試験と言われているにも関わらず落ちてしまった。
免許合宿では①~③までを現地(今回は山形)で受け、④だけは自分の住む都道府県で受けることになる。つまり、③が合格すればそのまま帰宅することができるのだ。
そして、①~③までの試験のうちどれか一つでも落ちてしまうと、延泊となり、予定日に帰ることが出来なくなってしまう。実際に、①、②の試験でそれぞれ2割程度落ちてる人がいたため、そこそこ延泊が決まっているようであった。
しかし、③の試験で落ちたのは35人中私ただ一人。周囲から聞こえてくる「一人だけ落ちてんじゃん」「かわいそ~」という声をかき消すように、友達もおいてその場から立ち去った。
第二回に続く