「暗殺」 感想
下級生のころいじめられていた人が、上級生になった時にどうするか大体わかれる。
自分も同じように下級生をいじめるのか、自分はそういうことはしないようにしようとするか。
イスラエルは暗い過去があるが、起こっている事を見れば前者のように見える。だが、国家がどうこうという話はいじめとかどうとかいうレベルではなく、もっと絡み合った複雑な事情がある事は間違いない。
先日、「暗殺」という小説を読んだ。
安倍元首相暗殺の事を、どこまでフィクションでどこまで本当かわからないラインまで小説に落とし込んだものだった。
かつて起こった「赤報隊事件」というのはこの小説を読むまで自分は知らなかった。その事件と、安倍さん暗殺に直接関係があるかどうかは知る由もないが、こういう話が好きな人は読んで損はしない。小説として面白い。
思わず、読んだ後で実際の銃撃の時の動画を見返した。
「もう1人犯人がいた」という視点で、見てみようと思った。ところが、探しても同じようなアングルの動画しか見つからなくて、その動画は一発目の銃声のあと前が見えなくなってしまうもの。
別の角度から見たものは画質の悪いものが1点見つけられた程度だった。
フェイク動画もたくさん作られる昨今だから、動画での証拠みたいなものも実を言うと素人的にはたいしてあてにならないのだが、二発目の銃声がおこるより先に安倍首相が倒れるように見えた。読んだ後だったからそう見えただけかもしれないが・・・。
「これ以上言ったら消される」なんて情報を自分は知り得ない。
だが、この本を読んで少し考えに変化があった。
自分は政治や戦争は所詮「金」だと思っていた。実際、そういう一面はとても大きい。
だが実際は、金よりも「仁義」「宗教」「思想」といった、絡み合った複雑なものが絡み合ったものが「世界」であるような気がした。
陰謀論の世界では「ディープステート」という闇の組織があるとされているが、そんなものが仮にあったとして、簡単な構造でないことは明白。
我々一般人が知ることのできる情報など本当に限られている。
世界を変えようとか、あるいは国を変えようとか、そういうことをする時っていうのは「歴史」を相手にしなければいけない。その重みは、一個人に負えるものではないのである。
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