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なぜ「愛の募金箱」は成り立つのか、幸せの経済圏の現実化へ向けての考察
多くのギークハウスには、愛の募金箱があります。私の運営するギークハウスでも最初から運用してきたので、もう9年ぐらいになるでしょうか。
このシステムを初めて聞いた人の反応は様々です。そんなものが成り立つわけがないとか、これが最先端の経済だとか、単純にスゲーとか、驚きと共にいろいろな反応を示してくれるので、とても面白いです。
愛の募金箱とは
愛の募金箱とは、ギークハウス内に置かれた、お金を入れる箱のことです。誰がいくらお金を入れてもいいし、逆に誰がいくらお金を持っていってもいい箱です。2012年にギークハウス新丸子に来てくれたマクガイヤーのリュウタロウさんが書いてくれた記事が残っていたので、参考にリンクを置いておきます。愛の募金箱やその使い方に触れられています。
運営者の私自身、入れたこともあるし、持っていったこともあります。そこにいくらのお金が入っているか正確に把握したことはありませんが、愛の募金箱が残高0になることはかなり珍しいです。もしこんな自由な壺や空き缶が駅前に置いてあったら、ほとんど中身を取られてしまうでしょうか。このnoteの後半で、そうではないかもしれないと私が思う理由を書きますが、実験して確かめてみたいですね。
ちなみに、秘密鍵が明らかなビットコインのアドレスは誰でも入出金できる口座状態になっているのですが、入金されても一瞬で抜き取られるので常に残高0のようです。詳しく知りたい方は、ちょっと前に書いたこちらのnoteからどうぞ。駅前の無人の募金箱と、ビットコインの違いについても、このnoteの後半で考察します。
野菜の無人販売
ところで、農家の畑の近くに野菜を売る無人の店舗があるのを見かけた方もいらっしゃると思います。採りたての野菜が並べられていて、料金箱に料金を入れて野菜を買うことができます。
もちろん、なかには野菜を勝手に持っていく人も、お金を盗んでいく人もいるでしょう。けれども、ビットコインのように常に被害が出続けているわけではなく、ある程度は上手くいっているようです。こちらの記事によれば1割弱が盗難に遭っているとのこと。この比率は他の無人直売所もそんなに大きくは変わらないと思います。
飲物の無人販売
野菜の無人直売所のようなシステムは、海外でも成り立つようです。例えば、Honest Teaというオーガニック飲料会社が北米の主要30都市50カ所に無人販売所を展開した実験では、93%の人々が正直に振る舞ったというデータがあります。
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