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「1ポジジョンだけで弾く! 14 」カルリ作品 アンダンテ グラディオーソ。



作品が、どんどん立派になっていき、この作品は音楽としても聞き応え十分。

とても美しい作品です。自身を持って演奏していきましょう。

同じく1ポジジョンだけでほぼ演奏ができます。

ハ長調の作品ですが、ニ長調まで転調(一時的)します。

音楽的にも内容が深くなるのに、ポジションは守って作曲されているのは

カルリの職人芸でしょう。


運指はいくつかある(右手)


この作品では、薬指を用いて演奏することも出来ますが、

僕の運指ではそうしていません。

この作品ではiの指の俊敏性を体感しましょう。

iの指が忙しく動き回る、つまり弦の交換をiの指が激しく行う練習曲です。

人差し指は瞬時に動かすことができる指です。

iは青い音で示しています。この青い部分を気にかけてみましょう。


もう一度、人差し指は軸


何度か書いていますが、右手も左手も人差し指が軸になります。

エフォートレスギターの楽譜では、

青い色の音が楽譜を見たときに、すぐに認識できるのも特徴です。

それは右手の軸の推移でもあるわけです。

つまり右手の運動は人差し指の動きがカギを握っています。

これが人差し指の流れでもあるわけですね。

ここに技術のシンプルな法則と秩序を発見しましょう。



8分の6拍子について


この拍子は最初に限っては1・2・3・と数えてもいいですが、

正しくは1・2・3・4・5・6・です。

冒頭の3拍子を2回とは拍節感がちがいます。

人間はカウントをしながら演奏なんてしません。

なのでカウントというのは、本来音楽とは相容れない行為です。

しかし、楽譜を読み解く上では有効な方法です。

それは楽譜というものが、そのような形式を求め、それにより楽譜の役割を果たせる

人類の歴史における大事な叡智でもあります。



楽譜はとても大事、だけど演奏するときは。。。


響きを聴き、今に集中することで

本来のカウントを忘れ、数字を忘れ、長さも忘れてただ身体に任せる。

拍子記号は小節線とイコール。

音楽を聴く時に小節線なんて、気にしませんし

気にしたら変なぎこちない動きになってノレないでしょう。

音楽のカウント、楽譜の拍子記号、音符の連符のくくりなどから

音楽の本当の響きを感じとり、つかもうとする。

それが楽譜の偉大さであり、付き合い方のような気がします。

何を言いたいかというと8分の6拍子という音楽はなくて

単なる楽譜上での、音符グループの書き方の形式であるということです。

楽譜と音楽は全く別のものです。

楽譜から音楽に向かう道程が重要であるということです。


No.23. Andante grazioso.


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