それでもスペースを死守する



「コンサートが嫌だな」 
と思ったことはありませんか?


ぼく自身、音楽家として活動する中で、
そう感じたことが何度もあります。

「ちゃんとやらないといけない」
とい謎の義務感に縛られて、

いつの間にか音楽が苦しくなる瞬間。
それが音楽家として一番辛いんですよね。



そもそも自分が好きなことをやっている。
長年やってきたのに。。
とんでもなく、イヤになってしまう。


スペースとは?

ぼくがそんな義務感から抜け出すきっかけになったのが、「スペース」という考え方です。

スペースとは、無理をせず、自分が心地よくいられる範囲のこと。

『楽』の範囲。

たとえば、ギターの左手で
言えばポジション。

1の指(人差し指)が4フレットを超えたら、
ぼくの左手はもう無理が出てきます。

だから、そこは潔く捨てて、3フレット以内で自由に弾けるフォームを作りました。



日常生活でも同じです。

自分のキャパを超えて予定や義務感を詰め込むと、どんどん息苦しくなる。

人生は長期戦ですから、スペースを守ることが、まずは何よりも大事なんです。



未来の不安に押しつぶされそうなとき

ぼくたちはよく、
「先のことが不安だ」と思いますよね。

コンサートの前日なんか、最悪です。

頭の中は、 「あれもやってない」
「ちゃんと弾けるかな」なんて雑念だらけ。

そんなとき、ぼくは「スペースに戻る」ことを意識します。

ポイントは2つです

1、

「今、自分ができること」を一つだけ選ぶ。



• 未来のことを心配する前に、目の前の楽譜を一小節ずつゆっくり弾く。
とにかく「今」に集中する。


2.

停滞も流れの一部と考える。


• 練習が進まない日もあります。でも、それが次の流れを作る準備期間だと思えばいいんです。
• 無理に詰め込もうとしない、やらない。
不安の自己満エネルギーが減る。



義務感とどう向き合うか

「ちゃんとやらないといけない」という
義務感は、どこから来るんでしょう?

ぼくが思うに、
それは自分で作り出している幻想です。

緊張し、他者ばかりに気が向いていきます。


音楽は、そもそも楽しいもののはずです。

でも、義務感に縛られると、なぜか楽しいはずの音楽が苦しくなる。

これは演奏技術にまで影響を与えます。

ぼくがそのループにハマったとき、
「スペース」の考え方が救いになりました。



スペースを守る練習

エフォートレスギターの練習でも、スペースを意識するのが重要です。

1. 左手では無理をしない。
• ポジションを守り、届かないフレットには手を伸ばさない。

2. 右手の構造に沿った流れを止めない。
• 歩行するように指を動かす。逆行を見極め避ける。



音なんて必要のないものは減らします。

ただし、なぜ減らすかを、
口で理由を説明できること。

オクターブの移動や、和声音を変え、
減らすのは日常しています。

寧ろ既存の楽譜から、自分の手をいれないのは怠慢ぐらいの気持ちでいいのです。


これを実践していくと、謎の義務感が生まれて来ることがありますが、

その熱い葛藤と交渉の中で
スペースが深まります。




結論:スペースが未来の軸


未来の不安や義務感は、

自分のスペースを無視しているときに生まれるものです。

ほとんどが他者や、自分以外のものに
気がいってます。


人にどう思われるか?が元凶。



ここから派生している。


スペースに戻るだけで、
不思議と気持ちが楽になります。


ぼくたちは無理をする必要なんて
ぜんぜんないのです。


スペースを守り、自分のペース(テンポ)で進む。


それが一番自然な形で未来を作る方法だと思っています。



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