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SALEが苦手

私はセールをやっている店が目に入ると、なんだかとてもイライラしてどうしようもなくなる。店頭に『全品10パーセント引き』などと書かれているとすぐにそこから目を離している。多分理由はセール品に集まる人がすごく苦手だからだ。

彼らが安いものを買うために集まっているのを見ると、本当に欲しくて買っているのではないのだろうなと思ってしまう。私なら自分の欲しいものは安くなっていなくても買いたくなったらすぐに買うだろう。私にとって大事なものや本当に好きなものがセールの時にだけ売れているのを見ると、私のつけた価値よりもずいぶんと低く価値を見積もっているのだなと感じてしまう。

自分の好きなものの価値を面と向かって価値がないものだ、といわれても私に特に響くこともないのだが、彼らはセール品を買っているのでそのものが嫌いなわけでもなくただ単に私より低く価値をつけているということになる。そうなってしまうとなんだか直接言われるよりもひりつくような感じがして嫌な気持ちになってしまう。

それに大勢のひとがその安くなった商品を手に入れるために手を人より大きく伸ばしてつかんでいくのもとても苦手だ。私はスーパーでバイトをしているので総菜などに値引きシールを張ることもよくあるのですが、貼った先から我先にと商品をかごに詰め込んでいくので、毎回ちょっとだけ精神をやられていく。

なぜその一つの商品のために他人の気分を害するようなことが出来るのだろう。そのパンはきっと明日も売っているし、その総菜は本当に食べたいのなら定価で買えばいいのに、どうして競争のようにかごに放り込んでいくのだろう。

お店側としては在庫を売りさばくための最もいい手段がセールなのだからそれを買う客は良い客なはずだ。むしろセールの時にも見向きされないことが一番の損でもある。私のような人が多くはないおかげできっとお店側も商売ができているのだろう。

ただ理屈の中ではセールが悪いことではないとわかっても、それをするりと理解することはできない。他人の行動にできるだけ何か物申してやろうというようなことをしないように心がけているが、全部に無関心になれるほどやさしくはないらしい。できるだけ表に出さないように努めるしかない…

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