朝ドラ俳句　おむすび　1月

暑き日の逆プロポーズ涙かな
古臭きゾンビ扱ひ昭和の日
いかづちや昔レデイーズ怒鳴り込み
土用凪神戸映して瀬戸の海
健康に三里四方の夏野菜

レデイーズの苺一箱甘味かな
青田風しっくりと合ふ苗字かな
公園の銀杏の花の待ち合わせ
にんにくの香りほんのり大餃子
時の日の豪華マンション住みたくも

秋晴れやスマホ発売まだ高き
砂糖水二人のデート金かけぬ
不揃いの人参の味みな美味し
空梅雨や投手の肩が投げられぬ
マネキンの肌やひんやり梅雨の入り

様になりスーツ姿の秋の朝
隣駅秋へ節約ランニング
おかわりの冷めても美味し新米よ
秋晴れや仕事称賛この気分
両父母へ始める暮らし対トンボ

年新た両父母酒を注ぎあひ
教わるやけんちん汁風の雑煮
嫁にいく決まり言葉や春立つ日
六甲の誓ひの言葉春来る
陽春の指輪の向こう光る海

ほんわかと新婚の春光る窓
春一番掃除は夫の決め事
点滴や悪阻のひどし春の宵
はやり風邪荷物渡しの面会ぞ
電解質点滴続き春の夢

小満の摂取可能の電解値
はや三日アイス食べたし暇多し
アイスクリーム五臓六腑に凍みわたり
勇気ないギャルになれない夏の果
新秋の体内の子や親育て

炬燵揺る津波遡上のテレビかな
寒さと不安の一夜の震災忌
ボランティア神戸のお礼名残雪
桜咲く君は震災見てきたか
物品の整理届かぬ震災忌

辛夷咲き特に子供の靴不足
春を待つギャルしか出来ぬボランティア
奥の奥冬の名残の粉ミルク
春近し神戸復興みたでしょう
来週も奉仕の続き冬終わる
　
斜め切り竹筒灯し震災忌
曇り日の神戸見下ろし墓地の冬
大阪城桜紹介バスガイド
東北の復興遠き春の燭
ラーメンの味の再現春愉し

失業の友突き進み茨道
花咲く日金貯め止めて居候
雪女資格試験の険しさよ
うすら寒都市開発の押し寄せる
冷やかや尊敬の人ため語無理

ゼブラ柄ギャルワンピ決む夏休み
秋近し跡継ぎのゐぬ商店街
春心ギャルしか出来ぬボランティア
どうしてる東北のギャル春終わる
ぎしぎしの仮設住まいの不自由よ

冬の夜の軽くご飯の合コンぞ
秋めくや爪より赤き赤ワイン
中秋の街ブラロケの隊進み
再開発そぞろに寒し追い返し
秋の宵想いで詰めてプリクラ帳

酌み交わす故郷の友猫じゃらし
パット消え予算オーバーカーニバル
大三十日金庫の金の出ていく日
盗まれて人間不信桜桃忌
付き合いの一つ乱るや雪崩雪

古着屋の窃盗事件旱梅雨
火事跡の互いに認む思いやり
古年や好きで渡した鍵全部
落第も笑いて隠し隠し事
育児勉強春には行けるカラオケ屋

たわいなき床屋賑やか春まけて
山焼や閉店セール開店す
春の夜の階段抜ける齢かな
春彼岸破れ障子の小さき穴
想い出の小さき集まり巣立鳥

病院食色なき風を探す如
秋彼岸忘れはじめるきみのこと
メロン香や食レポらしき誉め言葉
月命日忘れはじめて秋の声
秋の夜のカセットテープ声揺らぎ

歌う声七夕祭このテープ
流涙のがちゃりカセットハロウィン
カラフルな売れぬ名物草の市
ジジババの真夏の夢のギャルポーズ
家壊すすべての消えて送り盆

盛況のネット開店秋晴るる
母の日の貯金のお洒落プレゼント
夜仕事やどこか一点お洒落して
一呼吸おいて一気に大根引き
靴職人どこへでも行き三月ぞ

待春や名物揃へアーケード
すっきりと角刈りの角春近し
鷺の目や一目でわかり詐欺仲間
花吹雪終の別れの泣かぬギャル
卒業や港の見える墓参り

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