【あらすじで読むアークナイツ】メインストーリー1章「暗黒時代・下」①
完全に三日坊主で辞めた人になっていましたが、別ジャンルの原稿をやっていたりしただけなので。だけなので……!
ということで、危機契約をやりながらメインストーリー1章の振り返りに入っていきます。なんとなく10章実装までにメイン振り返れればいいかな~って思ってたけどどうなるだろう。
0章②を投稿したあたりに某wikiで話題になっていたのですが、メイン4章までの翻訳テキストが初期と違っているようで、主にキャラクターの口調まわりが書き直されているみたいですね。
アニメをやるにあたっての改稿のような感じなのでしょうか。
つかの間の安らぎ
0章ラストで、ドクターとアーミヤ以下ロドス一行は、レユニオン幹部の追撃を一時的に逃れることができました。
しかしその道は半ば、チェルノボーグ脱出は未だ遠く、天災が迫っていることにも変わりはありません。医療オペレーターの女性が天災の予兆が濃くなっていることに気づき、ドーベルマンやニアールは、同時にレユニオンの脅威についても話し合います。
医療オペレーターは、レユニオン構成員たちが無秩序に都市の破壊や略奪を行っている様子を見て、彼らからすれば今日は「最高のピクニック日和」なのだろう、と冗談を言いました。
その言葉を聞いたニアールはこう言います。
医療オペレーターとアーミヤはしばし言葉を失い、それから互いに笑みをこぼしました。
医療オペレーターが皮肉で言ったのだとニアールに伝えると、レユニオンについての分析だと勘違いしていた彼女は謝罪します。
医療オペレーターはこちらこそと、この危機的状況で笑ってしまったことを謝罪しました。アーミヤは自身も笑ってしまったと添えつつ、責任者らしく答えます。
和やかな一幕を見届けたドーベルマンとAceは、周囲の敵への対処について互いに共有し合います。方針が決まり、ドーベルマンは一行に行動開始の号令を出しました。
チェルノボーグの闇診療所アザゼル
道中、ロドス一行は見覚えのある場所に気がつきます。レユニオンの襲撃に遭ったのか無人になっている建物には、元々「アザゼル」という診療所があったようです。
アザゼルはチェルノボーグ中の情報に通じ、無認可で感染者を治療している、いわゆる闇診療所でした。鉱石病に罹った人の中には、感染の事実を隠して生活する者も少なくありません。そのような人々に医療を提供していたのがアザゼルでした。
ロドスは彼らと以前に接触したことがあり、しかし彼らはロドスに対して非協力的だったそうです。また、レユニオンとの繋がりがある可能性もあり、素性を把握できなかったというようなことを、前衛オペレーターの男性はぼやきます。
Aceの部下である彼はアザゼルに対し良い印象を持っていないようで、ロドスにもう少し情報を与えてくれていれば今のような惨状にはならなかった、彼らの自業自得ではないかと続けました。
アーミヤとAceは冷静に、アザゼルの態度について分析します。
感染者は長く苦労してきたため、今以上に傷つくことを恐れて、他人と接することに頑なになってしまう傾向がある。彼らもまた同じ状態で、ロドスに非協力的であったことを責める気にはなれないとアーミヤは語ります。
こうした話は、アークナイツにとてもよく出てきます。感染者の救済を謳うロドスに、感染者が必ず助けを乞うわけではない。テラの悲しい現実とも言えます。
プレイアブルとなっているオペレーターの中には、このアザゼルで働いていた人がいます。星6前衛オペレーターのヘラグさんですね。
彼のチェルノボーグでの出来事についてはオムニバスストーリー「戦地の逸話」で詳しく語られていますので、機会があったらまとめておきたいと思います。
感染者を取り巻く世界
記憶のないドクターはアザゼルのことをアーミヤに問いかけ、彼女は感染者の置かれた環境について語ります。その中で、テラ世界を語る上でも欠かせない「アーツ」に関しても説明してくれます。
テラ世界におけるアーツとは、ファンタジーにおける魔法や超能力と似たようなものです。火を灯したり、電気を発生させたり、重力を操作したりなど、その人の適性によって能力は多岐にわたります。
力の媒介となるのは源石で、これは感染者でなくとも本人の適性があれば、アーツユニットと呼ばれる道具を介した上で使用できます。
感染者は体内に源石を持っているような状態なので、アーツユニットがなくてもアーツが使えます。アーミヤの言葉を借りれば、鉱石病はいずれ命を奪う代わりに、普通の人にはない力を与えるのです。
アーツについて話す彼女は、感染者は決して奪われるばかりではないと伝えたかったのでしょうか。そして彼女は続けて、鉱石病が奪うものは命だけではないと言います。
ここまで書いてきた通り、感染者はテラ世界の人間社会で迫害されています。ひとたび感染すれば、当たり前の生活まで奪われてしまう。
診療所アザゼルはチェルノボーグにおいて、そうした感染者たちの最後の拠り所だったのかもしれない。人の繋がりがあり、互いに支え合う、ロドスと同じような場所だったのではないか。アーミヤの話すことについて前衛オペレーターの男性は悩みつつ、理解はできたようです。
1-1は世界観説明パートのようなので、少し詳しく書きました。以降、展開が動いていきます。
出口へ向かう一行
天災がチェルノボーグに訪れるまで一時間を切り、レユニオンたちがそこら中にいるせいで、一行の進むルートも狭まっていきます。ドーベルマンはふと、ドクターに方策を尋ねました。ドクターは冷静に状況を判断し、レユニオンの集団よりロドスの戦力の方が高いことを加味して、エリアの正面突破を提案します。
ある程度戦い慣れているニアールもドクターの考えに同意し、ドーベルマンは理解を示したうえで、アーミヤに方針の決定を促しました。
アーミヤは「ドクターの選択を信じている」と同意しますが、ドーベルマンは彼女に、ドクターの知恵に頼りすぎるなと釘を刺します。
アーミヤは少し間をおいて、理解していると答えます。その答えを聞いたドーベルマンは、教育者としての立場をドクターに語りました。そして、彼女はドクターの指揮能力を認めている、とはっきり告げます。
出会った頃、ドクターの能力に懐疑的だった彼女は、ここまでの戦闘でそれを認めるに至ったのです。
方針を決めた一行は、先を急ぎます。
奮迅の勢いを見せ、レユニオンたちを蹴散らしていくニアール。
前衛オペレーターの男性もしっかり戦いに参加しつつ、一行はもうすぐ現在のエリアを抜けるというところまでたどり着きます。
Aceはふと、そこが記憶では大きな広場であったことに気づきました。しかし都市内の他の場所に違わず、原形をとどめてはいません。
彼はどこか意味ありげに呟きました。
ドーベルマンが彼の様子を気に掛けますが、彼は「昔の話さ」と濁します。
そこに、民間人の悲鳴が響きました。レユニオンの暴徒に襲われているようです。
アーミヤは咄嗟に助けに入ろうとしますが、Aceが状況判断によって制止し、冷静に彼女を諭します。ロドスの戦力はレユニオンの雑兵には優っていますが、地形などの不利を覆せるほどではありません。
0章では民間人を助けるシーンがありましたが、今度は救うことができませんでした。民間人がとどめを刺されるのを見ていることしかできず、そうこうしているうちに、レユニオンの部隊によって広場の出口を塞がれてしまいます。
訪れる天災
物語の視点は一時、レユニオン側に移ります。
0章ラストでメフィストが指示していた通り、ファウスト及び彼の部下はロドスの追跡を続けているようです。メフィストはその報告を受け、また別の誰かに伝えています。
再びロドス側へ。レユニオンの部隊に囲まれた一行はどうにか応戦しつつ、ドーベルマンはその場所に多くの部隊が配備されている理由、レユニオンが広場を守る必要性を気に掛けています。
そして、レユニオン側。謎の人物がロドスの姿を認め、「実に勇ましいものだ」と呟きます。
ロドスのオペレーターたちはレユニオン構成員と戦いながら、不意の落石にも襲われます。前衛オペレーターの男性はその正体に気づきました。落石ではなく、崩れたビルの破片が降ってきているようです。
対峙するレユニオン構成員は、その光景を見て狂ったような歓声をあげました。その直後に彼らは悲鳴をあげて倒れ、ロドス一行は状況を理解し始めます。——天災が来たのです。
預言詩の一節のような言葉を呟いた謎の人物に、クラウンスレイヤーは「タルラ」と声を掛けます。0章ラストでメフィストが状況報告をすると言っていた「タルラ姉さん」です。
彼女はクラウンスレイヤーに対し、天災の生存者がいれば始末しろ、と命令しました。
一方ロドス側では、天災の訪れに気づいたドーベルマンが、レユニオンの真の目的について考察します。
彼女はいままで、レユニオンの目的はただ天災を利用して、感染者を虐げるチェルノボーグ人に復讐しようとしていた、という程度に考えていました。
しかし今となっては、この暴動は単なる復讐にとどまらず、彼らの宣戦布告なのではないかと思い至ります。
空が落ちてくる。恐ろしい光景に医療オペレーターの女性は戦慄し、前衛オペレーターの男性は彼女に危険だと声を掛けます。Aceが退避の指示を飛ばし、アーミヤもまた気丈に叫びました。
今回はここまでにします。
ついにチェルノボーグを天災が襲い、レユニオンにも囲まれている一行は絶体絶命の状況。
君は生き延びることができるか?
しぐれ子でした。ではまた!