財布
#わたしの不思議体験 というお題があったので、これまでの人生の中での不思議体験の中のひとつを書きたいと思う。
大学時代。大学の講義に出席したわたしは授業中に財布がないということに気づいた。その日はたまたま電車で来たために「あー、電車に忘れたかー」と思い。帰りに駅に行って忘れ物の届を出した。免許証なども入っていたため交番に紛失届けも出したと思う。
帰ってから部屋の中を一生懸命探したが全く見つからなかった。やはり電車でなくしたのだ。
それから1カ月くらい見つからなかったと記憶している。
ある日友人と財布を忘れた日と同じ駅から電車に乗った。そして、財布をなくした日に乗ったとはずの車両に乗り込んだ。電車の中では財布をなくしたときに座ったと思う場所に2人で腰かけた。
財布のことを、なかなかあきらめきれないわたしは、隣に座っている友人との間にあるシートの奥の方を手で押しながら「あー、なんだかこんな椅子のシートの隙間に落ちたと思うんだよねー」と言いながら、さらに強めにシートをぐいと押した。
そこで「え!」となった。
なんと、椅子のシートを押してできたシートと背もたれの隙間を除くと奥に私の顔があったのだ。
シートの隙間から落ちた地面に「わたしの写真」が見えたのだ。
椅子の隙間から下に落ちた私の財布が何かの拍子で開いてわたしの学生証(の写真)が見えていたのだ。
奇跡。
驚きながらも慌てて隙間に手を入れて1カ月ぶりに財布を回収した。
信じられないような話。
電車の車両も変わるはずなのに。座る場所も微妙に変わるはずなのにピンポイントで財布が見つかったのだ。
奇跡。
そのあと財布の中のお金を使って友人に焼き鳥屋でごちそうしたのは言うまでもない。
おわり
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