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これだけでネイティブ声調が身に付く!日本人の苦手な二声・四声も克服!声調簡便練習法ー2
現地で通じる!中国語シリーズは「中国方式!ピンイン レッスン」と「構文!簡単レッスン」の二つを計画しています。一般的な視点をちょっと変えて、より効果的で簡単なレッスンを提案します。
ピンインを構成するのは子音・母音そして声調です。それぞれが中国語の発音の中でどんな役割をしているか、その点をまず押さえておきましょう。
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声調はピンインを習得する際の最初のStepですが、中国語の発音の良し悪し以前の問題として、通じるか通じないかが関係する最も重要な第1Stepでもあります。声調という高低のトーンアクセントは、平坦なトーンの日本語を母語とする日本人には最初の壁であり、結構苦手なかたも多いのがこの声調です。
でも苦手とは言っていられません。なぜなら声調を間違えると中国人にはそれは言語とは言えないものになるか、意図している漢字とは違う漢字で伝わって、意味にならない、通じないということになってしまいます。
そしてこれは一人では勉強できない分野でもあります。また聞いて真似ができるものでもありません。声調のトーンに加えて、母音という口の形の、そして子音という舌のフォームや息の仕方が関係し、ある程度きちんとした中国語発音をマスターするには時間がかかります。
でもちょっとだけ救いがあります。中国人がみんなきれいな発音でしゃべっているわけではありません。子音・母音が標準とは違う発音、つまり訛っていても会話にはなります。なぜ?それは声調がある程度できれば通じるようになるからです。
そして今回ご紹介しているのは、一人でもお風呂の中で簡単に練習し、それでいて効果的な練習法があります。これは先生なしでもマスターできます。この土台作りをしてから、子音・母音は中国人の先生について学びましょう。
※ 子音・母音も中国人が子供の頃小学校で学ぶ、あまり理屈の要らない練習方があります。その練習法に大人向けに理屈も加えて頭でも理解できレッスン法をこのNoteの記事で紹介します。そして実際のアナウンサー資格をもつ中国人講師によるオンライン講習会も開催します。
北京大学お勧めの効果的な声調練習方ー2
前回は日本語を越える中国語のダイナミックな音域の広さに焦点を当てました。最も高い一声と最も低い半三声の2音節練習で、音域を拡大する練習を行いました。
この一声と半三声を身に付けただけでも、皆さんの発音は通じ易くなり、声調は抜群にネイティブらしくなったはずです。
北京大学が勧めるもう一つの声調の簡便練習法は二声と四声の2音節組みあわせの声調練習です。
声調図を再度確認
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半三声の説明図
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そして漢語語音教程のお勧め練習は下記のようなレッスンでした。
❶ 最初に一声と半三声をセットにしてトーンの高低を認識
❷ 次に二声と四声をセットにして昇(のぼる)と降(くだる)の感覚をつか む。
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前回は一声と三声を取り上げましたので今回はニ声と四声です。
一声と三声の図は比較のために記載しました。
実際の発音での注意点
■ 二声と四声の特徴
二声は最後に上を突くように上昇角度をつけて一気に5度まで上げ、その高い位置で止めます。キュッ!あるいはグン!といいますか、それまでの上昇を更に角度をつけて一気に上げて止めるのが二声のコツです。
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四声は上げ切ったところから一気にトーンを落としますが、落とすスピードにさらに力を加えて落とす!ダイナミックさが四声の特徴です。
単独で二声・四声の声調練習よりはこの二つをセットで行った方が、それぞれの特徴がつかみやすくなります。ここでも昇る際の目標音域は最高のトーンですし、降るさいの目標も最低のトーンです。
ですので一声×三声で十分に音域拡張を耳に焼き付けてから二声×四声の練習をお勧めします。
■ 一声×三声と二声×四声の練習がどれほど効果的か
日本人の苦手な声調を克服するうえで、今回の一声×三声と二声×四声の練習がどれほど効果的かをご説明します。
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一声×三声の高低のトーン練習をすることで、一声ともかく高くなりますと、平らにつまり上下にトーンが揺れることがなくなります。同時に最後が落ちることもなくなります。
二声×四声の練習により二声の最後でグッ!とあがることができるようになります。
三声は半三声で低く平らな仕方で習慣的に発音するようになりますから二声に近いような発音はしなくなります。
二声×四声で、テッペンに上げてテッペンから一番低いトーンへ落とす練習ですので、四声が上がりがちの傾向もなくなってしまいます。
ですのでこの最初の入門時の簡便法レッスンで、日本人的な癖も消えてしまいます。このレッスンだけで一から四の声調の重要なポイントはしっかり身について、ネィテイブらしい声調になります。
日本人の苦手な声調の研究レポートなども記載されている「ピンイン教本‐3」の記事もどうぞご覧ください。
最後に二声と四声のとても的確な説明と模範音声の[アジアの言葉教室・稲葉あきこ先生の動画をご紹介します。「通じる中国語」のコンセプトにふさわしい声調の紹介になっています。
当教室講師による実際の単語や熟語でのワークレッスンの動画も作成中です。しばらくお待ちください。
「これだけでネイティブ声調!その1」もご覧ください。