【ウィズ・カタナ・スシ・アンド・ヒダル】#2

「タイショー、ヤッテル?」「エエ、ヤッテマスヨ!」板前と寿司屋入店プロトコルアイサツを交わしつつノレンをくぐったのはムトー・タケミツ。

店内は掃除がゆき届き、「大漁」のショドーやカミダナ(日本家屋の中に設置される、小型のシュライン)が奥ゆかしい。

カウンタァの椅子に腰掛けながらタケミツが問う。「おすすめのネタはあるかい?」「へえ、炙ったイカなんていかがでしょう?」「ほう……」タケミツは健啖家であった。

「じゃあそれで…」

ドクン…!タケミツのニンジャ第六感が危機を告げる。「イヤーッ!」即座に椅子から立ち上がる!

一瞬後!床下から伸びたヤリが椅子を貫通し、天井に縫い付けた!更に椅子と天井が超自然的に炎上!ニンジャのカトン・ジツだ!ALAS!あと一瞬回避行動が遅ければ、ヤキトリめいて串刺しにされた上内側から焼き焦がされていたことであろう!コワイ!

しかし、イクサは既に終わっていた。椅子から立ち上がったタケミツは冷静にカタナを抜き、床に突き立てたのだ。「アバーッ!」床下からくぐもった悲鳴が上がる。

「俳句を詠みな!…無理か…せめて名乗りな!」「アバッ…ブレイズランスです…サヨナラ!」爆発四散!

タケミツは暫しの残心ののち、カウンタァを振り返った。

「アイエエエ!ニンジャナンデ!?あと私の店ナンデ!?」板前の悲鳴!ナムアミダブツ!ヤリから出た炎は益々勢いを増し、厨房にまで燃え広がる!最早スシどころではない!タケミツも近くにあったバケツを掴んで厨房に飛び込んだ!

【ウィズ・カタナ・スシ・アンド・ヒダル】#2終わり #3に続く


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