有力者の子どものいじめが見過ごされる
学校でいじめが起きたとき、担任の先生や学校側が動かないケース。その理由として挙げられるのが「保護者の力」です。大人の力関係や地位が意外にも大きな影響を与えているかも・・・と考えたことはありますか?
ある小学生の女の子が話してくれたエピソードです。
その子のクラスには、やんちゃな男子がいました。彼はいつもクラスの中心的存在で、誰かをターゲットにしていじめを繰り返していたそうです。リーダー的な存在だった彼に逆らえる子はおらず、みんなそのいじめをただ見ているしかなかった・・・。そして、その様子を担任の先生が知らないはずはないのに、先生はなぜかいつも見て見ぬふりをしているように感じたそうです。
親が偉い人だから悪事を揉み消せる?!
そんなある日、その男子が周囲の子どもたちにこう言い放ったそうです。
「俺のお父さんは〇〇で偉い人だから、だいたいのことは揉み消せる」
なんだかドラマの中のセリフのように聞こえますが、これが現実だとしたら本当に恐ろしい話です。
学校がその男子のいじめを見過ごしている理由が、彼の家庭環境や親の立場と関係しているのではないか――そんな考えが頭をよぎります。もしそうだとしたら、被害を受けている子どもたちやその親たちは、どうしたらいいのでしょうか?
保護者を見て態度を変える学校
学校は、どの子どもに対しても平等であるべきです。それにもかかわらず、保護者の職業や地位、影響力によって態度を変えるようなことがあれば、それは教育機関としての責任を果たしているとは言えません。いじめはどんな理由があっても許されるものではないし、加害者の家庭背景がどうであろうと、それが免罪符になることは決してありません。
いじめの被害者が救われるためには、学校が公平であること、そして子どもたち一人ひとりに真摯に向き合う姿勢を持つことです。有力者の子どもだからといって特別扱いするのではなく、子どもたちの安全と安心を第一に考える学校であってほしいと願います。
いじめを受けている子どもやその親御さんが、このような不平等な状況に苦しむことがないように、私たち一人ひとりが声を上げていく必要があると感じます。学校や社会が子どもたちの未来を守る場所であるために、私たちができることを考えていきたいと思います。