見出し画像

【後編】UCL生に聞く!奨学金・大学の授業内容・就活に向けてのインターン

こんにちは!モアエデュケーションのMakiです。
留学生対談シリーズ第二弾、現役の英国大学生に留学のあれこれを聞いていきたいと思います!

今回のゲスト、Rankoさんは高校を日本で卒業してから、柳井正財団の奨学金でイギリスの名門大学UCLに正規留学をされています。

日本の高校からイギリスの大学に行くプロセス奨学金申請の体験談をお伺いしたいと思います!

この記事は【前編】です。前編はこちらから – 「留学のきっかけ」「IB(国際バカロレア)の勉強について」「PPEとの出会い」「イギリスの大学受験」について話しています!


柳井正財団奨学金: 申請の流れと体験談

選考の流れとエッセイの準備

合格型*を受けたので、UCAS*を提出した後の2月頃に書類を出しました。柳井正財団の奨学金は受かると思っていなかったので、予約型は受けなかったです。

その代わり、UCAS提出前の10月にJASSOという日本の国費でやっている方の奨学金出していました。

どちらもエッセイを出さないといけないのですが、JASSOはその量がすごい膨大で。A4サイズ5ページとかで、しかもそれを英訳しなさいというのもありました。

そこにすごい力をかけてやっていたので、柳内正財団はほぼそれの圧縮版というか。だからあまり新しいことは考え直した訳じゃなく、JASSOに足したのを圧縮してちょっと訂正して、UCASの内容もちょっとだけ絡めて作っていたので、1週間かからなかったかもしれないです。
 

面接対策と奨学金制度の変化

一次審査はエッセイと成績で見られるのですが、面接の数日前にメールで合格しましたと来て、えっ?と思って見間違いかと思いました笑

まさか書類審査が受かると思っていなかったので、特に面接の準備はしていなくて。留学の支援団体みたいなのに入っていたので、そこで柳内正財団の先輩が何人かいたので、急遽メールを書いて面接の練習お願いしました

あと高校の先生とも、もうその時は4月で卒業していたのですが、お願いして学校に行って面接の練習をしました。それを数日間繰り返したという感じです。

合格型という名前が付いているのですが、まだ大学からの結果待ちの状態でも応募はできます。実際に私もUCLからのオファー*来たのが3月だったので、まだUCLの合格はわからないまま応募しています。

Maki: 柳内正財団もJASSOの学部学位取得型の奨学金も、2017年から始まった比較的新しいものです。それがちょうど私が卒業した年なので、私が大学にいた時はみんな私費留学で来ていました。

柳内正財団と似ている笹川平和財団の奨学金はさらに新しい制度なので、本当にここ最近という感じです。

私がインペリアルカレッジロンドンにいた時はで同じ学年で日本人が7人くらいしかいませんでしたが、今は30人くらいいると聞いてびっくりしました。奨学金で行っている人も結構いて、奨学金のおかげで日本人が増えたと感じています。

UCLはそもそも日本だけじゃなく留学生自体が多くて、インペリアルカレッジロンドンよりさらにインターナショナルな大学です。

*合格型=UCAS提出後の12-1月に応募する。予約型はUCAS提出前の7-8月。*UCAS=イギリスの大学出願ポータル
*オファー=条件付き合格。A-levelやIBのどの科目で〇〇グレード以上取らないといけないなど。
 

支給額の範囲 – 住宅費について

柳井正財団の奨学金は学費や寮費が基本的には全額支給されて、それに加えて生活支援金が年間1万1000ポンド支給されます。

UCLは1年目は寮で、2年目から大体の人は寮外に出てフラットシェア(ルームシェア)をします。私は2年目は学部の友達と2人でフラットシェアをする予定です。

寮外に出る場合は支給の上限額が決まっていて、家賃はそこから若干はみ出るくらいなので、一部は生活支援金から少し充てる感じになります。

UCLの寮からの眺め


UCLでの大学生活: PPEコースでの学び

PPE学生の1週間のスケジュールは?

1学期につき4モジュール(教科)取るのが基本です。1週間の中では1つのモジュールにつきレクチャー(講義)とセミナーが1回ずつあります。

レクチャーは1時間か2時間です。セミナーは20人程度の少人数のクラスで、理系の学部だったらラボ(実験)にあたるのかなと思います。セミナーではディスカッションをしたり、パソコンいじるような統計系の授業だったら、みんなでパソコンいじって課題を終わらせるみたいな感じです。

1年生の時は全休が1日あったので、1週間で8コマくらいしかないですね。

Maki: セミナーグループが20人くらいだったら、学部全体ってどれくらいいるのでしょう?

私のBiomedical Sciencesのコースは60人くらいで、インペリアルカレッジロンドンの中でも小規模な方でした。医学部のMedicine(医学科)は300人くらいいて、Biomedical Sciencesになると大幅に減って60人でした。

PPEも60人くらいで、UCLでも少なめの方かなと思います。確かにピュアな学問というか、例えばEconomics(経済学)にだったらもっといると思います。

UCL PPEでのチュートリアル(セミナー)の様子


UCLでのサークル活動とコミュニティ

①Japan Society (日本人会)

去年は3つSociety(サークル)に入っていました。1つ目は、日本人と日本の文化に興味がある学生が入っているJapan Society(日本人会)です。

毎週イベントはあったのですが、それにはそんなに行っていませんでした。でもJapan Societyで会った日本人や外国人留学生とは仲良くなりました。

UCLのJapan Society(日本人会)での集まり
 

②大学院生との論文発表

2つ目が、これは通年ではなく2、3ヶ月の活動だったのですが、UCLの大学院生と学部生が一緒になって研究をするというのがありました。

私が研究テーマとして選んだのはScience Diplomacy(科学技術外交)で、それまでは聞いたことがなかった分野でした。PPEとも若干関係のあるテーマです。最終的にSocietyの中でプレゼンして発表したのと、定期的にオンラインでミーティングをして、カンファレンス/シンポジウムでの発表もしました。

一応Societyという枠組で存在していて、その中で全体のプロジェクトをまとめたり、応募のプロセスを準備したりする人は何人かいました。ただ、その人たちは研究には携わらずに、募って参加した私みたいな研究に興味ある学生が実際に研究を行います。8、9人の大学院生がメンターとなって、それに振り分けられた学部生と一緒に、それぞれのグループ内で研究をするような形でした。

プレゼンテーションをした時
 

③AIESEC Society

3つ目はAIESEC Societyです。AIESECは日本含め世界中の大学が加盟している大学のネットワークで、多分化交流に力を入れています。 

自分の大学の学生に対して、いろんな海外でのボランティアやインターンシップを紹介します。UCLの中で海外のボランティアに行きたい学生がいれば、他の国のAIESECのSocietyと連携して実際に送り出す手伝いをします。

イギリスではあまりないですが、国によっては逆に他の国から来る学生インターンやボランティアを受け入れる手伝いもしています。実際に説明や誘導、オリエンテーションを行うSocietyなので、事務的な作業や、いろんなキャンパスに出向いて紹介したり売り込んだりします。

それ以外でもメンバー同士で色々アクティビティをしたり、それぞれの国のお菓子を持ち寄ってみんなで食べて交流することもあって、結構そういうのが楽しかったです。

UCLのAIESEC Society


卒業後の進路と就職に向けたインターンシップ

日本の公共政策でキャリアを積みたい

今のところは大学を卒業してから日本に戻ってこようかなと思っています。というのも、将来的に日本の公共政策に携わりたいなという思いがずっと強くて。 

まだあまりどういう形で公共政策に携わるかというのは模索中ではあります。例えば官公庁など実際に行政で働くというのも1つですし、シンクタンクやコンサルティング系の公共セクターで何かしらの形で日本の公共政策に携われたらいいなと考えています。

バチェラー(学士)を終えて大学院に行く選択肢も、どちらも並行して考えています。 
 

夏休み中のインターンシップ

今まだ応募中のものもあって確定はしてないのですが、企業系の行政系、中央官公庁系のインターンシップに応募しています。

その他に一個決定してるのは、地域に密着した形でシンクタンク的な機能で、そこの地域の公共政策について調査したり分析したりしてるようなNPOの団体でのインターンシップです。そこでは2週間くらいインターンをさせていただけることになっています。

企業が採用活動の一環で公に募集しているものだと、特に大企業だったら期間は1日〜数日間が多いですね。

そのNPOは規模が小さめで地域に密着しています。大々的ににインターンを募集しているというより、私がすごい興味を持ってメッセージ送って、個人的にやり取りをして決定しました。

Maki: 素晴らしいですね!
でも大学1年生で受け入れてくれるところはなかなかないですよね。

Rankoさんみたいに直接自分でコンタクトしたら取れる可能性はありますが、大体は大学3年生になるの前の夏(イギリスの大学に通う場合)じゃないと取らないところがほとんどだと思います。

もしくは大学の研究室に聞いてみると、教授がフレンドリーだったら意外にすんなり受け入れてくれる場合もあるので、そういうところで探すのもいいかもしれないです。

  
 

これからのRankoさんの更なる活躍が楽しみです!

Rankoさんはモアエデュケーションの講師も務めていただいているので、オンライン家庭教師にご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。

講師プロフィール
 


前編はこちらから – 「留学のきっかけ」「IB(国際バカロレア)の勉強について」「PPEとの出会い」「イギリスの大学受験」について話しています!

この記事のもとになっている対談はこちらからご覧いただけます!

イギリスの大学出願について解説している動画:

イギリス大学留学に使える給付型奨学金についてはこちら:

UCL(University College London) 公式サイト:
https://www.ucl.ac.uk/

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?