❻説明会・見学会
子供が6年間通うことになる小学校ですから、説明会・見学会への参加は必須でしょう。また、打算的ではありますが願書作成や面接対応という観点から考えても参加すべきといえるでしょう。実際に私はとある学校の面接時に「本校への説明会や見学会などに参加されましたか?」や「本校の児童にどのような印象を持っていますか?」という質問を受けました。
6-a. 説明会・見学会日程を把握しよう
まずは、学校のホームページを見て、説明会・見学会の日程を把握しましょう。まだ受験年度の説明会・見学会の日程が掲載されていない場合でも、前年度の実績が確認できたり、掲載予定時期が公開されていたりしますので、早めかつ小まめに確認することをお勧めします。事前に予約開始日が公開されることも多いですので、併せて確認しましょう。なお、説明会日程を一覧化してくれているWebサイトもありますので参考にするとよいでしょう。
また、説明会・見学会のほかに運動会などの行事や公開授業などに参加できる小学校もありますので、確認してみてください。
また、いわゆる練習校・滑り止め校や受験するか決め切れていない学校であっても時間が許す限り幅広く参加するのをお勧めします。超高倍率の超人気校は志願者の学校への興味はさほど気にしていない様子を感じ、むしろ練習校・滑り止め校になりやすい、「そこそこの倍率」の学校は、入学辞退も一定数出ることからか、「説明会や見学会に参加しましたか?」といった、学校への興味や入学意思を問う質問が多かった印象があります。練習校・滑り止め校であっても合格することの精神的なメリットは大きいので、「参加しなくてもまぁいいか」と妥協せず、合格に向けて時間の許す限り参加してみてください。
また、受験するか悩んでいる志望度の低い学校であっても、実際に話を聞いてみると教育プログラムに感銘を受け志望度が上がる等はよくある話です。志望度が低い学校は、幼児教室が主催する合同説明会などもあるので、まとめて話を聞く機会があればそれでも良いでしょう。
6-b. 説明会・見学会を予約しよう
多くの小学校で説明会・見学会等のイベントはオンラインで予約可能となっています。説明会・見学会の定員が決められていることが多く、人気校ですと出遅れると満席になって参加できないことが普通に発生しますので注意が必要です。可能な限り予約開始日に予約しましょう。
6-c. 説明会・見学会に行こう
以下の観察観点を参考に説明会・見学会に参加しましょう。願書作成、面接対応でエピソードとして使うので印象に残ったことはメモとして記録するようにしてください。
観点1. 教員
説明会・見学会でお話を聞ける教員は一部で、かつ特に好感度の高い先生が割り当てられることが一般的です。それでも、実際に学校説明会に行ってみるとわかるのですが、教員の姿勢や雰囲気、年齢層などから、学校ごとに異なるものを感じることができますので学校選びの一つのポイントとなるでしょう。それだけでなく、教員のお話は願書や面接におけるエピソードとしても使えますので、教員が強調して説明した内容や学校自慢をしていた点、感銘を受けた点、印象に残った点はメモしておきましょう。面接や願書で「A先生のお話を聞いて」のように活用することがありますので、登壇された先生のお名前もメモしておくとよいでしょう。
観点2. 生徒
学校説明会、見学会は休日に行われることも多く生徒に会う機会は多くないでしょう。それでも、スライドショーで投映される行事の様子や、教室や廊下に飾ってある制作物等を見ることで、どのような学生か想像できることもあります。また、部活をしている学生、登下校の学生を目の当たりにする機会があるかもしれません。願書や面接のエピソードとして使える可能性があるので印象に残ったものはメモを取るようにしましょう。また、運動会や文化祭などの行事、公開授業などに参加すると直接生徒の雰囲気を知ることができますので、一般公開されている場合は積極的に足を運びましょう。
観点3. 親
運動会や文化祭などの行事に参加される場合は、在校生の親がお見えになるので、ご家庭の雰囲気と合っているか等を確認されると良いでしょう。
また、学校説明会、見学会では在校生の親御さんにお会いする機会はないですが、多くの受験生の親御さんに会うこととなります。受験に向けて、ご自身のお召し物が他の親御さんと比較して場に適しているか確認する、素敵に見える親御さんの服装や身だしなみを参考にする等の良い機会になりますので、その観点で観察してみてください。
観点4. 施設(アクセス)
小学生ですから通学時間、通学のしやすさ、安全性などは非常に重要なポイントです。現地を訪れることでインターネットの経路検索だけでは分からない情報が得られるますので、チェックしましょう。
また、考査日当日は駅周辺、学校周辺で時間調整をしたり、トイレに立ち寄ったりすることも考えられますので、余裕があれば事前に下調べしたうえで、その観点でも確認できると考査日に役立ちます。
観点5. 施設(設備・ツール)
施設・設備の一部はホームページで写真が公開されていたりしますが、実際より綺麗に撮影していたり、撮影日から年月が経っていたりします。実際に校舎を訪れてみると印象が異なることは多々ありますので、確認しておきましょう。特に、学校が自慢と謳っている設備や、印象に残った施設・設備はメモしておくことで、願書や面接で活用できることもあります。
観点6. 教育方針・カリキュラム
学校のホームページやパンフレットに掲載されていることが多いとはいえ、説明会等で実際に先生にお話しいただくことで、口調や抑揚、スライド構成等から、学校が特に注力しているポイント等の濃淡が見えたり、より詳細が把握できてきます。特に学校独自のプログラムや、学校が自慢している点は良くメモを取っておきましょう。願書を書く際に、ホームページやパンフレットの情報のみから書くのとは一味違った文章が書けるでしょう。
観点7. 進学実績
多くのご家庭で進学実績は小学校選びのポイントとなるでしょう。学校のホームページやパンフレットに掲載していない学校もありますので、説明会でお話がある場合はメモを取ると良いでしょう。
観点8. 子供のモチベーションアップにつながる点
親のみで学校説明会や見学会に参加した場合でも、その後、子供の興味と紐づけてその学校を説明してあげることで、学習のモチベーションアップにもつながるでしょう。例えば子供が運動が好きな場合「グラウンドが大きい」「サッカーゴールがある」「人工芝が綺麗」、動物が好きな場合「理科室に標本が沢山飾ってある」「飼育小屋で変わった動物を飼っている」、本が好きな場合「図書館に好きな本が沢山ある」などと子供の興味に関連する情報を獲得してきましょう。きっと、その学校に入りたいという思い・モチベーションが増し、家庭学習の一押しになることでしょう。
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