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2025年島根県立高校入試

2025年島根県立高校入試の変更点と入試の仕組みについてお伝えしていきます。

2025年の入試変更点

今年はこれまで行われてきた「推薦選抜」が廃止され、「総合選抜」が導入されます。
これは大学入試で主流になってきている「総合型選抜」と考え方は基本的に同じです。高校側が求める人物像と生徒側が行きたい高校をマッチングさせるイメージです。

島根県はここ数年、「高校魅力化」として、各高校の特徴を打ち出し、高校独自の色を出すようになってきています。いくつかある普通科高校でも場所の違いだけでなく、高校生活そのものやその後の進路の特徴も高校ごとで異なっていることが見えるようになってきています。

ちなみにこの総合選抜。もし不合格になってもそのあとの一般選抜も受検できます。チャンスが2回あるイメージです。このように2025年入試の仕組みは大きく変わりますが、松江市の高校の定員などは昨年度と変化なしです。

総合選抜導入で予想されること

松江市の高校(普通科)で見ていくと、定員の中の総合選抜が占める割合は松江北高は10%、松江東高は40%、松江南高は16%となっています。

この中で松江北高は出願要件の1つとして中学校の評定平均を4.5以上というものがあるため、限られた生徒の入試になります。したがって、多くの生徒は一般選抜の一発勝負という形になり、これまでと変わらないのではないかと思われます。ちなみに松江南高も同様で出願要件に評定平均4.3以上とハードル高めです。
対して、松江東高は【学力重視型】【部活動重視型】【チャレンジ型】と受け皿を広げており、学力面でいうと評定平均が3.0以上あればいずれかの選抜の出願資格が得られます。こうなると多くの生徒は合格が早く決まる「総合選抜」をチャレンジしようという気持ちが出てくるため、総合選抜自体の倍率は他よりも高くなる可能性があります。

そこで考えておかなければならないのは、総合選抜で受験して不合格になったとき。切り替えをすぐにできる子であれば、一般選抜に向けて東高志望を変えずに頑張ることができると思いますが、自信をなくし志望校を変える生徒も出てくるでしょう。この子たちが一般選抜でどこを受けるかによって、東高や実業系高校の倍率が左右されるかもしれません。

私の予想となりますが、
松江北高・松江南高:総合選抜は高倍率にはならず、一般選抜は例年通りの入試に
松江東高:総合選抜が高倍率になる可能性も、一般選抜は志願変更者が増えれば低倍率に
女子高や実業系高校:総合選抜は高倍率になる可能性も、一般選抜も東高を総合型で受けて不合格だった子が流れてきた場合は例年より倍率高めになるかも
といったところです。

ただ冷静に見ていただきたいのは、全体の定員の数は変化がないということです。総合選抜は少ない定員(東高なら全体の40%)に多くの生徒が受けに来るのに対し、一般選抜は残りの枠にすでに合格した生徒を除いた数しか受けに来ないということ。これを考えると、総合選抜は2.0倍の倍率でも、一般選抜は1.1倍だったということが起こる可能性が高いということです。全体の定員が少なくなったのならそうも言っていられないですけどね。

したがって基本的な考え方として、総合選抜も一般選抜も倍率をみて志願先を変えるということはしないで、チャレンジしたほうがいいですという見解です。

そうはいっても、入試に変化のある初めての年。通常の合格ラインより余裕をもって、高いレベルで受験できるよう準備していきましょう。

入試の仕組み


島根県の高校入試は大きく分けて総合選抜一般選抜の2種類。

松江市普通科は以前は校区制がありましたが、撤廃され、松江市の高校であれば皆、同じ条件で選抜されることになっています。
ただし松江北高校・松江東高校・松江南高校・出雲高校は市外から受験をする場合の定員の制限はあるため注意は必要です。(出雲高校は定員の5%、他は10%)

総合選抜

【出願】1月8日〜1月10日17:00まで 持ち込みか郵送(1/9消印まで)で到着
    ※出願は1校1学科のみ
【入学検査日】1月中旬の各高校指定日(学力検査は1/22)
【合格内定通知日】1月30日

【定員】各高校で設定されており、多くの高校では40%ほど

【選考方法】高校によっては出願基準が設けられています。選考は面接または口頭試問、作文または小論文、プレゼンテーション、学力検査(県教委作成または高校独自作成)、実技等から各高校が2つ以上を指定し実施。調査書は1年・2年・3年2学期まで、各学年各教科の5段階評価の数値が必要です。総合選抜についてはどう点数化するかなどの細かな計算方法などは公表されておらず、各高校の学校長に委ねられています。
高校ごとの細かな選考方法は添付(2025島根県県立高校入試)をご確認ください。

一般選抜

【出願】2月3日〜2月6日12:00まで 持ち込みか郵送(2/5消印まで)で到着
※出願は1校のみ
(注:以前あった複数の高校を志望できる制度は廃止されています)
※同一高校内の学科併願は可能(例:松江北高理数科を第一志望、普通科を第二志望)

【志願変更受付期間】希望者のみ、別の高校への志願変更可能    出願先に2月10日〜2月13日17:00まで
【再出願】志願変更先に2月14日〜2月17日17:00まで 持ち込みか簡易書留速達
【入学検査日】3月5日・6日
【実施教科・時間・配点】
  国語 9:20-10:10
  数学 10:30-11:20
  社会 11:40-12:30
  英語 13:20-14:10
  理科 14:30-15:20
  各50点満点
【合格発表日】3月14日

【定員】各高校から発表されている定員より総合選抜の内定者を引いた人数が一般選抜の定員となります。

【選考方法】各高校の求める生徒像及び選抜において重視する点を踏まえ,各学科の入学定員の80%(受検者が入学定員に満たない場合は受検者の80%)を基準として,第1志望者の中から優先的に選抜し,残りについては,第1志望者,第2志望者等の区別なく選抜されます。

合否判定方法としては、内申点が定員の上位80%・学力検査の点数が定員の上位80%に共にあれば基本的には合格となります。残りの枠は各高校ごとに定められた内申点と学力検査の比率に応じ、合計点を算出し、上位から合格者を決めていく形です。この内申点は中1・中2・中3の2学期までの学習の記録の評点を指し、中3の成績のみ2倍します。

【誤解するケース】よく北高の一般入試の配点は内申:入試=40:60だから入試の得点重視という方たちがいますが、それは半分あっていて半分間違っています。上記に記載した通り、内申点が上位80%に入っていないと、残り少ない枠で選抜されることになり、本番一発勝負という苦しい入試になります

気にすべきは入学後の高校内での位置

島根県の高校入試は理数科や実業系の一部を除いては倍率が低く、基本的に合格をするため、学力レベルをどの位置まで引き上げてから、高校生活を送るのかを意識した方が良いです

例えば松江北高普通科に合格した生徒の偏差値分布(内部データ)を見ると、45〜64となっています。この学力の幅がある中で、同じ授業を受けることを考えると偏差値45の生徒の3年間は相当きついものがあります。

ではどの程度の基準があればいいかというものを添付の「2025島根県立高校入試」内にて偏差値を記載してあります。全国で実施している模試の偏差値となります。

不安なことや疑問点がございましたら、ぜひご相談ください。

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