コミュニティ放送 開局への散歩道☆彡⑬
コミュニティ放送 開局への散歩道☆彡
013〔無線従事者〕
電波の世界では、「放送する無線局」と「放送以外の無線局」があります。
放送する無線局には、ラジオ放送とテレビジョン放送、その他の放送があります。
放送以外の無線局には、陸上区分、海上区分、航空区分、そして、アマチュア区分の4つがあります。
それぞれの無線局には、原則として、無線従事者という国家資格を持った人たちが、無線局の設備等の操作を行っています。
コミュニティ放送では、陸上無線技術士(相当資格者を含む。以下同じ。)1名以上で、それ以外に第二級陸上特殊無線技士の資格者を置くことができます。
なお、無線従事者資格ごとに操作できる範囲が定められています。
第一級陸上無線技術士(陸1技) 旧 第一級無線技術士(1技)
・ 無線設備の技術操作
※ この世に存在する無線設備の技術操作ができます。
第二級陸上無線技術士(陸2技) 旧 第二級無線技術士(2技)
・ 次に掲げる無線設備の技術操作
① 空中線電力2kW以下の無線設備
(テレビジョン基幹放送局の無線設備を除く。)
② テレビジョン基幹放送局の空中線電力500W以下の無線設備
③ レーダーで第一号に掲げるもの以外のもの
④ 第一号及び前号に掲げる無線設備以外の無線航行局の無線設備で
960MHz以上の周波数の電波を使用するもの
※ 第一級総合無線通信士(旧 第一級無線通信士)の操作範囲
「第二級陸上無線技術士の操作の範囲に属するもの」により
相当資格者として技術操作ができます。
第二級陸上特殊無線技士 (陸2特)
旧 特殊無線技士(国際無線電話)、旧 特殊無線技士(無線電話甲)
旧 特殊無線技士(無線電話乙)
① 次に掲げる無線設備の外部の転換装置で電波の質に影響を
及ぼさないものの技術操作
イ 受信障害対策中継放送局及び特定市区町村放送局の無線設備
ロ 陸上の無線局の空中線電力10W以下の無線設備(多重無線設備
を除く。)で1606.5kHzから4,000kHzまでの周波
数の電波を使用するもの
ハ 陸上の無線局のレーダーでイに掲げるもの以外のもの
ニ 陸上の無線局で人工衛星局の中継により無線通信を行うものの
空中線電力50W以下の多重無線設備
② 第三級陸上特殊無線技士の操作の範囲に属する操作
※ 第二級総合無線通信士(旧 第二級無線通信士)及び
第三級総合無線通信士(旧 第三級無線通信士)
の操作範囲(特定市区町村放送局の無線設備)により相当資格者とし
て技術操作ができます。
〔参考〕 外部の転換装置で電波の質に影響を及ぼさないものの技術操作
電波の質は、送信設備に使用する電波の周波数の偏差及び幅、高調波の強度等(電波法第28条)のことで、
1) 周波数の偏差(割当周波数からずれ)
2) 周波数の幅(超短波放送は、最大占有周波数帯幅200kHz)
3) 高調波の強度等
・ 割当周波数の2倍、3倍、または、1/2倍、1/3倍等、
・ 必要のない電波の発射等
この電波の質に影響を及ぼすことがない、例えば、機器の外部にあるスイッチ類等により、電源の入・切、主・副送信装置の切替等の操作をいいます 。
資格試験と合格率等
無線従事者の国家試験に関しては、
公益財団法人日本無線協会のホームページをご覧ください。
(https://www.nichimu.or.jp/)
① 第一級陸上無線技術士
難易度「難関」 偏差値「66」
合格率 令和4年度 22.0%
② 第二級陸上無線技術士
難易度「難関」 偏差値「63」
合格率 令和4年度 29.2%
③ 第二級陸上特殊無線技士
難易度「簡単」 偏差値「43」
合格率 令和4年度 84.8%
最上位の司法試験は、難易度「超難関」 偏差値「74」
2021年の合格率は、41.5%(日本弁護士連合会資料)
第一級陸上無線技術士と同難易度には、一級建築士等があります。
第二級陸上無線技術士と同難易度には、二級水先人、歯科医師等があります。
〔出典〕
国家資格 - 資格難易度ランキング(https://shikaku-fan.net/)
総務省 無線従事者試験の実施結果(https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/field/data/gt020406.xls)
次回は、〔受信報告書〕です。