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〔電波史☆彡〕西暦1600年代くらいまで(海外)

紀元前460年頃 4つの元素
エンペドクレス(Empedocles 紀元前490年頃~同430年頃 古代ギリシア 自然哲学者。)は、万物(物質の根源)は、「地(土)」、「水」、「火」、「風(空気)」の4つの元素(四大元素=リゾーマタ/rizomata)と提唱した。

紀元前350年頃 5つの元素
万学の祖 アリストテレース(紀元前384年~同322年 古代ギリシアの哲学者)は、エンペドクレスが提唱した四大元素(「地(土)」、「水」、「火」、「風(空気)」の4つの元素)の性質を「熱」、「乾」、「冷」、「湿」に区分して、生物については、四大元素で構成され「霊魂/たましい」を付け加えることで、① 成長を司る「植物霊魂」、② 知覚と運動を司る「動物霊魂」、③ 人間の精神作用を司る「理性霊魂」と分類した。
そのうえで、宇宙は、四大元素のいずれにも属さない、純粋なエネルギー「エーテル」(=イーサー Ether, Aether)で作られていると提唱する。
宇宙には、真空は存在せず、宇宙(天空)全体にまんべんなくエーテルで満ちており、地上に降りてくると、四大元素の「地(土)」、「水」、「火」、「風(空気)」のいずれかに変質し、あらゆる物質を生み出す基本的な元素であり、光(電磁波)の伝達する物質とした。

1200年頃 錬金術
錬金術は、普通の(卑)金属を(金・銀等の)貴金属に変化させようとする術に限らず様々な物質や、人間の肉体や魂をも対象とした不老不死等の研究が、紀元前のエジプトで生まれ、イスラム世界に伝わり、12世紀には、イスラム錬金術が、ヨーロッパに伝わり研究が盛んに行われるようになる。

1637年 「方法序説」の公刊
合理主義哲学の祖であり近世哲学の祖 デカルト(René Descartes 1596年~1650年 フランスの哲学者)は、「空間は、一様で無限」であるとし、アリストテレースの提唱した地上と空間(宇宙)の区別をなくし、宇宙における運動は、「渦運動」とした自然現象を数学により解明する「数学的自然観」とするなどの3つの科学論文集を収めた著書で、当初「理性を正しく導き、学問において真理を探究するための方法の話。加えて、その試みである屈折光学、気象学、幾何学」という名で公刊された。

1644年 「哲学原理」(渦動説)の発表
合理主義哲学の祖であり近世哲学の祖 デカルト(René Descartes 1596年~1650年 フランスの哲学者)は、宇宙空間に満ちる微小物質粒子は、互いに接しながら渦運動をしている。太陽(恒星)の周りを惑星(恒星の周りをまわる天体)が回転しているのも、地上(地球上)にある物体が地面に落下するのも、この渦動によるものであるとし、すべての運動は、物理的な接触によって起き、宇宙の各部分の運動は、お互いの作用のみによって変化する「近接作用論」を発表した。なお、この近接作用の概念を取り入れた渦動説も、結果としては、間違っていた。
この「近接作用論」は、ニュートン(Isaac Newton 1643年~1727年 イギリスの物理学者)の「遠隔作用論」と論争となったが、時代は、ニュートン力学が万能な時代を迎え、宇宙運動では、ニュートン力学が優勢となりましたが、光(電磁波の仲間)の分野でも業績を残している。
また、アリストテレースの時代では、光は、白色であり、あらゆる色は、光と闇との混合色であるといわれていたが、ニュートンは、プリズムを使用して光を屈折させ、光はいろいろな色を持っており、小さな物質で直進し(光の粒子性)、また、ニュートン力学では、あらゆるところの空間や時間は等しいとする「絶対空間」と「絶対時間」により、光の速度を無限大としたこの考え方は、日常における物象の定義には適している。このことでケンブリッジ大学の数学関連分野の教授職の一つ「ルーカス教授」に就任している。

 1660年頃 元素と質量保存の法則(錬金術から自然科学へ)
17世紀後半、近代化学の祖 ボイル(Sir Robert Boyle 1627年~1691年 錬金術師、物理学者)は、アリストテレースの提唱した四大元素説、3つの原則(塩、硫黄、水銀)を否定し、33の元素や質量保存の法則等を発表し、錬金術が自然科学へと発展していく。

参考文献
「電波ものしり博士 エーテルとアインシュタイン (1)~(4)」 月刊 電波受験界 一般財団法人情報通信振興会


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