「ローカルメディアコンパス」
船本 由佳
こんにちは!横浜のWEBメディア「森ノオト」の船本由佳です。きょうは、「ローカルメディアコンパス」というカードの形のワークショップツールのお話をさせてください。
「根拠の薄い医療系情報」「取材先からの提供写真を使用するかどうか」「取材先の話の事実確認をどこまでするか」など、メディアを運営していると「あれ?これっていいのかな?」と感じる瞬間がたびたびありますよね
私たちがつくったワークショップカード「ローカルメディアコンパス」は、情報発信の現場で起きたたくさんの「失敗談」や「経験談」から学ぶケーススタディカードです。
1カードにつき、1エピソードが書かれています。
今や、インターネットの発達で新しいニュースメディアや個人の書き手が次々に現れるようになりました。TwitterやFacebookなど、各種SNSなども一般化し、情報発信研修などを受けなくても、誰もが気軽な気持ちで情報発信ができます。だからこそ、何をどう選んで伝えていけばいいのか、悩んでいるライターや編集者は多いと思います。
多様な発信であふれかえる「情報の海」を渡るためには、自分なりの指針を持つことが必要です。
情報発信者に自分の方向性を決めるコンパス(羅針盤)をもつきっかけにしてほしい。
正解を押し付けるものではなく、各々のメディアやSNSでの発信に際して、発信者自身が自分のコンパス(羅針盤)を持って、堂々と情報の海を渡っていけるように、考えるきっかけを与えてくれるツールを作りたいとこのカードを作成しました。
例えば「移住者の経験談を取材したいと申し込んだが地域を背負えないと断られてしまった」「バザーで販売されている人気のお菓子が、許可のない施設で製作されているようだが紹介するかどうか」など、正解が一つではないエピソードを選んでいます。
教科書のように本にまとめるよりは、みんなで読み合い話が弾めばより印象に残ると思ったため、カード型にまとめることにしました。
ライター志望者やメディア運営者はもちろん、市民活動をしていてイベント告知等で発信が必要な方や団体や企業の広報を担っている方、公務員や団体職員などで情報リテラシーに関心のある方、情報発信に興味のある個人や団体などに見てもらえたら嬉しいです。ぜひ編集部の方針づくりの参考に使ってください。
EDIT LOCALの皆さんへのおすすめカードは、「〇〇はローカルメディアデビューのチャンス!」。
あなたのローカルメディアデビューのきっかけはなんですか?
その醍醐味を語るとメディア仲間が増えるかもしれませんよね!
このカードを使ってぜひ皆さんとお話ししてみたいです
船本由佳
阪神淡路大震災をきっかけにマスコミ就職を志す。NHKキャスターとして広島でニュース番組キャスター、原爆関連の特別番組。大阪で情報番組。横浜ではFM番組のDJとして地域情報や神奈川の文化・ジャズなどを担当。2011年度NHK地域キャスター表彰受賞
出産育児でNHKを離れ、ローカルメディアの世界へ。森ノオトの他に子育て情報紙ベイキッズ編集部に所属。
2021年、東京2020オリンピック・パラリンピックの開会式・閉会式で情報保障の一環でコメンタリーガイドの制作と実況を担当
WEBサイト
ローカルメディアコンパス
http://localmedia.morinooto.jp/
森ノオト
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