1000人のインタビューでわかった、「頭の良い人の話し方」5つの共通点
こんにちは!エディマート代表の鬼頭です。
インタビューの仕事をしてきてもうすぐ30年。政治家や知識人、社長、タレント、一般の方など、1000人以上は話を聞いてきたと思います。
膨大な数のインタビューをしてわかったのが、「この人は頭が良いな」と感じさせる話し方には共通点があること。話し方の上手下手は、地位やキャリアに関係ないのです。
上手い人の話し方を真似すれば、相手にしっかりと思いを伝えることができるはず(「頭が良い」と思われるのは副産物です)。コミュニケーション能力やプレゼン力を高める「#仕事のコツ」として、ぜひ参考にしてみてください。
1.目的を深く理解している
人から質問される場合でも、自分から話す場合でも、必ず目的があるはずです。たとえば「新入社員に向けて仕事のコツを話す」という目的であれば、新入社員が理解できる単語を選ぶべきですし、仕事のコツについても彼らが実践できるものを話すべきです。
「そんなの当たり前」と思われるかもしれませんが、「で、今日は何のインタビューだっけ?」と、理解しないまま話し始める人は結構います。「理解しているつもり」の人も多いです。
「頭の良い人」は話す時に、冒頭で「こういう感じで話せばいいですか?」と、趣旨や目的の確認されることが少なくありません。先にコンセンサスを取っておくと、互いにとって実りのある時間になることでしょう。
2.結論を先に伝えた上で会話に入る
みなさんの周りにいませんか?まっさらな状態で現れて、その場で答えを出そうとする人が。もちろん、難解なテーマや、ディスカッションを重ねて答えを導く場もありますので、すべてがNGだとは言いません。
ただ、あらかじめ目的や質問事項が共有されているのならば、自分としての答えを用意して臨んだほうが良いですし、答えを総括した自分の結論があるとなお良いです。
「頭の良い人」の多くは事前に答えを用意し、会話のはじめのほうで言いたいことの骨子を伝えます。万が一明確な答えまで絞り込めていなくても、話をしながら解像度を上げていこうと努力をします。
ここまで挙げた2つのポイントは、以前に書いたnoteの記事「普通の文章を『プロ品質』に変える5つのポイント」でも、ポイントの一つとして“目的とターゲットを理解し、文章のはじめに伝える”と書きました。
「伝える」という行為において、目的を理解し、結論を先に伝えておくことはとても大切なのです。
3.途中で会話を整理する
さまざまなエピソードを盛り込んだ話をするうちに、「それで、質問は何でしたっけ?」「あれ?何を言おうと思ったんだっけ」と言われることが本当にたくさんあります。いわゆる“主語や述語を見失う”という状態です。
私自身もかつて、インタビューを進行しているうちに主語や述語を見失うことがあったのですが、「頭の良い人」の話し方から学びを得ました。
それは会話の途中で、「ここまでを整理すると」や、「つまり言いたいことは」といったフレーズとともに、散らかりかけた話を整理するテクニックです。
試しにこの2つのフレーズを使ってみてください。聞き手のためになり、「頭が良い」と感じさせるのはもちろん、自分の思考の整理にもつながります。
4.逆質問や感想がある
あなたがひと通り、聞かれたことに答えたとします。「上手いこと答えられたな〜」とホクホク顔で帰ってはいけません。
「頭の良い人」の多くは、聞き手へのフィードバックがあります。「話の途中で出てきた◯◯について、どう思われますか?」「意図に沿った回答になっていましたか?」といった逆質問や、「自分の振り返りになって楽しかったです」といった感想など。
聞き手としては、こちら側に興味・関心をもってくれた、この人に話を聞いて良かったと、心をわしづかみにされます。
余談ですがエディマートでは、採用面接時の最後に「何か聞いておきたいことはありますか?」と必ず聞きます。ここで「大丈夫です」となると、当社への興味・関心がないんだなと感じることも。
相手へのフィードバックは、コミュニケーションの最後を締めくくる大切な行為なのです。
5.誠意と感謝を欠かさない
冒頭で「話し方の上手下手は、地位やキャリアに関係ない」と書きましたが、実は話し方の上手下手よりも大切なのは、誠意と感謝だと感じています。
記者が芸能人にインタビューをする、新入社員が社長に話を聞く、このときに本来は、上下の関係性はありません。相手の予定や心情を無視して、いきなり質問をするのは別ですが、あらかじめ時間をとって対峙するとき、二人の関係は対等であるべきです。
この点をわかってインタビューに臨む方は、本当に素敵だと思います。自分よりも遥かに経験を積まれた方から、質問をするたびに真剣な表情で回答をいただいたり、帰り際に「この度はありがとうございました」とお礼を言われたりすると、さらなる尊敬の念もわいてきます。
新入社員の質問に、「ありがとう」と返すことができる社長は何人いることでしょう?
さて今回は、「この人は頭が良いな」と感じさせる話し方の共通点をまとめさせていただきました。わかりやすく「頭が良い」という下世話な表現を使いましたが、目的は「頭が良いと思わせること」ではなく、「相手を思って伝えること」です。
みなさんのビジネススキル向上につながれば幸いです!