読売新聞:20240531
【7月請求分より、電気・ガス全社値上がり】
▶電力大手10社と都市ガス大手4社
▶7月請求分より、政府による電気・ガス料金への補助が終了
▶電力10社の規制料金は、標準家庭で前月より346~616円値上がり
▶都市ガス(東京・大阪・東邦・西部ガス)は、標準家庭で95~121円の値上がり
▶①円安②ロシアのウクライナ侵攻に伴うエネルギー価格の高騰▷政府が物価対策として2023年1月から家庭向け電力・ガス料金への補助開始
▶補助終了は、足元でLNGなど燃料費が一次よりも落ち着いた為
▶政府は2022年1月に導入したガソリンなど燃料油への補助制度は継続する
【医療ルネサンス(ドラッグロス)】
▶GISTの一因であるPDGFRAエクソン18遺伝子の変異
▶日本で標準的に行われている2つの有効な分子標的薬が効きにくい
▶欧米の第一選択薬「アバプリチニブ」(国立がん研究センター東病院総合内科長 内藤陽一氏)
▶アバプリチニブは、米国中心の臨床試験で、この変異があるGIST患者の86%に、主要の縮小または完全消失という画期的な効果を示す▷2020年1月米国承認
▶その後、欧州や韓国なども承認▷日本では臨床試験の予定なし
▶厚生労働省資料▷欧米で承認されているが、日本で未承認の薬143品目4▷未着手86品目、開発中57品目
▶患者会「GISTERS」理事長 西舘澄人氏は「ドラッグロスの半分近くが、希少がんや難病など非常に必要性の高い薬で、患者は窮地に陥っている」と強調
▶ドラッグロスの要因①米国の新興バイオ企業が、画期的な新薬開発をしている▷従来の大手製薬企業と違い、臨床試験や承認手続きをを行う支社が日本にない②国立がん研究センター東病院総合内科長 内藤陽一氏「米国市場で利益を上がられる為、経営判断として、遠くて薬の公定価格も安い日本市場を視野に入れていないケースも多い」と指摘
▶GIST患者「これが効かないと、もう後がない。何とかドラッグロスを解消し、私みたいな苦しい思いで薬を待つ患者をなくしてほしい」と強調
【生活道路 時速60㎞→30㎞】
▶5/30、警視庁は生活道路の自動車の法定速度を時速60kmから30㎞へ引き下げ
▶車と歩行者が十分な間隔を確保できない道での事故のリスクを低減する狙い
▶道路交通法施工令改正し、2026年9月からの実施予定
▶対象は、中央線や中央分離帯などがない一般道
▶道路に時速40㎞などの標識がある場合は、従来通り
▶現状は、生活道路の法定速度規制が一律ではない
▶今後は、一律に引き下げ、必要な道路は標識で規制する方針
▶生活道路の法定速度引き下げは、1960年の道路交通法施行以来初めて
▶警察庁は、これ以外に、横断歩道の白線の間隔を、現行の45~50㎝から90㎝まで拡大する▷塗り直しの費用抑制▷7月下旬頃に関係法令の規制を改正
【RSワクチン承認申請】
▶米バイオ企業モデルナ日本法人
▶遺伝物質「メッセンジャーRNA(mRNA)」を用いたRSウィルスワクチン
▶製造販売の承認を厚生労働省に申請
▶60歳以上を対象
▶承認されれば、新型コロナウィルス以外では初めてのmRNAワクチンとなる
【時事用語】
JOT:日本臓器移植ネットワーク。移植臓器あっせん機関。
規制料金:値上げに上限のない「自由料金」とは異なり、値上げには上限が設けられていて、国の認可が必要。
LNG:液化天然ガス
GIST:消化管間質腫瘍
がん遺伝子パネル検査:がん細胞の遺伝子を網羅的に調べる検査
ドラッグラグ:海外で使われている薬が、日本で承認されて使えるようになるまでの時間差の事。
ドラッグロス:海外で既に使われている治療薬が日本で開発が行われず、日本で使うことができない状況。
公定価格:政府が物価の統制の為に指定した物品の最高販売価格のこと。
裁定:特許が利用されないことによる社会的な損失を防ぐ為、第三者が他人の特許が使えるよう経済産業相などに判断を求める制度。「公共の制度」などの条件を満たせば、第三者に特許の利用が認められる。
RSウィルス:感染すると風邪のような症状が出て、免疫力が弱い高齢者や幼児の場合は重い肺炎を起こすことがある。
【参考HP】
① NHK
② 日本製薬工業協会
③ 株式会社船井総合研究所