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夢のビールサーバー〜氷冷、空冷、瞬冷〜

ビールサーバーには大きく分けて、三種類の冷やし方があります。

みなさんがよく目にしている居酒屋さんやバーにあるビールサーバーは、「瞬冷」式と呼ばれるタイプで、瞬間に冷却をする装置が組み込まれています。
ビール樽が常温であっても、管(ホース)の中をビールが通っている間に、瞬間で冷却してしまうので、現代で最も普及している便利なサーバーです。

クラフトビール屋さんにあるサーバーは「空冷」式と呼ばれるタイプで、ビールの樽をまるごと冷蔵庫で保管することでビールを冷やしています。
クラフトビールは常温保管できないナマモノですので、冷蔵庫保管が当然なのです。

冷蔵庫の扉に注ぎ口を取り付けたタイプが、クラフトビール屋さんでは多い
冷蔵庫と一体型になった空冷サーバーも昔はありました(今もあります)

そして、その二つよりも前に普及していたのが、「氷冷」式と呼ばれるタイプで、ビールの液体が通る管が氷で冷やされた“コールドプレート”や“冷却コイル”を通っていく間に冷やされる方式です。

上蓋を開けて氷を入れる氷冷サーバー
サーバーの下に敷かれたコールドプレート。この上に氷の入れるとガンガンに冷える。
サーバーの中にある冷却コイル。ここを氷水(氷のみ)で冷やす。


さて、そんな三種類あるビールサーバーですが、こんな歴史を歩んできました。
昔は電源がない場所で提供するために氷冷式でした。
それが冷蔵庫が普及してから空冷式へ。
そして、省スペースにするため、簡略化するために瞬冷式に。

現在になっても、それぞれに良いところとデメリットがあるんです。

  1. 氷冷サーバー → 電源が必要ない
             アウトドアやイベント提供にも向いている
             持ち運び可能(ちょっと重い)

  2. 空冷サーバー → 電源が必要
             ほぼ移動不可

  3. 瞬冷サーバー → 電源が必要
             台車やクルマで移動はできるが、一人ではつらい


なぜ、こんな話をご紹介したかというと、さらに踏み込んだオーダーメイドのビールサーバーを作っていただこうと考えているからなんです。

エデン特急に現在ある空冷式サーバーでは「クラフトビールを扱う」ことはできても、「国産大手ビール会社が造るピルスナーを美味しく提供したい」と言うことには少し踏み込めないのです。
なぜなら、クラフトビールを提供する温度は、大手ピルスナー(例えばアサヒ・スーパードライやサッポロ・黒ラベル)よりも高く、その温度で冷蔵庫管理しなければ冷え冷えでせっかくのクラフトビールの魅力である香りが楽しめないのです。

この項つづく…

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