コンテスト前1週間の調整方法【決定版】
〜エビデンスのある研究論文とボディビル競技歴10年の筆者の経験からの考察と再現〜
はじめに:コンテスト前の1週間が勝負を分ける
ボディビルをはじめとするボディコンテストの大会では、筋量やカットはもちろん、最後の仕上げとして「どれだけ筋肉の質感を際立たせられるか」が重要です。
とりわけ大会1週間前からの行動は、これまで積み上げてきたトレーニングと食事管理の成果を最大限に発揮するための“仕上げの工程”といっても過言ではありません。
ここでは、
1週間前から2日前までのトレーニングの組み立て方
脚のトレーニングは大会4日前まで行う理由
食事(カロリー・栄養素バランス・炭水化物の取り方)
2日前以降の休養とコンディショニング
「リフィード」や「チートミール」に対する注意点
などについて、最新の研究や論文で言及されている点、筆者独自の見解、それから世界コンテストのトップランカーから拝聴したことも交えて解説させていただきます。
【1.コンテスト1週間前までのトレーニング概観】
◆ 全体的な強度は65〜80%程度に設定
コンテストの1週間前からは、基本的に“追い込み”よりも“筋肉のアクティベーション”を意識したトレーニングにシフトします。
これまでハードに追い込んできた疲労を回復させつつ、筋肉を適度に刺激してコンディションを整えるためです。
負荷の目安:最大出力の65〜80%
目的:パンプ感や筋肉の張りを保つ、神経系の活性化
《研究例と筆者の考え》
研究の一例:National Strength and Conditioning Association(NSCA)では、試合直前の期間にトレーニング量を減らしつつ強度をそこそこ維持する「テーパー期間」の有用性が報告されています。
これは主にアスリート全般向けに行われるテーパー戦略ですが、ボディビル競技の世界でも疲労を適度に軽減しながら、筋の張りを損なわないようにする方法として参考にされている海外選手も幅広くいらっしゃいます。(もちろんナチュラルボディビルディングの選手です)
筆者の考え:「テーパー」によって完全休養の期間を延ばしすぎると、筋肉が弛緩して張りを失うことがあるため、2日前までは刺激を入れるのが望ましいと考えています。ですので、ここは一度どこかで「モック・ピーキング」を試しておくと良いでしょう。ピークウィークの操作は、ほんの少しの食事や水分、塩分のミスが仕上がりを大きく左右するためリスキーです。経験豊富な選手でも失敗することがあり、「モック・ピーキング」を試しておく人もいます。
そうすることで自分の身体の反応を把握し、本番に備えるわけです。
この「モック・ピーキング」を行いたいのでなるべく早めに、コンテストコンディションに近づけておく必要があるわけです。
◆ 脚のトレーニングは大会4日前まで
脚の筋肉は大きく、トレーニング後の疲労感や筋肉痛が長引く傾向が強い部位です。そのため、コンテスト前の脚トレーニングは大会4日前までに行い、最大でも65〜80%程度の強度に抑えます。
理由:パンプや炎症を引かせて、筋のラインをよりシャープに見せたい
注意点:無理に高重量を扱ってケガをしないようにする
《研究例と筆者の考え》
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