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「今こそ、政治が責任を持って、感染拡大を食い止めるための緊急対策を」 枝野幸男からのメッセージ (8.17 野党合同院内集会)

立憲、共産、国民、社民の野党4党は合同で17日、臨時国会の召集を求める集会を国会内で開催しました。私の発言全文を公開します。動画も合わせてご覧いただければと思います。

臨時国会召集要求 野党合同院内集会での発言全文

残念ながら、私たちが心配してきた通り 感染が急激に拡大をして、もはや感染爆発と言わざるを得ない状況になり、なおかつブレーキがかかる兆しも見えません。入院もできずに自宅で放置されている感染者の方、その中には医療を受けることができずに命を落とされた方も、少なからず出ています。

新型コロナウイルス感染症の感染者の方にとどまらず、救急車の受け入れ先が見つからないという事態が相次いでいます。現場の医療従事者には懸命の努力を積み重ねて頂いておりますが、それだけではどうにも対応できない まさに医療崩壊の状態です。

新型コロナウイルス感染症で亡くなられた方の数は、既に1万人を超えています。日本は、戦後最悪の災害、戦後最大級の緊急事態に直面しているという風に認識をしています。こうした事態を招いたこと。こうした事態に対応できないこと。政治が機能していないのは、明白であります。

私たちは野党として政府・与党に対し、切迫した事態を直視し、危機感を共有することを求め続けてきました。また、必要な政策の提案を繰り返して参りましたが、残念ながら受け入れさせることができない中で、 今の事態を迎えていることに強い責任を感じています。

もはや前例や縦割り主義、そして平時のスピード感では到底間に合わない。命を救うことはできない状況であります。多くの国民は、感染の不安、そして感染しても適切な医療が受けられないのではないかという不安、事業の継続や明日の暮らしに 対する不安 、さらにはこうした状況が一体いつまで続くのかという不安。いくつもの、そして強い 不安の中にいます。

今こそ政治が責任をもって、感染拡大を食い止めるための緊急対応と中長期のスケジュール・ビジョンを示していかなければなりません。

まずは急ぎ、緊急に臨時国会を開き、知恵を出し合い、まずとにかく現行法の枠内でやるべきことはすべてやる。その上で緊急対応として必要な立法措置があれば、私たちも前例に縛られず対応していく。

先週12日に「首都東京首長有志」6名が緊急提言されていますが、現場で対応に当たっている自治体からも、危機感に基づくもはや悲鳴のような強い要望や提案がなされています。 専門家の知恵と知見を活かし、与野党はもちろん、全国の自治体や民間も含めた関係する機関と緊密に連携をとり、総力を結集してこの危機に立ち向かわなければなりません。

そのための土俵として、全国民に開かれた議論の場として国会を開かない理由は全くないと思いますが皆さんいかがでしょうか。政治が行動しないまま、いくら国民のみなさんに呼びかけても響くはずがありません 。今すぐ十分な補償によって人流を止め、大規模な療養治療施設を急ピッチで整える必要があります。

自宅待機者を収容できる大規模な療養体制と24時間の医療支援体制を国の責任で早急に整備すべきです。自治体の連携は必要でありますけれども、もはや自治体の責任のみで、医療体制を維持し充実させることに限界がはっきりしています。国有地公有地の仮設プレハブの設置や宿泊療養施設のさらなる確保、医療従事者の広域的な派遣体制の構築など、まさに国が、そして国会が主導して対応していかなければなりません。

さらには一律給付金の再給付、新型持続化給付金などを柱として、人流を抑えるためには補償をセットにしなければならない。 1年半、私たちは言い続けています。こうした施策を進めるからこそ、政治が呼びかける「ステイホーム」に国民のみなさんの幅広い協力が得られるのではないでしょうか。

加えて、医療機関等に対するさらなる支援。生活、雇用、事業を守るための必要な支援など、緊急を要する予算措置も数多あります。これらを盛り込んだ補正予算を速やかに編成して、国会提出し、1日も早く執行をしなければなりません。

国会を開いて必要な議論を必要な法整備を、そして必要な予算をやっていこうではありませんか。私たちはこうしたことを建設的に議論していくためであるならば、 総理から与野党党首会談の呼びかけがあれば積極的に対応し、迅速に国会として国民の期待に応え、責任を果たして参りたいというふうに思っています。

感染症対策は政治の責任を持った言動と、それに納得して頂ける国民のみなさん一人ひとりの協力があって初めて効力を生じます。総理が国民に対する真摯な説明、説得や国会召集すら逃げ回っていたのでは、どんな政策も説得力がありません。この状況で問われているのは、何よりも感染爆発を抑え込む。そしてそれを実現するための政治の覚悟であると思います。 私たち野党は互いの違いを乗り越え、文字通り戦後最大級のこの危機を乗り越えるためさらに全力で 取り組んで参りましょう。

その決意を示すことで 政府与党をも動かし、おそらく我が国にとって1945年の夏以来と言って良い深刻な危機に直面しているこの夏を何とか乗り切っていく。 そのために全力を尽くすことを 互いに誓い合おうではありませんか。共に頑張って参りましょう。ありがとうございます。


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