上咽頭擦過療法(EAT)を知っているか
Bスポット療法とも言う。
私は医療従事者じゃなくて詳しく説明できないのでとある病院のHPのリンクを貼っておく。
EAT治療 – 札幌ふしこ内科・透析クリニック
以下、素人の解釈。
上咽頭という喉の上の方、鼻の奥の突き当りが炎症を起こしていると、喉の痛みや頭痛などの風邪症状だけでなく、抑うつやら倦怠感やら自律神経系の不調が出てくるのだそうだ。
風邪やウイルスにかかると急性的に炎症は起きるものだが、そういうのをきっかけに、あるいはストレスや冷えなどをきっかけに、慢性的に上咽頭炎が起きている人がいるらしい。
そしてこの上咽頭炎の治療が、コロナ後遺症の治療に効果があるとも言われているらしい。
そして原因のよくわからない長引く体調不良にも効果があるケースがあるらしい。
(もっとヤバい病気が隠れている可能性があるので色々と検査はした方がいいと思います)
上咽頭炎の主要な治療法が上咽頭擦過療法(EAT)である。
長引く謎の体調不良、コロナ後遺症に悩んでいた私は、EATが効果あるかもしれんという話を聞き、今年の春頃にEATを実施している近所の耳鼻科に行ってきた。
診察室で鼻からほっそいカメラを入れられ、上咽頭を見せてもらった。
なんか粘膜が黄色っぽく、白っぽく、少しぶくぶくしてる。
医者「あ〜炎症ありますね〜」
上咽頭に炎症があるということは、この治療により体調が回復する可能性があるということである。治療法がわからず悩み続けていたので、元気になる余地が発生したことに歓喜した。上咽頭炎、治すぞー!と意気込んだが、EATをやるのはめちゃくちゃ怖かった。
医者「EATやる?もの凄く痛いけどいい?」
そう、これ、めちゃくちゃ痛いらしいのだ。
EATは、先っぽに薬剤を付けた長い綿棒を鼻に突っ込んで、その突き当りをゴリゴリ擦るという拷問のような治療法なのである。
血がたくさん出る人ほど効果があるなんて言ってる病院もあるが、鼻に棒突っ込まれるだけで絶対痛いのに、出血するって……なんだよ……!絶対やりたくねえ……!と半年以上思い続けて、EATやってる病院に行く勇気がなかなか出なかったのである。
しかし何もせずに症状がよくなるわけではない。とりあえず炎症があるかどうか確認して、あるならあるでEAT以外の治療法があるのかどうか相談したい、という気持ちも込めてその日は病院に来ていた。
私「あー……私、鼻腔狭いみたいなので、EAT難しかったらどうなるかご相談したいんですが……」
医者「全然入るよ。EATやりに来たんでしょ?」
私「はい……」
なんかわからないけどEAT以外に治療法を提示してもらえそうな雰囲気じゃない。(病院によるかと思います)
怖いけど渋ってもしょうがない。やるしかない。自分で勝手に背水の陣に追い込まれたのでEATをやることになった。
初めてEATをやった感想 :
痛いけど思ってたほどじゃない。
そして思ってたよりも苦しい。
なんか、呼吸に関わるところを刺激され続けるのが普通に苦しくて、ずっとえっおえっお咳して泣きながらやってた。でもその、咳をしてしまうという状態の苦しさが強くて、痛みはそこまで気にならなかった。鎮痛剤を飲んで行ったのが良かったかもしれない。
鼻と口から綿棒入れてやるのが主流みたいだが、ここは鼻からだけでそこまで大きな負担ではなかった。
意外と続けられそうかも、と思ったが、この病院めちゃくちゃ混んでて予約もできないので通いづらかった。
なので二回目は他の予約をとれる内科でEATをやってもらった。
ここが、この病院がヤバかった。
一軒目の耳鼻科(控えめ先生と呼ぶ)など比にならないほど激しく綿棒を突っ込まれ、めちゃくちゃ痛く、ものすごく怖くてほぼ泣き叫んでいた。(この内科を鬼畜先生と呼ぶ)
控えめ先生のはお遊びに過ぎなかったと、そう感じるほど鼻からも口からも血もめちゃくちゃ出た。
「うちの先生はしっっかりやるんで、痛いかもしれないですが、通ってる患者さんはみなさん良くなりますよ☺️」
と看護師さんが言っていたが、
ここに通い続ける人は、そりゃ治るわ。それだけのパワー(?)があったら、治りますわ。と思わされるほど、マジで痛くて怖かった。
でも実際、鬼畜先生の方が効果があるんだろうな〜〜〜〜ここ通った方がいいよな〜〜〜どうしよう〜〜〜
治療を受けている間、恐怖心対策でアイマスクをしたり、イヤホンして心の支えになる大好きな曲(※)を聞いたりしながら受けるか?などと色々考えてみたが、
(※好きなゲーム実況グループ「ナポリの男たち」の謎テーマソング『涙 塩分 マルゲリータ…』
を聞きながら受けようかと本気で考えたが、人前で聞くとテンパりそうだし、パブロフの犬的に好きな曲に痛みが伴うようになったら嫌だなと思いやめた)
あまりの恐怖でもはやストレスがかかってると感じたので、とりあえず控えめ先生の方に通って、そっちである程度良くなったら鬼畜先生の方で完治してもらうか……と心に決めた。
(痛い人ほど重症らしいので、良くなったらそこまで痛くないのではと期待して)
にしても控えめ先生の方でもやっぱり怖いし、とにかく待って疲れたところでやるから余計に精神的な負担が大きいのでなかなか頻繁に通えない。
週に2回ぐらい通った方がいいと書いている病院が多いが、体力、気力、経済力的にとてもそんな頻度では通えない。
だからか今のところ劇的に良くなっているとは感じられない。
そして効果があるかどうかはマジで人によるらしい。こんなに色々すり減らして通っても効果なかったってなったらがっくりくるだろうな……
一応覚悟はしている。
***
コロナの後遺症で悩んでいる方、長年体調不良で悩んでいる方は、一度検討してみてはいかがでしょうか。
めちゃくちゃ痛いけど。
↓EATを実施している病院一覧
鎮痛剤を飲んで行った時はあんまり痛みは気にならなかったかな?鬼畜先生のとこに行った時はたしか鎮痛剤を飲んでいなかった気がする。飲んだらまた印象違ったのかもしれないなぁ。
あと私は周りで子供が泣き叫んでたりする(耳鼻科って泣き叫ぶよね。そりゃ怖いよ。わかる)と、不安になって余計に痛みを感じやすいので頓服でもらってる抗不安薬を飲んで行った方がいいかもなと思った。
瀉血と聞いて「中世ヨーロッパ……!?」「怪しい民間療法……!?」と不安に思う人もいるかもしれないが、ちゃんと保険適用の治療です。
ただ、EATを広めてらっしゃる先生(考案した先生とは別)の本を読むと、EATに無限の可能性を感じてるんだな……とわかって、何となくやや怖くなる。鬼畜先生がその先生の系統の方だったので。本気で瀉血してくる感じ。怖い。
まずは内視鏡で見てもらえる耳鼻科でチェックしてもらうと安心かもしれない。
でも多分あっちの系統の方が本気(マジ)なので治療効果がありそう。難しいね。
ちなみに鬼畜先生は、物腰はめちゃくちゃ柔らかくて良い先生でした。
治療してるのに(大の大人に)抵抗されたり号泣されたりして先生可哀想だな……という気持ちになって私は何度か謝ったのだが、先生はそのたびに「ぜんぜん、謝らなくて大丈夫ですよ」「むしろ痛いことしてごめんなさい」「一緒に頑張りましょうね」とめちゃくちゃ優しく受け止めてくれた。治療が容赦ないのも患者のためを思ってだろうから全く鬼畜じゃないです。すみません。
コロナウイルスにかかってから四肢に力が入りにくくなりあまり歩けなくなって、身体症状症なのか?原因は他にあるのか?と悩んでいたが(前の記事)https://note.com/edano/n/n55b5bd850a43
鬼畜先生が「コロナの後遺症で車椅子で来院してた方も、通ってるうちに歩けるようになりましたから」と言っていたので、もしかしたらEATで良くなるのかもしれない。
ただ色々疲れてなかなか進まない現状である。
コロナ後遺症や、長年抑うつや肩こり、謎の倦怠感や頭痛や腹痛などで悩んでいる方のヒントになれば幸いである。
痛いけど。