採点の鬼のはなし
小学一年生の娘ちゃん、最近は鉄棒と手品がお気に入りなのですが、赤鬼の教育方針により、勉強や習い事で日々忙しく、思う存分やりたい事をやる時間がとれません。
野山を駆け回り田んぼで泥だらけになりながら育った自分からすると、なんとも気の毒に感じてしまいます。
もちろん、学校の勉強は大切ですし、赤鬼の方針に断固反対!とか、そういうことではないですけどね。
今朝も、朝食の前に漢字ドリルに取り組んでいました。
学校の漢字テストで「木」という字にバツをもらってきたことに、赤鬼は腹を立てている様子。
確かに、手取り足取りで何度も教えているようなので、何とか成果を上げてきてほしいという気持ちも分からなくはないですが、感情的になるのが赤鬼の欠点です。
叱られて嫌になりながらも、漢字ドリルで「木」に取り組む娘ちゃん。
自分はそれを見守りながら、丁寧に書くんだよーと励まします。
30個ほどの「木」を書いて、キッチンにいる赤鬼に見せに行くと、これとこれとこれとこれとこれ、やり直し。と消しゴムでやり直しの木を消す赤鬼。
冷酷。
何がダメでやり直しなのかを説明せず、ただダメだとしか言わないので、それでは何を直さなきゃならんのか分からないから説明してあげなよと言うと、ブチ切れられました。
いや、ブチ切れられるような事言ったつもりないし。
何を直したら良いか分からず、運を天に任せて書き直してマルになっても意味ないのではないか?
そもそも、赤鬼がバツをつけた「木」、娘ちゃんが書くのを自分は見ていたけれど、何がダメだったのか分かない。
結局、全く説明をしないので、仕方なく、じゃあもう一度丁寧に書いてみようかと、娘ちゃんを励ます。
と、ここで自分の知恵が働いた。
赤鬼がやり直しといって消したマスがどこだったのかをスマホでパシャリと記録。
娘ちゃん、頑張って丁寧に「木」を書いて、再び赤鬼に見せに行く。
これとこれとこれ、やり直し。
消しゴム消し消し。
冷酷。
どれどれ、今度はどれがダメだって?
赤鬼が消した「木」を確認すると、
やっぱりな。
一度目にやり直しと言わなかったのを、やり直せとバツをつけた。
採点テキトーかよ。
またキレられるのを承知でそれを伝えると、
朝の忙しい時に時間作って教えているのに文句をつけるな、そもそも硬筆習ったことあるのか?
ないなら口を挟むな!!
だと。
こんなもん、木じゃなくて草だわ。