揚げ物のコツを教えてもらった
今日は社員食堂用の、揚げものを揚げた。
まかない用の揚げものを揚げたのだ。
「これ、9分ね」目の前の冷凍ハムカツを渡された。「タイマーありますか?」と聞くと「あれ見て」と厨房の派手な時計を指された。時計を見て揚げなさいということらしい。
(... だいたい9分か)
わたしは、曖昧な指示が苦手だ。
結局多めに10分揚げた。なぜハムカツの業者は9分という中途半端な揚げ時間に設定したのだろう。
ふと見るとチーズが衣からすこしはみ出ていた。
(これか... これが1分の差なんだ。)
私が斜めのバットにチーズハムカツを引き上げていると、横で見ていた師匠が「チャッって油を切らないと」と言って、私の手からトングをとり、ハムカツをとると、油の上で一回「チャッ」と切った。私も同じようにやってみたが師匠は「なんか違う」という。
「これができれば、どこの現場でも"おっ!"という目で見られる。」
「あと、なるべく立てて油を切るんだよ」
わたしは今日も次の揚げものチャンスに心を踊らせている。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?