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『このバス、新しいね…』も言えない楽しさともどかしさ(グアテマラでスペイン語留学)

30歳をすぎて語学を学んでいる。しかもグアテマラでホームステイをしながらだ。

しかも比較的慣れ親しんだ英語ではなく、スペイン語である。

長いようで短い人生。

『奇妙な体験が多いほうが豊かになる』

は私の持論である。今までの履歴書に書ききれないほど多くの仕事もそのような基準で選んできたつもりだ。

今日グアテマラの温泉街(とは言っても全く想像する温泉街ではなく、道行く人々が皆知り合いの素朴な村だった)から帰りのバスに乗る時のこと。

帰りのバスの座席がとても、キレイだった。
照明も明るめである。

友人のグアテマラ人の青年に『キレイだね、新しいね。』と言いたかった。
  
新しい…

新しい…

出口付近まで思い出しているが出てこない…

グアテマラ人の友人に聞いたら教えてくれるのだが、それでは面白くない。

昔の芸能人が思い出せない時に『なんだっけ、顔ははっきりでてるんだけど…』などと言い合っている時間が好きだ。

今の人々は簡単にスマホで検索してしまうが、それでは面白くない。

『NUEVO(ヌエボ!=新しい)』と言ったら、グアテマラ人の友人が『うん、うん』と頷いてくれた。

『新しい』も言えないもどかしさと、楽しさ

生きていると実感できる。

それも尊く愛しい。

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