『星と怖い神話』 鑑賞レポート
※こちらは一部ネタバレを含んでおります。ご注意ください。
こんにちは。えだまめです。
夜が長くなってきましたね。
早速ですが、現在プラネタリアTOKYOで開催中の『星と怖い神話』を鑑賞しましたので感想を含めたレポートを書こうかなと思っております。
ゆるゆると楽しんでもらえたら嬉しいです。
1、初めに
そもそも『星と怖い神話』とは何?と思われる方もいらっしゃるかと思うので、ざっくり概要を記載いたします。
星空からギリシャ神話を読みとくというなんとも不思議でロマンチックなアートです。
Instagramの広告で流れてきてふと目を惹かれました。
というのも私事ですが中野京子先生の著書『怖い絵』が好きで、怖い絵と星空のコラボが予想できない点が興味を惹かれた根源かと思います。
ということで、行ってきました『星と怖い神話』。
星座や宇宙をみながらその星座のルーツや隠された秘密、星座に基づいた絵画を中野京子先生とミッツマングローブさんが会話形式で絵に隠された秘密を解説していただく、青空教室ならぬ、星空教室のようでした。
そしてその話がとにかく興味深いです。
次の章には個人的に一番面白かった絵画解説について書こうと思います。
2、印象に残った神話
(※ネタバレあります!ご注意ください※)
一番印象に残った神話は「天の川」の秘密。
日本とギリシャ神話の違いが非常に面白かったです。
日本の「天の川」
日本の天の川と言えば「七夕」。
織姫様と彦星様が一年に一回の逢瀬の為にかかる橋というなんともロマンチックで素敵な恋模様です。
(参考:https://www.okuminavi.jp/star/column/detail/88/)
ギリシャ神話の「天の川」
一方、ギリシャ神話ではどうでしょう。
天の川=ミルキーウェイと訳されます。ミルキーウェイ→ミルキー→ミルク・・・。
直訳するとミルクの道なんですね。
どういう意味があるのか、星と怖い神話ではティントレットの「天の川の起源」という絵画から解説してくれます。
登場人物は神様・ゼウス、ゼウスの正妻・ヘラ、ゼウスの浮気相手の子・ヘラクレス。ヘラは結婚と出産の神様であり、その母乳を飲めば不死身になれるといいます。
ゼウスはまだ赤子だったヘラクレスを不死身にしようとヘラが寝ている間に母乳を飲ませようとしますが、あまりのヘラクレスの吸い付きの強さにヘラの母乳が飛び散ってしまいます。
その飛び散った母乳が道となり、ミルキーウェイになったといいます。
なんと・・・。日本の純愛は何処へ・・・。浮気相手との子へ無理矢理母乳を飲ませようとしてできた道が天の川だそうです。
私はこのお話を初めて知り、衝撃を受けました。
もし今後の人生で天の川を見ることがあれば、織姫と彦星のロマンチックな逢瀬よりもきっと「ヘラの母乳だ・・。」と思うくらい衝撃でした。
ギリシャ神話は定期的に人智を超えた神たちが人智を超えた愛の物語を繰り広げているので面白いですね。
人間の常識を超えているところにいるが故に、人間の常識からすれば本当に倫理観を疑うような行為を平気でしている神様たち。
そこが逆に俗っぽくて魅力的に感じるのかもしれません。
このほかにも星座と絵画を結びつけられたお話がたくさんあって見応えあり&非常に勉強になる時間で、あっというまの時間でした。
3、感想と終わりに
2でもほぼ感想だったんですけど、3では改めて自分の心の中を整理してみます。
久しぶりに中野先生の「絵画を観る」という時間に触れ、改めて絵画って面白いなと思いました。
1枚の絵から情報を読み取り、自分の知識と紐付けながら作者がどういう意図でその絵を描いたのかを分析する作業は非常に機能的な美しさがあると思います。
ただ単にこの絵うまいなと思うだけではなく、きちんと背景や元になる神話を知ることでもっと面白くなる、勉強すればするほど楽しくなると思います。
これは一度ハマると抜け出せませんね・・・。
またまた私事ですが人生で初めてプラネタリウムに行き、球型のシアターと立体感のある映像がアトラクションの様で楽しかったです。
アートから自分が今まで触れてこなかった文化にも興味を持てるので一つの魅力かもしれないです。
皆様も興味がございましたら、ぜひ行って観てください!
4、余談
『星と怖い神話』の本編が流れる前に、プラネタリウムの別作品である『猫星夜』の予告が流れたのですが、声優さんが櫻井孝宏さんでした。
予期せぬ櫻井孝宏さんで耳まで癒されました。ありがとう、櫻井さん。
最後まで読んでいただきありがとうございました。それでは。
えだまめ
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