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にんじんマダム

こんばんは。

noteを始めました。
のは良いものの

さて

誰のお話から書いていこう。



散歩しながら考えていた今日の午後。
八百屋さんでにんじんを選んでいました。

すると誰かがわたしを覗き込んで声をかけてきました。

イヤフォンをしていたので気配で振り向くと
そこにはつやつやの顔をしたおばあちゃんが。
イヤフォンを外して
「どうしましたか?」
と尋ねると

「ねえねえ、あなたかっこいいわねえ! 身長どれくらいあるの?」

とおばあちゃん。

「175cmです。」
「あらあ!良いわねえ! わたしはね、165cmあったのよ。」
「そうなんですか、おばあちゃまの世代にしたら、、、」
「(食い気味に)そうなの!背が高くて恥ずかしかったのよう!1番大きかったのよ。もうだいぶ縮んじゃったわあふふふ。」
「わたしもずっと1番大きかったですよ。」
「大きいの嫌よねえ目立っちゃってね。」
「そうですね、わたしも嫌でしたね。」
「どうしてよう!大きいのカッコイイじゃない!」(あれ?)
「田舎で大きいと目立ちますからねえ。東京は良いですねでかくても胸張って歩けますね。」
「田舎はいやよねえ!わたしも嫌だったわあ。」

「国体に出たんだよ。」
「宮崎代表だったの。」
隣にいた旦那さまがまるで自分のことのように自慢げに言いました。

「国体すごいですね何のですか」
「バレーボール」

たしかに
旦那さまより彼女の方がだいぶ背が高くていらっしゃる。

「85歳なの。」

誇らしげにおばあちゃんは言いました。

「びっくりしました全然見えませんねお若いです。」(お世辞抜きでほんとに全然見えない)
「うふふ。突然ごめんなさいね。」
「いえいえこちらこそ、ありがとうございます。」

「がんばります。」
最後になぜかおじいちゃまは
そう言って

つやつやのご夫婦は仲良く去って行きました。

わたしはおいしそうなにんじんをたくさん選んで帰りました。

つやつやおばあちゃん。
今日の今日で
なんて運命的。
なんてグッドタイミング。


そう。
わたしはこんなふうに
なぜか見ず知らずのひとに
特におばあちゃんに
声をかけられる。


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