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エンジェル投資家入門ガイド|スタートアップ投資の魅力からリスクや実践方法、税制優遇まで解説

本田圭佑氏など、著名人が「エンジェル投資家」として活動していることが話題になっています。創業間もないスタートアップ企業に資金を提供し、その成長を支えているのが「エンジェル投資家」です。

では、エンジェル投資家とは具体的にどのような存在なのでしょうか? スタートアップを支えるその役割とは? そして、エンジェル投資の魅力やリスクとは?

本記事では、未来のユニコーン企業を育てるエンジェル投資家の世界を、初心者にも分かりやすく解説します。

一般の方でも、スタートアップへ投資できる「株式投資型クラウドファンディング」があります。あなたもエンジェル投資家として、夢のあるスタートアップを応援してみませんか?


あなたもエンジェル投資家になれる? 株式投資型クラウドファンディングで広がる可能性

エンジェル投資家と聞くと、大富豪や特別な人脈を持つ人の話と思われるかもしれません。しかし、株式投資型クラウドファンディング(ECF)の登場により、エンジェル投資家への門戸は大きく広がりました。

例えば「イークラウド」 のような約10万円からエンジェル投資(スタートアップ投資)ができるプラットフォームを利用すれば、これまでエンジェル投資に縁遠かった個人でも、手軽にスタートアップを応援することができます。

ECFは、インターネットを通じて多くの個人投資家から少額ずつ資金を集め、スタートアップに投資する仕組みです。

イークラウドのようなプラットフォームでは、厳正な審査を通過したスタートアップが紹介されており、投資家は自分の興味や価値観に合った企業を選んで投資することができます。これは、まさにエンジェル投資の民主化ともいえるでしょう。


知っておきたいエンジェル税制:その仕組みとメリット

エンジェル投資を促進するための「エンジェル税制」と呼ばれる税制優遇措置があります。これは一定の要件を満たしたスタートアップに投資を行った個人投資家が、税制上の優遇措置を受けられる制度です。

具体的には、投資額から2,000円を差し引いてその年の総所得金額から控除できたり、投資額全額を株式譲渡益と損益通算できたりします。

このエンジェル税制を活用することで、投資家は税制優遇を受けながら、スタートアップを応援することができます。

※エンジェル税制の詳細はこちらの記事をご確認ください。

金銭的リターンだけではない! スタートアップを共に育てる喜び

エンジェル投資の魅力は、経済的なリターンだけではありません。創業間もないスタートアップを自分の資金と経験、そして情熱で成長させることができる。その過程に大きな価値を見出すこともできます。 まるで苗木を植えて、水やり、手入れをしながら大樹へと育てていくようなものです。

エンジェル投資家は、多くの場合、プライマリーマーケット(企業が新たに株式を発行して資金調達を行う市場)で投資を行います。これは、証券取引所などを通じて、既に発行されている株式を売買するセカンダリーマーケットとは大きく異なります。

プライマリーマーケットで投資をするということは、企業の成長に直接的に貢献できるということであり、スタートアップの場合、リターンも大きくなる可能性がありますが、大きなリスクも伴います。

しかし、そのリスクを乗り越え、スタートアップが成長していく過程を間近で見守り、時には直接的にビジネスを手助けしながら困難を乗り越えていく経験は、何物にも代えがたいものだと思います。

その経験は他の投資やビジネスに生かすことができるでしょうし、投資先企業の成長はエンジェル投資家自身の成長にもつながるでしょう。

実は身近な存在? エンジェル投資家の多様な顔ぶれ

前述のとおり、ECFの登場により、エンジェル投資はより身近な存在となりました。実際に、さまざまなバックグラウンドを持つ人々がエンジェル投資家として活躍しています。

例えば、自身の資産を元手に投資を行う個人投資家はもちろん、複数の企業の創業や経営に成功したシリアルアントレプレナー、大企業に所属しながら個人で投資を行う企業内エンジェルなど、その顔ぶれは実に多彩です。ECFを通じて教師やサラリーマンなど、一般の方々もエンジェル投資家として活躍しています

エンジェル投資家として活動する有名人も増えており、サッカー選手として活躍した本田圭佑氏は、KSK Angel Fund LLCを通じてスタートアップへの投資を行っており、また、株式会社ZOZOの創業者である前澤友作氏も、その活動で知られるエンジェル投資家の一人です。

こうした著名人がエンジェル投資に関わることで、一般の方のエンジェル投資への関心を高める効果も期待されています。

エンジェル投資のプロセス:出会いから投資実行まで

エンジェル投資は、スタートアップとエンジェル投資家の出会いから始まります。

ピッチイベント(※)、エンジェル投資家マッチングプラットフォーム、知人の紹介などが主な出会いの場です。近年では、エンジェル投資家マッチングサイトやエンジェル投資家マッチングアプリの利用も増えています。

※スタートアップ企業が投資家向けに短時間でプレゼンテーションを行う場

これらのサービスでは、エンジェル投資家は自身の投資条件や興味のある分野を登録し、スタートアップは事業内容や資金調達の希望額などを掲載することで、効率的にマッチングを行うことができます。出会いの後、スタートアップはエンジェル投資家に対して事業計画やビジョンをプレゼンテーションします。

次に、エンジェル投資家はスタートアップの事業内容、市場規模、競合状況、財務状況などを詳細に調査・分析するデューデリジェンス(「デューデリ」や「DD」とも呼ばれます) を行います。デューデリジェンスを通じて、投資家は投資判断に必要な情報を収集します。

その後、スタートアップの企業価値の評価が行われ、投資金額、株式取得割合、取締役会への参加権など、投資条件を定めた投資契約が締結され、エンジェル投資家がスタートアップに投資が実行されます。

投資実行後も、エンジェル投資家は定期的にスタートアップとコミュニケーションを取り、経営アドバイスやネットワーク提供などを行います。

このように、エンジェル投資にはデューデリジェンスや企業価値の評価、投資契約など、専門的な知識が求められます。 これらのプロセスを一般の個人投資家が独力で行うのはハードルが高いことも事実です。

このように、個人投資家にとってハードルが高かったエンジェル投資の世界も、ECFの登場によって、その敷居は以前に比べて大きく下がりました。プラットフォームが投資プロセスをサポートするため、これまで投資に馴染みのなかった方でも、スタートアップに投資しやすくなっています。

エンジェル投資家のメリット・デメリット:リスクとリターンを理解する

エンジェル投資は、スタートアップとエンジェル投資家双方にメリットとデメリットをもたらします。

スタートアップにとって最大のメリットは、創業初期でも資金を調達できることです。また、エンジェル投資家の持つ経験やネットワークを活用した経営支援を受けられ、企業の信用を高める効果もあります。

一方、デメリットとしては経営者の持株比率の低下やエンジェル投資家へのリターンのプレッシャーなどが挙げられます。

エンジェル投資家にとってのメリットは、スタートアップが成功すれば大きなリターンを得られる可能性があることです。また、前述のとおり自己成長につながる点も魅力です。

スタートアップ企業の成長をニュースで見て、「自分もあのような企業を応援してみたい」と思った方もいるかもしれません。あるいは、まだ世に出ていない、ダイヤの原石のような企業を見つけ出し、自らの手で育てるという、その仕組みの面白さから、エンジェル投資家の活動に関心を寄せている方もいるでしょう。

自分の投資が、未来を変えるかもしれない。そんな可能性を秘めているのが、エンジェル投資の世界です。

しかし、スタートアップの失敗率は高く、投資資金を回収できないリスクも伴います。また、スタートアップへの投資には多くの時間を要し、投資した株式や新株予約権は容易には売却できないため、流動性が極めて低いというデメリットもあります。

エンジェル投資は、ハイリスク・ハイリターンな投資であることを理解しておく必要があります。

エンジェル投資の成功事例:夢を現実に変えたストーリー

エンジェル投資が大きな成功につながった事例は多く存在します。

フリマアプリで有名なメルカリは、創業初期に複数のエンジェル投資家から資金調達を行い、事業を急速に拡大。現在では日本を代表する企業へと成長しました。

また、印刷業界に革新をもたらしたラクスルも、エンジェル投資家から出資を受けて成長しました。ラクスルはネット印刷サービスを主力事業として展開していましたが、エンジェル投資家から出資と経営支援を受け、事業の多角化を実現しました。その結果、広告プラットフォーム事業や物流プラットフォーム事業なども展開する企業へと成長を遂げたのです。

これらの事例からも、エンジェル投資家がスタートアップの成長に大きな役割を果たしていることが分かります。

最後に:あなたの投資が、世界を変えるかもしれない

近年、日本でもエンジェル投資への関心が高まっており、市場は拡大傾向にあります。クラウドファンディングの普及や、政府によるスタートアップ支援策の拡充なども、エンジェル投資の活性化につながっています。

一方で、ECFの認知度の低さ、エンジェル投資家の不足や、投資に関する情報の非対称性などの課題も存在します。今後は、これらの課題を解決し、エンジェル投資のエコシステムをさらに発展させていくことが重要です。

あなたも、未来のユニコーン企業を育てるエンジェル投資家の一員になりませんか? 本記事が、その第一歩を踏み出すきっかけとなれば幸いです。あなたの投資が、明日の世界をより良くする力となるかもしれません。


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