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公務員試験、(受験種次第で)経営学利用はお勧めです♬
いつも閲覧ありがとうございます。
公務員学習質問アプリ「KIKIYASU」に参画している経済学習STADIOです。
本記事は、公務員試験の専門科目である経営学の利用がおススメできる受験種の組み合わせをお伝えします。
また、学習方法についても解説していきます。公務員受験者の参考になれば幸いです。
1.経営学の公務員試験での立ち位置
まず、公務員試験における経営学の立ち位置を確認しておきます。
大卒程度公務員の専門科目で経営学は出題され、必須となる試験種はほとんどありません(地方上級と呼ばれる県庁などの採用試験のうち、全国型のみです)。つまり、選択科目です。これは恐らく、経営学の中心的な分析対象が私企業に対し、行政機関への就職試験だからということがあるのでしょう。ただ、最近は経営学思考は公的機関でも必要ですし、経営学の分析対象としても扱われることがあります。
次に、主だった試験種の出題数を確認しましょう。以下となります(選択した場合、何題選択中かが分かるように記載しました)。
・国家総合職(行政、経済系選択)→40題中3題
・国家一般職(行政)→40題中5題
・国家専門職(国税専門官)→40題中6題
・国家専門職(財務専門官)→40題中6題
・地方上級(全国型)→40題中2題
・地方上級(関東型)→40問中2題
・特別区→40題中5題 ※科目選択ではなく問題選択
ちなみに、上に挙げた試験種以外はほぼ出題が見られません。例えば、裁判官事務官、労働基準監督官、地方上級中部北陸型などです。こうした試験種が本命だったり、受けるつもりの方は、経営学をなるべく選択しないほうが良いでしょう。
2.経営学がおススメな試験種
それでは、どういった試験種を受けられる方に経営学がお勧めなのでしょうか。
それは、ずばり、財務専門官を受ける予定の方です。さらに、特別区や国家一般職を併願で受ける方であれば、一層お勧めです。ちなみに、この3試験種は、公務員試験の一次試験日が違います(令和6年度実績)。つまり併願ができます。
この理由は、もちろん出題割合が多いからということもありますが、それだけが理由ではありません。もしも、出題割合が多いなら国税専門官の人にも勧められるはずですが、財務専門官を受けられる場合として勧めています。
その理由は下の表をみると分かってきます。
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3.お薦めな理由①~民法とおさらばできる~
上の表において、赤字のみを勉強すれば必要回答科目数に至れます。つまり、民法を勉強しなくても良いことになります。
公務員試験の受験について少しでも情報のある方は、専門試験において、「民法と経済学を制する者が受験を制す」と聞いたことがあると思います。つまり、この2科目は重たいわけですよね。その重たい科目のうち、1つをやらずに試験へ挑戦できるのは、準備の上でかなり有利です。
なお、上の表で、行政学を青字としたのは、経営学と共通の学者がでることもあり、やっておくと、試験当日に難しかった科目があった場合に行政学へ逃げられることになるからです(例えば、国家一般職で、政治学が難しかった時に行政学を使うなど)。
4.おすすめな理由②~科目攻略しやすい~
アマゾンや楽天市場などで公務員受験の本を探してみましょう。経営学の対策本は、テキストとしては、TAC出版のVテキストのみといえます。そして、この厚みが大したことないわけです(244ページです)。
例えば、同じVテキストでも、民法は民法Ⅰで648ページ、民法Ⅱで778ページ、憲法(720ページ)、行政法(484ページ)です。経営学はそれだけ覚える事柄が少ないわけですね。
また、難易度低いといえます。専門科目は苦手な方向けに、大抵講義調の書物が出ます。例えば、TACですと「講義まるごと生中継」です。スタディングですと、寺本先生の本がこれに近い記述の本です。
しかし、経営学にはそのような解説本はありません。これは、多くの受験生が、硬い文体のテキストや問題集などだけで学習できたためといえるでしょう。
5.経営学の学習方法は?
実際、いきなりスーパー過去問に取り組む学習で十分対応できると思います。一番のおすすめ学習法です(ただし、経営学を大学などで学んだことがない方は、ポイントをまとめたところを読んでから問題を解くことをお勧めします)。
どうしても、テキストを読んでから問題集をしたい方は、上述したVテキストか、もう少し詳しめに知りたいのであれば、マネジメント検定Ⅲ級のテキストを読むと良いでしょう。
6.まとめ
ということで、本記事は、公務員試験の経営学が、財務専門官&国家一般職&特別区などと、後は教養試験だけといった受験をする方にはお勧めできることをお伝えしました。
このように、公務員試験は、受ける試験種次第で学習する科目を変更するなど戦術が有効です。近いうちに、学習相談できるツールをつくるつもりですので、受験予定の方で興味ある方はフォローをよろしくお願いします。
〜執筆者紹介〜
経済学習STUDIO
公務員試験・経済学検定・各種資格試験・大学編入の経済学・経営学系科目の情報発信をします。中の人は、大学や資格予備校で経済学を教えてきたミヤンです。自身も、公務員試験合格経験があります。2024年1月に出版した電子書籍はこちら。また、市販教材で独学で経済学を学んでいる方に、月額で質問し放題サービス(質問交換制)の「KIKIYASU経済学」を、公務員・教員に特化したアプリ「KIKIYASU」(こちらは経済学以外の質問も可能です)を行っています。今後も、様々な学習ツールを整備していこうと思っています。どうぞよろしくお願いします。