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【驚愕】9割が勘違いしてる!?Web3とWeb3.0の違いを解説!
こんにちは、だいしょうです。
今回は「Web3とWeb3.0の違い」を解説します。
「そもそもWeb3とWeb3.0って違うものだったの?」と驚かれるかもしれません。
意外と知られていない両者の違いを本noteでバッチリ解決していきます。
このnoteで解決できる課題
Web3とは何か?がわかる
Web3.0とは何か?がわかる
Web3とWeb3.0の違いがわかる
セマンティックウェブとは何かがわかる
現在のWeb3とWeb3.0の使い分けがわかる
Web3とは?
Web3は、イーサリアムの共同創設者ギャビン・ウッドによって提唱された概念です。
Web3とは何か、厳密に定義されていませんが、ギャビン・ウッドは
「Web3とは、ブロックチェーンに基づく分散型オンライン・エコシステム」
と言及しています。
![](https://assets.st-note.com/img/1721355124708-9jZe4q2ASw.png)
またWeb3には以下の主な4つの原則があるとされています。
・非中央集権型
・パーミッションレス(許可がいらない)
・ネイティブの支払いが搭載
・トラストレス(信頼がいらない)
非中央集権型
インターネットの大部分をGoogleなどの中央集権的な組織が管理・所有するのではなく、その所有権は開発者とユーザーの間で分散されます。
例えば、YouTubeの運営を考えてみましょう。
今までの中央集権型では、YouTubeはGoogleが管理・運営し、すべての動画データはYouTubeのサーバーに保存されます。
そのためGoogleは
・動画のアップロード
・削除
・広告収入の分配 など
の全ての権限を持っています。
そのため、YouTubeのクリエイターや視聴者は、Googleの規約に従わなければいけませんでした。
これに対して、非中央集権型の動画共有プラットフォームを考えてみます。
この場合、ブロックチェーン技術を利用して動画データが分散されたサーバーに保存され、各クリエイターは自分の動画を自分で管理し、視聴者も分散型ネットワークを通じて動画を視聴します。
広告収入の分配もスマートコントラクト(自動販売機のようにある条件動くようプログラムされたコード)を使って自動的に行われ、仲介者が存在しないため、クリエイターへの収益分配が透明で公正になります。
このように中央集権的な組織が管理・所有するのではなく、
所有権が開発者とユーザーの間で分散されていること
が、Web3の1つの特徴です。
パーミッションレス(許可がいらない)
誰もが Web3に参加する平等にアクセスできます。
例えば、
銀行口座を開くことを考えてみましょう。
普通の銀行では、口座を開くために身分証明書を提出し、審査を受けて、承認される必要があります。
これには時間がかかり、拒否されることもあります。
これに対して、
パーミッションレスなWeb3のシステムでは、誰でも簡単に参加できます。
例えば、暗号通貨のウォレットを作るときに、特別な許可や審査は必要ありません。
インターネットに接続できれば、すぐにウォレットを作り、暗号通貨を使うことができます。
このように、特別な許可や審査なしに、誰でも簡単に参加できるシステムがパーミッションレスです。
ネイティブの支払いが搭載
銀行などの時代遅れのインフラに頼るのではなく、暗号通貨を使ってオンラインで送金します。
例えば、国際送金を考えてみます。
今までの銀行でお金を海外に送る場合、手数料が高く、送金に数日かかることが当たり前でした。
また、銀行の営業時間や休日によっては、さらに時間がかかり不便でした。
これに対して、ネイティブの支払いが搭載されたWeb3のシステムでは、暗号通貨を使ってすぐに送金ができます。
例えば、ビットコインやイーサリアムを使うと、手数料が安く、数分以内にお金を海外に送ることができるようになります。
暗号通貨のネットワークは24時間365日稼働しているため、時間や場所に縛られることなくいつでも送金が可能です。
トラストレス(信頼がいらない)
信頼できる第三者に頼らずに、安全に取引や契約ができる仕組みです。
例えば、友達にお金を貸すことを考えてみましょう。
普通なら、友達がちゃんと返してくれるかどうかを信じるしかありません。
でも、トラストレスなシステムを使えば、誰も信じなくても安全にお金を貸すことができます。
具体的には、スマートコントラクトを使います。
例えば、友達がスマートコントラクトを使って
借りるお金の半分を担保として預けます。
そして、返済期限までにお金を返さなければ、
スマートコントラクトが自動的に担保をあなたに渡します。
これにより、友達を信じなくても、お金を貸すことができるというわけです。
Web3は、信頼できる第三者に頼らずに、安全に取引や契約ができる仕組みを持っているといえます。
Web3.0とは?
Web3.0という概念は、主にティム・バーナーズ=リー氏によって提唱され、セマンティックウェブの延長線上にある言葉です。
2006年5月23日のニューヨークタイムズでティム・バーナーズ=リー氏がWeb3.0について言及しています。
「みんながWeb 3.0とは何かを尋ねてくる」とバーナーズ=リーは言いました。「私が考えるには、Web 2.0の上に拡張可能なベクターグラフィックスが重なり合って、すべてが波打ち、折りたたまれ、霧のように見えるような状態と、巨大なデータ空間に統合されたセマンティックウェブへのアクセスがあれば、信じられないほどのデータリソースにアクセスできるようになるだろう。」
これだけだと意味がわからないので、簡単にいうと、
Web 3.0は、視覚的に豊かなインターフェースと意味を持つデータの大規模な統合によって、信じられないほど多くの情報にアクセスできるようになるウェブ
ということです。
セマンティックウェブとは?
Web3.0を理解するためにまずセマンティックウェブについて整理しておきましょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1721277493100-oKeKXgspAh.png?width=1200)
セマンティックウェブとは、情報に意味(メタデータ)を与えることで、自分が今ほしい情報を的確に検索することを可能にするプロジェクトのことです。
ウェブページを見る、データの交換するだけでなく、意味のやりとりを付け加える目的があります。
メタデータ
一言で言えば「あるデータを説明するためのデータ」。つまり「データについてのデータ」です。 たとえば、Wordのドキュメントなどは作成者や最終更新日などの情報が内部に記録されているため、必要に応じて「いつ」「だれが」「何を」更新したのか確認することができます。ここでいう、作成者や最終更新日などの情報をメタデータと呼びます。
例えば、今までのウェブでは、「東京 イタリアン レストラン」と検索すると、検索エンジンはそのキーワードに一致するページをリストアップします。
しかし、この方法では、
・検索結果に含まれるレストランが予約可能かどうか?
・特定の食事制限に対応しているかどうか?
まではわかりません。
セマンティックウェブでは、レストランの情報が意味付きデータとして構造化されているため、より高度な検索ができます。
例えば、次のような質問に答えることができます。
・東京でビーガン対応のイタリアンレストランを探して
・今夜8時に予約できる中目黒のピザが美味しい店を教えて
このような検索ができるのは、レストランのデータが
・料理の種類
・所在地
・予約の可否
・おすすめ料理 など
属性で意味的に構造化されているためです。
例えば以下の特徴を持ったお店があるとします。
・店名:Bella Italia
・料理の種類:イタリアン
・所在地:東京, 中目黒
・予約の可否:できる
・おすすめ料理:ピザ
これを意味的に構造化すると、以下のようなデータで表されます。
<Restaurant>
<Name>La Bella Italia</Name>
<Location>Tokyo, Nakameguro</Location>
<Cuisine>Italian</Cuisine>
<AvailableForReservation>true</AvailableForReservation>
<BestDish>Pizza</BestDish>
</Restaurant>
このような意味付きデータを作ることで、今ほしい情報を的確に検索することができるようになります。
これがセマンティックウェブです。
Web3とWeb3.0は結局何が違う?
両者を一言でまとめると以下のようになります。
Web3:ブロックチェーンに基づく分散型オンライン・エコシステム
Web 3.0:視覚的に豊かなインターフェースと意味を持つデータの大規模な統合によって、信じられないほど多くの情報にアクセスできるようになるウェブ
つまり、Web3は、
・ブロックチェーン
・スマートコントラクト
・暗号資産
・NFT
・DAO
などを包括的に1つの言葉にしたもの。
Web3.0は、
ユーザーが超便利にほしい情報がゲットできることを実現するウェブ
といえるでしょう。
実際の使い分け
実際のところ現在、世界では、Web3.0とWeb3を厳密に使い分けていません。
Web3.0は、Web3の意味合いで使うことがほとんどです。
つまり、セマンティックウェブの概念ではなく、暗号通貨やNFTといったブロックチェーンに基づく分散型オンライン・エコシステムを指すことが大半であるということです。
日本の経済産業省の資料でもWeb3の意味合いで、Web3.0と表記されています。
つまり、先ほどのWeb3.0とWeb3の違いを理解した上で、Web3の意味合いでWeb3.0という言葉を使って行くことで、混乱することは少なくなるはずです。
まとめ
Web3は、ブロックチェーンに基づく分散型オンライン・エコシステム
Web 3.0は、視覚的に豊かなインターフェースと意味を持つデータの大規模な統合によって、信じられないほど多くの情報にアクセスできるようになるウェブ
セマンティックウェブとは、情報に意味(メタデータ)を与えることで、自分が今ほしい情報を的確に検索することを可能にするプロジェクトのこと
実際のところ現在、世界では、Web3.0とWeb3を厳密に使い分けておらず、Web3.0は、Web3の意味合いで使うことがほとんど
参考文献
経済産業省、Web3.0、2024年7月4日最終更新
https://www.meti.go.jp/policy/economy/keiei_innovation/sangyokinyu/Web3/index.html