ミステリアスな長寿すぎるサメ
深海
人間が調べ尽くせないほど広く、深くまだまだ未知の部分が大半を占める。
そんなミステリアスな深海に住むあるサメは、
人間の寿命を大きく超えることがわかっている。
亀や鶴の寿命は?
長生き、長寿な動物として、日本人であれば鶴や亀を思い浮かべるかもしれない。
「鶴は千年、亀は万年」
しかし、鶴は千年とは程遠く、50年ほどが寿命らしい。
一方、亀、特に大きなゾウガメであれば推定200歳ほどまで生きたカメもいる。
寿命300歳の世界一のろい魚
しかし、そんな亀よりもはるかに長生きな生き物が、今回紹介するニシオンデンザメ。
平均寿命は約300歳ほどで、確認できた中で最も長生きな個体は512歳だったと推定されている。
ニシオンデンザメの体調は最大7メートルを超え、かなり大きな部類。
その巨体のためか、動きはかなりおそくゆっくりで、時速にすると1㎞程度だと言われている。
正直、魚とは思えない遅さ。
俊敏とは程遠いので、獲物には逃げられてしまうことが多いらしい。待ち伏せしたり、体の弱った獲物を狙っていると思われる。
超ゆっくりな成長速度
500年以上生きた個体もあるニシオンデンザメ。
その成長スピードにも驚かされる。なんと1年で1㎝ほどしか体が大きくならない。
そして、大人になるまでの年数はなんと約150年もかかる。
人が生まれてその命尽きるまで長く見積もって100年としても、ニシオンデンザメからすれば100年かけてやっと高校生になったくらいの感じだろうか・・・。
300年~500年もの長い間、何を考えて生きているのかな。一頭くらい仙人のような境地に達してしまうのでは…なんて空想がいくらでも出てきそう。
どうやって500年も生きたってわかったの?
素朴な疑問として、人間より昔から生きていたニシオンデンザメの寿命をどうやって測定したのか、という疑問があった。
通常、魚の年齢を調べるときは、骨にある耳石と呼ばれる部分を調べるのだが、サメは軟骨のためこの方法では測定が難しい。そこで別の方法を使う。
サメの目の水晶体に含まれている放射性炭素の量からニシオンデンザメが生まれた年代を調べることができるようだ。
あとがき
長く生きたいかどうかは別にして、ニシオンデンザメを調べれば長寿の秘訣が学べるかもしれない。
それにしても、亀とも共通する特性である「動きがのろい」というのが気になります。あくせくして動かずにのんびりしている方が体に負担はないのは間違いないだろう。「ナマケモノ」って本当かわいいよね。
とは言え、人間の場合はごろごろダラダラしていては長生きどころか病気になりそうだけど、慌ただしい社会から少しはずれたスローライフに憧れる今日このごろです。