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東京から移動24時間!ペリトモレノ氷河のトレッキング

昨年12月はアルゼンチンとブラジルに行ってきた。アイスランドの氷の洞窟を見て以来、南米の氷河も見たいという思いを募らせていたが、たまたま有給を取ることができたので、思い切って行くことにした。

ブエノスアイレスで2日間観光した後、アルゼンチンの南端エル・カラファテに飛行機で移動。エル・カラファテは氷河観光の玄関口で、地図で見ると小さいが、人口は2万人で意外と多かった。ガイドさんによると、アルゼンチンの経済危機の時にブエノスアイレスから移り、観光産業に従事する人が相次いだそう。訪れた時は爽やかな気候だったが、冬になるとマイナス20度になる時もあるそうだ。

中心街を外れると牧場が広がっている

私が参加したのは氷河のミニトレッキングツアー。朝7:30に各ホテルでピックアップしてもらい、エル・カラファテから車で1時間半ほどのところにあるロス・グラシアレス公園に向かう。通常は公園の入場料を払う必要があるのだが、この日は決済システムが故障したとのことで、払わずに入れてもらった。

公園の入り口から湖を横目にしばらく走っていたが、突然遠くに白いものが目に入った。車内でみんながスマホを取り出して写真を撮る。そこから、対岸にある島から氷河を見られる展望ポイントに移動した。エル・カラファテにいた時は気温が15度ほどあり、雪も積もっていなかったので、氷河が残っていてもそれほど大きくはないのではと考えていたが、目前には巨大な氷河が広がっていた。


姿を現した氷河
近くの展望ポイントから見ると、巨大さに圧倒される
国旗とシンクロする青空と氷河


遠くから見ると真っ白なケーキのようだが、よく見ると氷の亀裂の間は透き通ったような青さだ。氷河の先端は縦に入った亀裂が多くあり、欠片が剥落して水面に落ちていく。氷の厚みは60メートルほどあるので、落ちると「ドーン」という迫力のある音が響く。その様子がおもしろくて、飽きずに見入ってしまった。

このツアーでは午後にトレッキングを予定している。氷河の先端だけを見ると亀裂が多く、その上をトレッキングすることなんてできるのだろうかと思っていたのだが、船で近くに移動すると疑問が解けた。氷河の上の方は雪が積もった後のような滑らかな表面になっていたのだ。氷河の近くでアイゼンをつけてもらい、20人ほどのグループにインストラクターが2人という体制で出発した。

足元は、アイスボックスくらいの大きさの氷がゴロゴロ転がっていて、歩きづらいのだが、つるつる滑るという感じではない。ただ午後だったので解けかかっている箇所もあり、慣れるまでは怖かった。

インストラクターが歩き方を指南してくれる
足元には氷がゴロゴロ転がっている
結構上の方まで登る


氷の合間に見える青が綺麗だった
雪解け水を飲んだら美味しかった
最後にウイスキーが振る舞われた

午後2時に出発して、ゆっくり歩いて1時間ほど。最初は恐々歩いていたが、ふと顔を上げた時に見える白と青のコントラストは絶景だった。最後にスコッチウイスキーと氷河の氷が振る舞われたが、体を動かした後に飲むウイスキーは沁み渡るようにおいしかった。

今回、エル・カラファテまでのフライトはトランジットを除いて24時間ほど。移動だけでも疲れてしまうほどだったが、思い切って来て良かったと思える旅だった。

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