商社の金融機能は営業上の競争力に影響するか
大島久幸「両大戦間期日豪貿易商社の金融力」三井文庫論叢第47号, pp.197-235, 2013.
第一次世界大戦と第二次世界大戦の間の日豪貿易において、商社が発揮する資金調達能力・決済機能が営業上の競争力に影響を与えたことを
事例分析により論じた論文。
貿易(輸入)ビジネスにおいて、資金調達能力・決済能力がその競争力を支えることを示している。現代で言えば、海外企業との競争において、国際的な金融機関との関係が重要。
かつ、新しい金融手法を考える(金融イノベーションを起こす)ことのできる、金融知識に長けた人材を生み出すことの重要性も示唆している。
概要
貿易金融(貿易における支払と、それに伴う信用(貸借))における商社間・商社銀行間競争を扱った論文。
・横浜正金銀行による荷為替(円為替)取り組み と 兼松の羊毛買い付け
オーストラリアにおける金融ひっ迫により前者が衰退し、後者も制約
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・三井物産が、ロンドン廻し荷為替(sterling drawing)、豪州支店独自のレザー部活用した前貸し・オフシーズンの運用 により羊毛買い付け競争力増加、首位に
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・三菱商事・横浜正金銀行による模倣
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・三井物産が、三井銀行を活用した電信為替決済により 競争力拡大
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・三菱商事・三菱銀行による模倣、横浜正金銀行+兼松商店の積極化で競争力低下
三井物産が新たな手法を開拓することができた理由
同社内での人材:金融知識を持つ人材
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