時短ハラスメントのやばさ


長時間労働も問題だが、時短ハラスメントこそ深刻だ。


同級生の官僚と最近話していた話題だ。



「働き方改革」が中間管理職の自殺率を高めている。その要因はジタハラである。



ジタハラとは「時短ハラスメント」の略。


残業時間削減の具体策もなく、ひたすら

「労働時間を○時間減らせ」
「仕事の納期は守れ」
「早く帰れ」


などと退社を強要されているサラリーマンは多い。


これは働き方改革の弊害だ。


「働ける時間がないのに業務量が以前のままのため、仕事が終わらない」と悩んでいるビジネスパーソンは41.5%である。


「タイムカード上は定時で打刻されているが、実際のメール送信履歴を見ると深夜まで仕事をしている」など、労働時間の実態を企業が把握できていないケースも多々ある。



この記事を見て他人事ではない人も多いだろう。


人件費削減の至上命令。


これは本当に働き方改革なんだろうか?


長時間労働を是正しようとしたある企業が労務改善策として午後10時から翌日午前5時までの全館消灯実施を決めたことが問題視され、残業時間の削減方法について議論が交わされたことが日本の働き方改革を推進させた。


2016年12月には、自動車販売会社の男性店長(48)が、会社側から仕事を早く終わらせろと迫られる一方で従業員は早く帰せといわれる典型的なジタハラの末に過労自殺をするという痛ましい事件も発生した。


ジタハラはすべての会社に起こりうる問題だ。


私の身の回りの会社でもジタハラのせいで自律神経がおかしくなった人や精神的に病になった人が本当に多い。


該当する人物は基本案件や仕事が多い人だ。


あなたの会社は本当の意味で「働き方改革」を実現できているだろうか?


問題視されているジタハラ(時短ハラスメント)の本質



政府が推し進める「働き方改革」は、ワークライフバランスの実現を目的としている。


それを受け、残業時間の削減に取り組む企業は多くなった。


しかし、ただ表面的な残業時間削減は社員に過度なプレッシャーを与えるだけでなく、持ち帰り労働の増加や業務の質の低下をもたらしている。


現場では「働ける時間が短くなったのに、業務量は以前のまま。仕事が終わらない」という意見が多く、まさにジタハラにつながってしまいかねない状況が多々見受けられ。

このような現場を顧みない「ジタハラ問題」が徐々に表面化している。

ジタハラ(時短ハラスメント)につながる原因


このようなジタハラが起こる原因はなんであろうか。一つは、業務時間内に終わらせられなかった業務をどう埋め合わせるのかの具体策がないまま、ただ単に「残業するな」と上司が指示していることだ。


それは上司が部下の業務内容・業務量を正確に理解していないことに他ならない。

上司が部下の仕事量を知っているにも関わらず、見て見ぬふりをする職場は今すぐ部下は逃げたほうがいい。

それは社内体質の問題であるため、きっとこれからもずっと変わることはないからだ。


話を戻そう。


例えばクライアントからの急な依頼などがないとも限りません。そのような事態であれば、それをないがしろにして帰宅することはできないだろう。

これが、結果として休日出勤や持ち帰り労働の増加を招く。

「成果を上げ、品質も落とさず、残業時間は削減してほしい」とは無茶な要求だ。


これでは社員を苦しめることになるだけであり、管理職の職務怠慢だ。

ジタハラ(時短ハラスメント)に付随するもう一つの大きな問題


ジタハラにより持ち帰り労働が増えることにより、実際の業務量に見合わない給与体系になってしまうことが問題視されている。


残業せず帰宅するように号令はかけるものの、業務量自体は見直されていないのだ。


残業はできなくなっているので、記録上は労働時間が減り給与も減るが、仕事量は減っていないという矛盾が生じる。


ただでさえ人手不足なため、一人当たりの仕事量は増えているのに。

これが社員にとってのストレスになり、モチベーションや生産性の低下につながりかねない。


ジタハラが起こると、「働き方改革」で提唱されているワークライフバランスとも逆行したものとなってしまう。


これでは本末転倒である。



ジタハラ(時短ハラスメント)対策は業務効率化と適切な勤怠管理から


ジタハラを防ぐために、まず業務のムダがないかよく調査し把握することが大切だ。


それは本当に必要な業務なのか、それはまとめられる業務ではないのか、その業務の順序を見直す必要はないか等、一度検討しなおしてみよう。


ジタハラを防ぐため、残業時間削減を急ぎ過ぎないことが重要である。


残業時間を減らすことだけでなく、給与体系や人事評価基準の見直しなど取り組むべき課題は他にもいくつもある。


「とりあえず取り入れた」程度の残業時間削減措置では、社員へのジタハラになってしまってもおかしくない。


日本の管理職にはきちんと勤怠管理のシステムを整えた上で、複合的な制度の見直しを行い、残業時間の削減を実現させて欲しい。


そして、ジタハラで悩んでいる人。


私は転職エージェントでもなんでもないが、ジタハラする会社は基本従業員を大切にしない。


大切にされていると思ってたらそもそもジタハラなんて言葉を他人事だと思うだろう。


人を大切にしない会社のために利益を勝ち取るならボランティアで草むしりしたほうがまだましだ。



家族がいるからとか住宅ローンがあるからとか色々あると思うが、是非逃げるという選択肢もあるから、そのために行動して欲しい。 



人生は一度きりだからね。


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