引き継ぎは変革のチャンスである
いやータイトルを見ただけでぶっ刺さりだった。
いきなりだが要旨をざっと書き出してみる。
引き継ぎは変革の最大のチャンスである。前任者の仕事のやり方をそのまま引き継ごうとする思考は後任者の負担になる。
そうではなく、後任者の得意な要素を活かし、そこに会社の将来目指す姿を組み込みながら取り組めば、それは大きなチャンスになる。
ただし、前任者が交わした"変えてはいけない部分(約束事)"はちゃんと確認しておくこと。
約束は人と人との関わりなので、エピソードと紐付きやすく、思い出すコストが少ないので前任者も丁寧に教えてくれやすい。
逆に具体的な仕事の進め方を聞いても、次の仕事に意識が向いている前任者はなかなか取り合ってくれないのだ。
また、人間には振り向けることができる注意の量に限りがある。しかも、注意は情報量の多いものに向きやすい。
自然体でいると情報量の多い過去に注意が向きがちだ。注意量が増えれば自然とその分野の行動量も増える。
私たちは意識的に注意量をコントロールして、未来に振り向けられるように鍛えなくてはいけない。
私も先人たちの残した中身の分からないEUCと格闘しているが、「なんでもっと詳細なマニュアルを残してくれなかったんだ!」と嘆いていたうちは何も楽しくなかった。
しかし、「保守の分業と、EUC人材を育成する仕組みを考えよう」と思考の方向を変えた途端、ポジティブな動きがどんどん伝染するようになった。
これは転職やレジェンドたちの引退が増えている昨今だからこそ求められる思考だと思う。