情報の通り道を変えて仕事の属人化を防ぐ
EUCの保守体制を強固にするべく今年度から取り組みを始め、メンバーを徐々に増やしながら技術力向上に取り組んできた。
運営も軌道に乗り、最初は毛嫌いしていたVBAもおっかなビックリだが読むようになってきている。
情報の独占を切り崩す次の一手
ここで私が打った次の手は、EUCのトラブルシューティングを曜日ごとの当番制にすることだ。
これまでのEUC保守は1人の有識者にピンポイントで問い合わせが行き、そこで勝手に解決して話が終わっていた。
周りの人間は問題が起きたことすら気付かず、もちろん解決策を学ぶ機会もない。
そこで問い合わせ元に「まんべんなく質問しろ」といくら言っても無駄だ。
質問者は発生したエラーをいち早く解決したいと思っていて、一番話が早い人に連絡をしているだけだから。
問題を解決してくれたことがない人にいきなり連絡しろと言われてもするはずがない。
そう、同じ社内とはいえ、馴染みのない人に連絡するのに抵抗感を覚えるのは自然な感情だ。
ならばその感情を逆用すればいい。
当番制で曜日ごとに担当者を割り振り、問題が起きたら有識者の操り人形でも良いので、質問者と直接やりとりして解決まで導いてあげる。
実際には解決したのは有識者だが、窓口として対応したのは他のEUCメンバーである。
これを繰り返すうちにノウハウが伝播し、質問者も他のEUCメンバーのことを「いつも対応してくれる〇〇さん」と認識するようになる。
時には質問者から感謝の言葉をもらうこともあり、窓口をやった人は「勉強して自力で解決できるようになろう」と思うようになる。
思わぬ発見
予想外の副産物もあった。問い合わせが集中しやすい曜日が分かるのだ。
そこで話し合いの末に、この曜日は要注意だから当番を集めに貼ろう、となった。
今後の展望とノウハウの移管
ちなみに、具体的な解決策として最も多いのは、毎日とってるバックアップのツールを引っ張り出して、もう一度最初から動かしてもらうことだ。
中身を隅々まで理解してなくてもとりあえずスピード重視で対応できる。
改訂を加えた直後でなければ、この方法で大半の問題が片付いてしまう。
ぶっちゃけた話、うちらがやらなくてもユーザー側のマニュアルにこの方法を書けば照会の必要すらないのでは・・・。
ということで、我々の次のミッションはユーザーへのエラー対処方法の移管になった。
情報の独占が壊れ、組織の風通しがよくなると、次から次へと自然に目標が決まる。
この調子で年度末まで突っ走ってゆきたい。