知らないスポーツを掘り下げて盛り上げる方法を考える
飲み会の満足度を上げるためには、「お互いのことを深く知れたなぁ」とか「話が掘り下げられて新しい発見があったなぁ」という感覚が重要だ。
で、時々出るのか自分が全然詳しくないスポーツの話題である。私は基本的にスポーツ全般があまり得意ではないのだが、サッカーは一時期熱心に観戦していた。
そこで学んだ知識を流用して、知らないスポーツを深掘りする方法について今日は考えてみたい。
ポジションの違いと求められる役割
対戦相手のあるスポーツであれば、攻めと守りの役割分担があるはずだ。
熱心に話す相手はほとんどの場合プレイヤーなので、ポジションごとの役割分担を聞いて、「あなたはどのポジションをやってるのか?」と尋ねるのがとっかかりとしてはやりやすい。
答えが返ってきたら「上手い/下手の違いはどこにあるのか?」「得意なプレーはあるのか?」といった角度で話を展開させてゆく。ここでスポーツのプレーに紐づけて、その人の内面まで掘り下げられれば最高だ。
さらに、私の場合はサッカーの知識を流用してここからさらに質問の幅を広げてゆく。
「守りのポジションの人間が攻め上がることはあるのか」「サッカーのフォーメーションのように、戦術のパターンはあるのか?」「悔しい負け試合とかあった?」
話を聞いていると、「局面全体を見渡しながらゲームメイクする司令塔タイプ」「目の前の的にひたすら襲い掛かる狂犬タイプ」「相手の裏をかくテクニカルタイプ」など、人となりが見えてくる。
話題に紐づけて茶化しを入れる
前段で人間性を掘り下げ、スポーツを掘り下げる。しかし、このままだと勉強会的な神妙な空気になってしまう。
こういう時は相手を傷つけないレベルでの"茶化し"、"じゃれつき"を挟みたいところだ。事前にパターンをいくつかストックしておきたい。
相手の教えてくれた専門用語を仕事と絡めて使えるとグッと共感が深まる気がする。
「一体何が君をそんなに掻き立ててるんだ!」
「え、もしかして相手を痛めつけたい系?内に秘めたものが出ちゃってる?」
「やべえなぁ、君を怒らせたらバットで殴られるってことだね」
「仕事の時も心の中でイエロー出されてる可能性あるね。気をつけないと」
スポーツ熱が高まりすぎて狂った瞬間にフォーカスする
社会人になってもなお特定のスポーツをやっている人間というのは、そこにある種の狂った愛情が存在する。そのタイミングは感情が大きく動いているので掘り下げに成功すると距離が縮まる。
そこでの異常な愛情エピソードは、他の人と喋る時も引き合いに出せるので有用性が高い。(一番いいのは自分の狂ったエピソードだが)
ちなみに、私自身はというと、中学の3年間卓球をやっていたのだが、持病の喘息のせいで冬場はほぼ練習に参加できず、上達しては退化してを繰り返していた。こういう時一番辛いのは周りの無理解である。
身体が弱い人間には極力優しくしようと子供ながらに誓った。
また、所属していた卓球部も顧問が変わって途中から「勝てるチームを作ろう」と方針転換することになった。夏休みなどはフットワークを鍛えるために縄跳び1000回やったこともある。
これまでの人生であの時が一番スポーツに打ち込んだ時期だと思う。
苦労を乗り越えて、3年生最後の試合でなんとレギュラーに抜擢されたのだが、大舞台の経験が圧倒的に不足していて本番はガチガチに緊張。力を発揮できず、全く試合にならず敗退することになった。
そういえば同級生で地区大会まで進出した人間がいたが、当日の朝はご飯を食べていなかったらしい。思い返してみると、あれはご飯が喉を通らなかったというのが実情だったと思う。
みんなの期待を背負うことのプレッシャーは、経験した人間でないと分からない。スポーツに限らず、全てに通じる話だ。