保険業界の革新に携わる方法
前回、少額短期保険事業者は商品開発の革新をもたらす可能性がある、という話をした。
では、「自分も革新に携わりたい」と思ったら何をすべきだろうか。
答えは簡単で、彼らが欲しいと思うノウハウを携えて協力の姿勢を示すことだ。
前回に引き続きこの本から引用するが、少額短期保険事業者の多くが抱える悩みとは何かを以下に書き出しておく。(この本は何気ない一文一文に深い含蓄が含まれている好著だと思う)
システム予算が確保しづらい
小規模であるが故にシステム化ができず、多くの事務をアナログな方法でやらなくてはいけない。
そこにEUC作成やSaaSなど安価な自動化・効率化のスキルを持って参入したら助かるところは多いのでないか。
販売件数を伸ばすアイディア
ニッチな保障なので、最初の顧客開拓は大変苦労する。
ここでマーケティングのセンスを発揮できる人間はどこの会社も喉から手が出るほど欲しい筈だ。
ちなみに、マーケティングセンスのある人間は、商品開発と販売アプローチ考案の両方に参画するのが望ましいと思う。
分業の進んでいる大手は商品開発と販売戦略を別の人間がやることが多いが、裏を返せば一貫したストーリーで両方のプロセスに携わるのは、大手と違うものを生み出す基盤になる。
刺激は受けたいけどリスクは取りたくない場合
正直、新しく事業を起こすのはリスクがある。ニッチな保障のどれが「次世代を担う保障のスタンダードになるか」は不透明だ。
「応援したいし、新しい刺激が欲しいから携わりたい。けど、転職して自分の人生を丸ごと賭けるまではやりたくない」という考え方をする人もいると思う。
そういう場合は副業とかボランティアでちょっとだけ手伝う方策を模索するのも一考だろう。
あるいはもう少し距離を置いて、少額短期保険事業で働いている人の相談に個人的に乗るなんて方法もある。
そういった関わり方でも、自分の視野が広がって前向きな思考に繋がるかもしれない。心を揺さぶられるような刺激に出会えるかもしれない。
どうせなら、感動しながら生きる道を探ってゆきたい。
一度きりの人生なんだから。