品質管理検定 #26-11-001
[問11]
次の文章において, $${\boxed{\space}}$$内に入るもっとも適切なものを下欄のそれぞれの選択肢からひとつ選びなさい。ただし,各選択抜を複数回用いることはない。
ある会社の設計部門の会議において、製品を開発する際に活用されている品質機能展開について、中堅設計者から、新人の設計者への指導が行われた。
中堅 : 品質設計に活用している品質表は、 顧客の声を言語表現によって体系化し、これと$${\boxed{(62)}}$$との関連を表示するために用いるが、品質表とはどのようなものかわかるかい?
新人 : 品質表は、要求品質展開表と$${\boxed{(63)}}$$をマトリックスとして結合させて作成します。
中堅 : そうだ。品質表は、製品の開発・設計段階において、顧客のニーズを満たす$${\boxed{(64)}}$$ を設定し、製品の品質保証上の重点を生産段階に至るまで展開・変換していくが、$${\boxed{(64)}}$$とは、具体的にはどのようなことだと思う?
新人 : 製造の目標としてねらった品質のことだと思います。
中堅 : そうだな。ところで、要求品質展開表とは願客の要求をできるだけありのまま表現して、系統的にまとめたものだ。要求品質は多くの情報があり、かつ抽象的な情報もあるため、それを階雇的に分類・整理するために、$${\boxed{(65)}}$$などの手法を用いるとよいだろう。
[$${\boxed{(62)}〜\boxed{(65)}}$$の選択肢]
ア. 親和図法 イ. 品質特性 ウ. QC工程図
エ. 品質特性展開表 オ. 故障 カ. 企画品質
キ. ヒストグラム ク. 品質保証体系図 ケ. 設計品質
新人 : ところで、 品質機能展開のメリットとは何なのでしょう?
中堅 : 品質機能展開を適切に実施すれば、$${\boxed{(66)}}$$において、願客のニーズが滞れなく設計に織り込まれているかを、設計者だけでなく営業・製造部門などの代表者が的確にチェックでき、開発・設計段階での品質不具合の検出・修正が容易になるということは覚えておいてほしい。
新人 : どのような点に気をつければよいでしょうか?
中堅 : 品質表の作成時に$${\boxed{(67)}}$$分析を実施する。 $${\boxed{(67)}}$$分析は品質保証においても重要なことであり、$${\boxed{(67)}}$$の再発防止の対策を製品設計に織り込んでいくことが重要となる。また、設計段階における品質保証上のポイントを製造段階へ確実に伝達するために$${\boxed{(68)}}$$が用いら れる。$${\boxed{(68)}}$$によって、 $${\boxed{(62)}}$$とその規格値の重要度と意図を後工程に伝達することが容易になる効果がある。
[$${\boxed{(66)}}$$〜$${\boxed{(68)}}$$の選択肢]
ア. QC工程図 イ. QA表 ウ. QAネットワーク
エ. クレーム オ. 部品展開表 カ. 機能特性
キ. DR (デザインレビュー) ク. 当たり前品質
正解
(62) イ. 品質特性
(63) エ. 品質特性展開表
(64) ケ. 設計品質
(65) ア. 親和図法
(66) キ. DR (デザインレビュー)
(67) エ. クレーム
(68) イ. QA表
茶番劇問題😅
「中堅」なる人ですが、ずいぶんと先輩風を吹かせます。ちょっと苦手です。
品質機能展開(QFD : Quality Function Deployment)の問題。
品質機能展開とは、顧客の要求を明確にして、その後の設計、開発までに展開する手法です。
しっかりとまとめている優秀なお方のサイトがありましたので、そちらにリンクを張りながら解説していきます。
QCとらのまき https://qctoranomaki.com というところです。はっきり言って、そちらで勉強したほうが良い位です😅 とばかり言っていると、私の生きる価値も否定しそうなので、うちはちょっとずつ勉強して試験合格を目指す感じで進めます。
中堅 : 品質設計に活用している品質表は、 顧客の声を言語表現によって体系化し、これと「(62)品質特性」との関連を表示するために用いるが、品質表とはどのようなものかわかるかい?
顧客が「こういうものが欲しい」と言ってきます。この「要求品質」と「(62)品質特性」の関係が見えるようにしたものが「品質表」です。自分でうまいこと作れないので、「品質表」で検索してみてください。いろんなものがあります。
例えばボールペンだったとすると、
要求品質「書く」をさらに展開して「インクが出る」「ボールが回る」とか西ます。その「品質特性」として、「インク粘度」「ボール直径」などがあリます。
新人 : 品質表は、要求品質展開表と「(63)品質特性展開表」をマトリックスとして結合させて作成します。
新人さん、私よりよっぽど優秀ですね😅 「展開した要求品質」に対して、「品質特性」も展開して、それぞれの対応を見えるようにします。
中堅 : そうだ。品質表は、製品の開発・設計段階において、顧客のニーズを満たす「(64)設計品質」 を設定し、製品の品質保証上の重点を生産段階に至るまで展開・変換していくが、「(64)設計品質」とは、具体的にはどのようなことだと思う?
品質表には、「設計品質」として、材質、寸法、機能など、具体的なものがあります。「形状が球」、「5〜10mm」、「動作環境xxx」などです。基本的に品質機能と品質特性の対応があリます。他にも他社との比較をポイントで表していたり、重要度を入れてみたり、業界、製品、企業によっていろいろです。
中堅 : そうだな。ところで、要求品質展開表とは願客の要求をできるだけありのまま表現して、系統的にまとめたものだ。要求品質は多くの情報があり、かつ抽象的な情報もあるため、それを階雇的に分類・整理するために、「(65)親和図法」などの手法を用いるとよいだろう。
「親和図法」は「言語データ」を「カード」にします。それらのカードをグループごとに分けて、記号で相互の関係を示して、問題点や解決策を見つけ出します。
中堅 : 品質機能展開を適切に実施すれば、「(66)DR (デザインレビュー)」において、願客のニーズが滞れなく設計に織り込まれているかを、設計者だけでなく営業・製造部門などの代表者が的確にチェックでき、開発・設計段階での品質不具合の検出・修正が容易になるということは覚えておいてほしい。
デザインレビューは、関係部門が集まってQCD(品質、コスト、流通)が達成できるように、関係部門が事前に集まって行います。品質機能展開を活用してチャック項目を確実に行います。これを行うことで、開発〜生産が進むにつれて不具合が発覚して後戻りすることを防ぎます。事前に問題を発見して解決しておくということです。
中堅 : 品質表の作成時に「(67)クレーム」分析を実施する。 「(67)クレーム」分析は品質保証においても重要なことであり、「(67)クレーム」の再発防止の対策を製品設計に織り込んでいくことが重要となる。また、設計段階における品質保証上のポイントを製造段階へ確実に伝達するために「(68)QA表」が用いら れる。「(68)QA表」によって、 「(62)品質特性」とその規格値の重要度と意図を後工程に伝達することが容易になる効果がある。
「クレーム」。最初は何だろう?と思ったのですが、その後にある”再発防止の対策・・・”のところが、「クレーム」に繋がりやすいです。
「QA表」については申し訳ないけど、問題文の通り覚えてしまいましょう。品質保証(QA)上のポイントを製造段階に伝達するために「QA表」が使われる、とのこと。調べてもいまいちよく分かりません😭 実務でいろいろやっている人同士でも、あーだこーだと言っています。。。
国語問題系は覚えておけば良い、というのもありますが、どういうことかしっかり理解できれば実務でも幅が広がる、と思っていろいろ調べました。ところが、それぞれの「単語」に関しても多くの人の考えが微妙に違ったり、やり方もいろいろあるようです。自分なり、部門なりのやり方を確立、改善していくことが必要なようです。実務向けに、こうやればOK!というものはありませんが、試験については雰囲気は身に付けて正しい選択肢を選びましょう。問題に慣れれば試験は何とかなりそうです。ごめんなさい🥹
ではー。