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A Giant Star falls
巨星、墜つ。
”北斗の拳”でいえば、
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みたいな感じになるだろうか。
91歳だったという。
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ご存じない方が多いのではないかと思うが、アメリカ、ブロードウェイの
ミュージカル女優、チタ・リベラさん。
1月30日に逝かれたそうだ。
1957年、ブロードウェイの舞台、”ウエスト・サイド・ストーリー”のアニタ役でブレイクした時は25歳。
その後、ブロードウェイの主なミュージカルほとんど全てといってもいい作品で初演・主役を演じ、ラテン系俳優の活躍の場を切り開き、自身のキャリアとしてはミュージカルの巨星という所まで上り詰めた。
とある舞台のオーディションで、”この役は金髪だから、君は駄目だね”と言われ、”あ、そう”と帰ろうとした所、衣装スタッフが、”ちょっと待って”と引き止め、金髪のカツラと衣装をつけて、再度、プロデューサーの前に立たせた所、”あ!いけるね!これでいこう”となったとか。
いくら何でも、見た目だけで決めるか?・・・多分・・
”ちっとそれで歌いながら踊ってみ?”と言って、目の前で演ってもらうぐらいはしたんじゃなかろうか。
歌い踊る彼女を見て、”OK、オーディションは終わりだ、もう稽古に入れるぞ!”あたりになったんじゃなかろうか、と妄想してしまうが。
もしかして、もう歌と踊りは言う事ないから、問題は見た目だけだったの
かも知れない。
ともかく彼女は、こうしてラテン系俳優の道を切り開いて、広げていった
のかなぁ、と思ったエピソードである。
ちなみに、ウエスト・サイド・ストーリーの映画版には出ていない。
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”ウェスト・サイド・ストーリー”
中央赤のスウィングトップに黒いパンツと黒のバッシュが、助演男優賞を獲った
ジョージ・チャキリス
彼女がブロードウェイの初演でヒットさせた舞台は、映画化されたものも
多いが、そちら(映画版)の方にはほとんど出ていない。
ニール・サイモンの舞台劇”おかしな二人”をミュージカル映画化した、”スウィート・チャリティ”には少しだけ出演しているが(ジャック・レモンとウォルター・マッソー主演で”ミュージカルではない”ストレート・プレイでも映画化されており、こちらもおもしろかった)、彼女の魅力の半分も出ていないのではないか、と思える。
いかんせん生で舞台を見たわけじゃないので、妄想だけが膨らんで(こんなもんじゃないハズだ)という思いが強くなってるだけかも知れないが。
(お前の実力はこんなもんじゃないだろ!”天将奔烈”を見せてみろ!)
天将奔烈はラオウが使用する奥義です。両手で円を描くフォームで気を練り、両手から闘気を放つラオウの無敵の拳。後にケンシロウがハンとの戦いで使用しました。その時のハンのセリフから、ラオウが独自に編み出した技ではないかと推測されています。
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右手前にばっかり視線が行くが 、右手前から3番目がチタ・リベラ、
映画の、カット毎に演じるのと、舞台での”流れ”の中で途切れなく連続したアクションとして演じるのとでは、多分、全然違うのだろうし、演じる人の”性分”も、結構深く関わってくるように思うが、これは本人でないとわからない。
”だって(ブロードウェイの舞台の)新作が次から次に来るし、それらの初演を演じる事の方が、私にとっては大事だったから”と彼女は言っている。
ハリウッドとブロードウェイと、ブランド価値も全く違うし、どちらにより重きを置くかも人によって違うだろう。
いずれにせよ、ブロードウェイの巨星という立ち位置を得た彼女が、出演するのにどちらを選択するかで悩むといった事は、ほとんど無かったのではないだろうか。そんな気がする。
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アフリカンの男性は、確か大統領をやった事があるような気がする。
以下、はった動画は2分36秒。
1984年というから、チタ51歳の時だ。
1曲目2曲目と短いが、2曲目、”シカゴ”の”Nowadays”(名曲!)を
デュエットしているのは、グウェン・バードン。
同じくミュージカルの振付師としての巨星、ボブ・フォッシー
の奥さんで、自身、トニー賞(ざっくり言えば、舞台版アカデミー賞)
の主演女優賞を4回受賞している。(チタさんは2回)。
つまり、このグウェンさんももう一つの巨星であって、このデュエット
は、北斗の拳でいえば、ラオウとトキが一騎打ちしているみたいなもの。
(例えが伝わらない方、すいません・・・
ちなみにグウェンさんは2000年に鬼籍に入られている)
なお、紹介アナウンスしてるのは、ジュディ・ガーランドの娘、
ライザ・三ネリ。
(北斗の拳で言うと、彼女はリンかな?←もうえぇちゅうねん)
合掌